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世界最大級の地下神殿!?      日本が誇るインフラツーリズム

皆さん、こんにちは!若手パワーアップグループのTです。

本記事はインフラツーリズムを通じて土木の魅力を発信するべく、実際にインフラツーリズムを体験した感想を綴っています。

今回は、昨季に実施した「海ほたる自前ツーリズム」に続く第2弾になります。
場所は、埼玉県春日部市にあります“首都圏外郭放水路”です!

首都圏外郭放水路は国土交通省江戸川河川事務所が管理している「世界最大級の治水施設」です。
そして、その放流施設として地下に構築された調圧水槽は、ローマのパルテノン神殿の様に見えることから「地下神殿」とも言われています。
メディアでも度々取り上げられているのをよく目にします。
最近では「下町ロケット」、「翔んで埼玉」の舞台としても使用されていました。

そんな「首都圏外郭放水路」について深く知ることが出来るのが、日常的に開催されている“見学会”です。
今回は、日本が誇る土木構造物の見学会に若手パワーアップグループのメンバーと土木系ユーチューバーの「ジョウ所長」と参加してきました!

◆昨季実施した「海ほたる自前ツーリズム」についての記事はこちら↓
インフラツーリズムの魅力【インフラツーリズムをやってみた!①】
インフラツーリズムの魅力【インフラツーリズムをやってみた!②】
インフラツーリズムの魅力【インフラツーリズムをやってみた!③】

~事前予約について~

見学会の参加は完全予約制です。
公式HPから予約したい日の1カ月前から申し込みが可能です。
予約担当だったので、早速やってみることに!
ページを開くと、

実際に開いたときの予約フォーム

予約枠が全然空いてない!
6人での参加予定だったのでご覧の通りほぼ絶望的・・・
想像以上の人気でとても驚きました。

担当者にも聞いたところ、常にこんな感じだそうなので、皆さんも予約する際は気をつけてください(-_-;)
ちなみに電話での申し込みも可能みたいです。

結局先にメンバーと日程を決めつつ、1カ月前ぴったりに再チャレンジしたところ何とか予約できました!
見学会のコースは4種類あるようで、今回は「3000円/人」の立坑コースを予約しました。
コースの内容が気になる方は下のリンクから見てみてください!

早速「首都圏外郭放水路」の人気ぶりに洗礼を受けながらも予約も無事完了し、期待感に胸を膨らませながら当日を迎えることに。

~迎えた当日~

メンバーと現地へ向かう約束をしていたので、電車で最寄りの「南桜井駅」まで向かいます(見学会の施設には駐車場もあるので、車で行くことも出来ます)。
途中下車、春日部駅の発車アナウンスが「クレヨンしんちゃん」であることにテンションが上がりつつ、無事最寄りの南桜井駅まで到着しました。

最寄りの南桜井駅

アクセス的にも都内から1時間程度で行けるのはありがたいですね!
実際に来てみて分かったことですが、南桜井駅周辺にはコンビニやスーパーはあるものの、カフェ等時間を潰す場所はありません。
気合を入れすぎてあまり早い時間に到着してしまうと、途方に暮れてしまうのでご用心ください。
時間を潰したい方は春日部駅がおすすめです!

そして無事に全員集合し、タクシーに乗って現地へ向かうことに。
10分ほど乗車したところでお目当ての「龍Q館」へ到着しました。

龍Q館

ちなみに「首都圏外郭放水路」は、各河川近傍に構築された立坑や地下水路の構造物全体を総称して呼ぶそうで、見学会を実施している排水機場の施設を「地下探検ミュージアム龍Q館」と呼ぶそうです。

構造物全体を「首都圏外郭放水路」、排水機場施設「龍Q館」と呼ぶ

建物の中に入るとすぐ受付があり、支払いを終えると入場シールとダムカード的なものを頂きました。

入場シールとオリジナルカード

あとは集合場所で待つのみですが、せっかくなので皆さんと記念撮影!
左手に少し写っていますが、施設内には有名人のサインも沢山展示されていました。

~施設説明から開始~

受付を終えると「立坑コース」は施設内の展示コーナーから開始するそうで、そこで待つように言われます。
そして、この日も見学会は満員御礼だったようで、参加者は平日にも関わらず「老若男女30人程」の方が参加しており、改めて人気であることが分かります。
時間になるとコンシェルジュの方が登場し、模型などを使って「首都圏外郭放水路」に関するメカニズムについて説明して頂きます。

説明で使われた展示模型

個人的に展示コーナーの説明で特に印象的だったのが、ドラマ「下町ロケット」でも使用されたこの「操作室」です。

操作室ウォッチング

ここから「首都圏外郭放水路」全体をカメラで確認することができ、各河川から集めた洪水を江戸川へと放流する「ポンプ操作室」でもあるそうです。
沢山モニターがあってかっこよかったです!

~調圧水槽へ~

施設内説明を終えると、いよいよ「地下神殿」と言われる調圧水槽へ向かいます。
龍Q館からは(5分くらい?)少し歩きます。
途中多目的広場を通り過ぎますが、この下が地下神殿になっているそうです!

多目的広場(地下神殿の地上)

この地下に神殿のような光景が広がっているとは想像しにくく、この状況にはジョウ所長も思わず「興奮してきたー」と連呼していました!(笑)

そして、こちらが待ち望んでいた「地下神殿」です!
カメラにも収まりきりませんでしたが「幅78m、奥行177m、高さ18m」の地下空間に、1本あたり500トンの重量である「幅2m、奥行7m、高さ18m」の柱が59本林立しています。
空虚な地下空間に1本1本柱の存在感が際立っており、その幻想的な光景はダムや橋とはまた違った独自の魅力を感じました。
この「柱」たちは周辺の地下水の浮力によって水槽が浮き上がらないようにという理由でつくられたそうです。
テレビやネットでも何度か拝見したことがありましたが、画面越しで見るのと直接見るのとでは全然違うなぁと感じました。
このスケール感は生で直接見ることを強くおすすめします!

この場所(地下神殿)ではコンシェルジュの説明が終わった後に自由時間も設けられているので、記念撮影を取る時間もありました。
ここまでの見学だけでも、お支払いしたお値段以上という感じがしますが、「立坑コース」ではこの後「第一立坑」の見学もあります!

~第一立坑へ~

この見学コースの最後を締めくくるのは、「第一立坑」の見学です。
一度地上に戻り、ヘルメットとハーネスを着用してから立坑内のキャットウォークを歩きます。

調圧水槽の見学時に見えていた第一立坑

第一立坑は調圧水槽に隣接されている縦井戸で、深さが約70m、直径が約30mもあり、こちらも土木構造物としてはかなり大規模です。
そしてこの第一立坑は、中小河川の洪水を取り込む4つの立坑と、その各立坑から地下トンネルを通して集まってきた洪水を調圧水槽へ送り込む重要な役割を果たしています。

国土交通省HPより引用(https://www.ktr.mlit.go.jp/edogawa/edogawa00402.html)

見学会の話に戻りますが、オレンジ色のネットを張られた通路がキャットウォークで、ここをぐるっと一周することができます。

キャットウォーク

実際に下を覗くとかなり高い位置にいることが分かります。
歩行中は命綱で守られていますが、キャットウォークもブラケットでしか支えられていないので高所恐怖症の方にとっては怖いかもしれません(笑)

キャットウォークから覗いた立坑深部

立坑の底に水が溜まっていますが、稼働中はこの水位がぐんぐん上昇して、吹き抜け部分から調圧水槽へと水が流れていく仕組みです。

立坑から見た調圧水槽

地上へ上がったところで流れ解散となり、見学会も終了です。

ジョウ所長もご満悦の様子♪

見学会の所要時間は予定通りで、開始から終了までで2時間程度でした。
個人的には大変満足で、お値段以上の貴重な体験ができたと思います。
開催者の皆様、ありがとうございました!

「首都圏外郭放水路」気になる方はぜひ一度足を運んでみてください!

Youtubeもぜひご覧ください↓↓↓

■首都圏外郭放水路!インフラツーリズムを初体験した件【前編・土木学会.若手とコラボ♪】

【インフラツーリズム】首都圏外郭放水路でやってみた!(後編:ジョウ所長とコラボ♪)若手パワーアップグループ


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