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【小説】

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僕の姉ちゃんが死んだ。 じいちゃんと僕、そして姉ちゃんとの笑って泣いた愛しい時間。 だけど、きっと僕はここに立ち止まってもいられないだろう。 祖父を介護してたときに書いた物語。…
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2018年2月の記事一覧

小説「姉ちゃんと僕と、僕らのじいちゃん」9

小説「姉ちゃんと僕と、僕らのじいちゃん」9

【前回までのあらすじ】21歳で死んだ姉ちゃん。姉ちゃんには好きな男はいたんだろうか。僕はもうためらわなくても女の子とキスができる。姉ちゃんはだれかの腕に抱かれたことがあったんだろうか。

 僕は姉ちゃんが高熱を出して病室でうなされているとき、じいちゃんの目を盗んで、姉ちゃんの部屋に入った。どうすることもできないほど、確かめたかったのだ。

 僕は姉ちゃんの机の引き出しや、そこにある姉ちゃん宛ての手

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