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わかおの日記293

あつすぎる。大学までたどり着くのも一苦労で、息を切らして教室に入ると旧校舎はエアコンが効いておらず、無理だった。プリントをうちわにして体温を下げようと試みてみたものの、そんなの焼石に水もいいとこで、まー授業の内容は頭に入らなかった。

自分がやっているラップのグループが調子いい。相方がレジェンド級のラッパーに無謀にもDMして、当然のように無視されていたのだが、今朝返信が来ていて舞い上がった。なんとなく自分がラッパーになったとこれで言えるような気がして、ラッパーの視点で世界を見てみたが、ラッパーの視点で見ても今日はクソ暑いということしか思えなかった。図書館で体を冷やす。

うどん食って授業出て、田村くんとちょっと飲んでラーメンを食べた。芝浦の住宅街にポツンと佇む貝出汁ラーメンの店は、全くといっていいほど流行っていなかった。立地と店の雰囲気は、確かに流行らないだろうなと思うようなそれで、こないだラーメン才遊記を読んだ自分には、一層それがヒシヒシと感じられた。

資本によって展開されている、一文字系と呼ばれるジャンルのラーメンが存在する。大体紫玉ねぎが乗っていて、蟹とか地鶏とか、そういった食材を売りにしているが、それらの旨みは表面的で、どこか虚しくなるその味を完璧にコピーした個人店といった感じだった。こないだ「蛇の道」を見たときと同じで、美味いラーメンを食べたときよりも色々考えることがあった。

たまたま自分が昔上げた小っ恥ずかしいオリジナルソングの弾き語りを父親が観たらしく、めちゃくちゃいじられた。

おまえすごいよ、「ロックンロールは〜」とか汚い部屋で歌ってさ、あの動画みて海外からコンタクトもらえるって、やっぱ需要と供給を見極めてさ、あとはマーケティングだよ、それにしてもあの「ロックンロールは〜」っていうのは超面白いな

恥ずかしかったが、もはやこの恥ずかしさすらも気持ちいい領域に達してきていて、病気だと思った。

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