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土木技術者の働きがい【第12弾_国土交通省(技術系土木職)編】

 こんにちは、若手パワーアップ小委員会のMです。
 
 このシリーズでは、「土木」と一口に言っても、様々な種類の仕事があり、各ポジションで若手はどんな仕事をして、どんなことに働きがいを感じているのかを紹介しています。
 
 第12弾は、国土交通省(技術系土木職)編です!
 国土交通省の仕事内容は非常に多岐にわたり、入省3年目の身では十分に魅力を伝えきれません!
 そこで、国交省に少しでも興味のある高校生・大学生向けの内容を意識し、国家公務員として国交省に新採された若手技術系職員(土木職)はどのような仕事をするのかを自身の経験を中心に概要とやりがいについて発信いたします。第11弾で紹介された県庁の仕事と比べつつ、見て頂ければ幸いです。
 
 前回の記事はこちらのリンクからどうぞ!

1.経歴

1年目:主に維持修繕工事の積算(関東地整 東京国道事務所 管理第二課)
2年目:主に築堤工事の積算(関東地整 荒川調節池工事事務所 工務課)
3年目(~4.30):調査計画に関する業務や広報業務(同上 事業計画課)
3年目(5.1~):主に工事の入札契約制度に関する業務(本省 大臣官房 技術調査課)

 国土交通省総合職(技術系土木職)の新採は、1,2年目は全国各地の地方整備局等(北海道開発局、○○地整など)に配属され、現場や各事務所の働き方を知り、3年目からは本省に配属され、政策立案や制度の見直し・改善の業務に携わるケースが多いです。
 以後、地整事務所等と本省を行ったり来たりし、現場⇔政策立案の相互フィードバックを担います。
 国交省の技術系総合職の職員は転勤が多いです。私が志望した理由の1つには、転勤で全国各地へ行く可能性があり、見識を深められるかもと思った点があります。1年目の配属地はどんな地方かなとワクワクしました。
 旅好きの方々、趣味と仕事は別とは思いますが、そして転勤を目的にするのも違いますが、将来の職業の選択肢の1つに国交省を入れてみるのもいいかもしれません。

2.工事の積算

■概要
 土木インフラの一生は、ざっくり①事業計画→②調査設計→③施工→④維持管理となります。私が携わった工事の積算は、1年目は④(主に切削ORによるAs舗装工事)、2年目は③(堤防に適した土を作る土砂改良工事や堤防の盛土工事)に相当します。
 私の担当工事は、配属された事務所の中では小規模な工事でしたが、それでも2億円以上/1工事を複数担当させていただきました。
 現場と施工内容を理解し、各関係者(道路では警察等、河川では占用者等)との調整を含めた現場の流れをイメージしながら積算することが自身の糧にもなり、違算防止にもつながります。

■やりがい
 正直、分からないことだらけの者が、大切な税金を2億円以上も投じる工事の積算をしてしまっていいのか、と緊張の連続でした。
 分からないことは決してそのままにせず、上司の係長等への相談はもちろんのこと、当該工事の監理技術者や現場代理人の方にも頻繁に教えを乞うておりました。
 「スケジュール感をもち、何がボトルネックになるか考えた上で相談し、欠けた視点を補う」を繰り返し、発注者-受注者でチーム一丸となり、微力ながらも携わさせていただいた工事が完成した姿を見たときの喜びはひとしおです。地域の皆様の安心・安全な生活に貢献できることにやりがいを感じます。(以下URLに掲載されている工事の一部に携わらせていただきました。)

3.工事の入札契約制度に関する業務

■概要
 3年目からは、時勢に合った工事の入札契約制度づくりに携わっています。本当に色々なことをしているのですが、最近の具体例を1つ挙げると、今年度4月から政府全体の取り組みとして始まった「総合評価落札方式における賃上げを実施する企業に対する加点措置」の国土交通省における適切な運用に携わっています。目下、建設業界から多くのご意見やご指摘をいただいているところです。

■やりがい
 賃上げ総合評価は一例ですが、常に、国土交通省の直轄工事で、何をなぜするのか、その結果誰に何が起こると想定されるか、次の次まで考えるよう心掛けています。かなり難しい仕事であり、まだ思うように実践できていない面もありますが、検討したことが建設業界に大きな影響をもつという意味で非常に重要な、やりがいのある仕事です。

4.おわりに

 経験、見識が浅く稚拙になりましたが、自分のこれまでの職務と感じたやりがいを簡単に紹介させていただきました。
 この記事を見てくれている方々で少しでも土木に興味を持っていただけたら幸いです!
 次回の投稿もお楽しみに!

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