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わかおの日記245

最近ようやく自分は将来のことを考えるようになってきて、将来のことを真面目に考えれば考えるだけ暗雲が立ち込めてきて本当に嫌な気持ちになるのだが、その痛気持ちいい感じが癖になり、空いた時間で将来のことを考えるようにしている。

今のところの自分の選択肢は、①普通に就職 ②なんかやりがいがありそうなところに就職(ダメだった場合カレー屋 )③夢追い人(夢すらまだ決まっていないが、このままだと芸人か音楽が濃厚)の3つなのだが、どれを選んでもうまくいきそうな気がしない、そんな不安に押しつぶされそうである(そんなこと言いながらもしっかり飯を食って酒を飲んで寝ているので大したことではきっとない)。

ありったけの夢をかき集めるための、人生の羅針盤がほしい。せめて誰かに肩を押してもらえれば、何らかのアクションを起こせる気がすると思い、父御用達の占いの先生に話を聞いてきた。父と2人田無の喫茶店に赴くと、すでにそこには妙齢のお綺麗な先生がいて、席に座り飲み物を注文すると、先生は話もそこそこにホロスコープを広げ出した。

先生によればとにかく自分は自我が強いので、社会の歯車に甘んじることは性質上どうしてもできないらしい。この時点で「おいおい、どうしてそんなことを知っているんだい」という気持ちになっていたのだが、次に「言葉を扱う芸術の才能が二重、三重に出ている」と言われて、完全にぼくはオチてしまった。この人はどういう仕組みかわからないが、完全に自分のことを理解していると思い、そこからは前のめりになって質問をした。彼女との相性はいいか、どういうジャンルなら大成できそうか、自分の短所はどこかなど……。

最終的に分かったのは、「とにかく歯車にはなれない」「言葉の芸術(それが何を指すのかはわからないが)の才能がある」「彼女との相性はベストではないが悪くはない」「前世はとにかく家に引きこもっている人だったので、今世の課題は表に出ること」「野球の才能はなかった」「30くらいで芽が出るタイプ」「生まれつきバイタリティがないので筋トレをしたほうがいい」というようなことだった。かなりアバウトではあるが、自分の才能をこうして他者に認めてもらえたのは正直嬉しかった。ここ最近小説の授業でも自分の作品がよく取り上げられて、結構自信がついていたところなので余計に。少し自分を信じて努力してみようと思った。どうせ歯車になれないのだから。

なんとなくやる気が出て、とりあえずテレビ局でも受けてみるかと思いキー局のバラエティ制作のインターンの応募要項を見たら複雑怪奇な大喜利ばかりで嫌気が差し、筋トレとともに明日から頑張っていこうとおもった。

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