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季語:冬の暮、寒暮、冬汐と、宿題「贈り物」(12月16日、追記あり)

(季語:冬の暮、寒暮)

①クロネコも猫の手を請ふ冬の暮

②ドレスのホルン背中に寒暮をゆく

~ここから追記~

この句についても貴重なコメントをたくさんいただき、感謝でいっぱいです。詠みたい情景はなんとか伝わるものの、どうも情報が多くて今一つわかりにくい。はて、どうすればスッキリするのか?という所に、鶴の一声ならぬ、橘鶫さんの一声!

ドレスの娘ホルン背負ひて寒暮をゆく(橘鶫さん)

ありがとうございます!「背中にホルン」の表現が、事態をややこしくしていたのだとわかり、スーッとしました。橘鶫さん、皆さま、本当にありがとうございます!

~追記はここまで~


(なごみ先生の宿題:贈り物)

③似合ふ色迷ひて迷ふミトンかな(季語:ミトン)

④マリアの塔賜る街のや冴ゆる(季語:冴ゆる)

(季語:冬汐)

⑤旅の果てサグレスに添ふ冬汐よ


◆◆◆◆◆

①:「クロネコ」が、宅急便屋さんのことを指していることが、わかるでしょうか。家の前の道を、朝から夕方暗くなるまで、アマゾンやUPSのトラックが何度も通るのを見ていて、思いつきました。クロネコが「猫の手を請ふ」と、ダジャレのようになっていますが。最初は「東奔西走」を考えていて、でも字余りだなぁと思い、それで「猫の手も借りたい」が浮かびました。

②:ホルン奏者が、寒い夕暮れの中を、足早に気合いを入れて演奏会会場に向かっている様子です。これは、光景が浮かびにくい、独りよがりな句になっている恐れがあります。二年前の年末の一時帰国中に、大学でオーケストラ部に入っていた娘の演奏会に行った時のことを思い出し、詠んでみました。「背中にホルン」は、ホルンケースを背負っている姿。わかりにくいですか?また、下五は「寒暮ゆく」と、勢いよく五音にしたかったのですが、それだと「寒暮」自体がどこかに向かっているように取れてしまうかと思い、「を」を入れました。

③:そのままの句です。プレゼントの手袋を買いに行った際、色を決めるのに大変な時間がかかりました。(でもこれ、自分が使う手袋のこととも取れますね。)

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④:バルセロナで今も建設が続いているサグラダファミリアに、新たな「聖母マリアの塔」が完成した、というニュースを見て、その美しさに感動して詠みたいと思いました。ガウディからバルセロナの街へ、冬の贈り物のような気がしました。「マリアの塔」だけで、サグラダファミリアのことが浮かぶかどうか、このニュースを知らなければ「なんのこと?」となってしまうかもしれません。

(③と④は、宿題を提出したい!と思って、なかなか句を作ることができず、強引に絞り出してしまいました。)

⑤:昨日の紫乃先生の季語、「寒潮」などをぱっと見た時、今は山に囲まれた地に住んでいる私には、これは無理だ!と思ってしまいました。が、紫乃先生が、旅行された時のことを詠んでいらっしゃるとわかり、そうか!と..。冬の海で行ったところがあるところ...ということで、旅行で訪れた海の様子を詠みました。

「サグレス」は、沢木耕太郎氏の著書、「深夜特急」を知らない方には、なんのことやら?だと思います。バックパック旅をしていた沢木耕太郎氏が「旅を終えよう」と決意することになった場所が、ポルトガルの「サグレス」です。旅好きな人の間では、サグレスは「聖地」と言われているとか。ユーラシア大陸の南西端にサンビセンテという岬があり、サグレスはサンビセンテと並んでいます。私はバックパック旅行の経験はありませんが、二十代の頃に「深夜特急」を読み、それからずーっとサグレスに行ってみたいと思い続けていました。数年前の年末、ついに念願叶って行くことができました!(トップの写真が、サグレスの海です。)


長々とした記事になってしまい、すみません!

ご意見、ご感想、アドバイス等、どうぞよろしくお願いします。いつも本当にありがとうございます。