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日本がバブルの頃にいたベイエリアはシリコンバレーへと変わっていた

2014年9月

朝1番にSocial Security Office(社会保険事務局)にまた行って、昔のSSN(マイナンバー的なもの)が有効になっているか再度確かめてもらった。なぜまたかと言うと、担当者が変わったらルールが変わったりする可能性もあるから。ところが今回は前回の優しいお兄ちゃんではなく、堅物アジア系のおじさん。見るからに、こいつには番号なんてやらん!って顔してる。

「結局のところ働かないんやから、使う必要ないやん。働けるようになったら戻って来て・・・」

って。こないだと話しが違うやん!と思っていたら、「そもそも何でこんな遠い学校通ってるん?!?」って突っ込んできた。いやいや、そんなんどこに住んでもいいやんかぁ〜。だってオークランド住むのには土地勘もないし、ちょっと勇気いるしな。このあいだの兄ちゃんなら何とかなったのかも?

実はこれもアメリカあるある。さっき書いたように、オフィスを変えてみたり、担当者が変わったら、ルールが変わる時がある。あっちのオフィスではダメ!って言われたのに、こっちに来たら、え?!?出来るよ!とあっさり言われたり。なので色んなオフィスに行きまくって、お得な待遇を受けようという知恵もつく。友達なんかパスポート偽物だろ呼ばわりしたらしく、違うオフィス行くわ!と怒っていた。なのでアメリカの色んなオフィスで(学校も含め)問題が起こったら、違う担当者や支店に行ってみるのも一つの解決策になるときもある。

というわけで、というかやっぱりSSNが旧姓のままである事、それを更新するにはJob Offer Letter(働く時に企業から発行してもらう就業手紙みたいなもの)が必要とのことで、今は学生やし、仕事なんかないし。あ〜運転免許を最初から取り直すという事になるのか?!?ペーパーテストは公平だからいいにしても、実技がめちゃ講師によって当たり外れがあるらしいので、どうなる事やら←これも有名なアメリカあるある

そして午後はご招待頂き、お金にまつわる面白いお話を聞きに。身近にあるものだけど、それぞれ捉え方も違うし、参加者の方々の考えも聞けて、これまた勉強になった。はい、お金、必要です。自費留学ほんまにお金がないと継続できない・・・心配です。そして講師の方はアロハスピリッツ溢れるエネルギッシュな方で、同じ年代として嬉しい。

この講義はPlug and Playという施設で行われたのですが、そこはいわゆるベンチャー企業が集まる施設で、入居するにはまず選抜されて、更にそれぞれお金を支払ってブースを借りるという仕組み。(2020年の現在は東京と京都にも進出)元々絨毯会社のオーナーが空いているスペースを貸したところからスタートしたそうで。ここにはスポンサーになる大企業の方もいて、空いている時間が表示されており、アポ無しで自分の会社を売込み出来るという。そのほかベンチャー企業が必要な情報を発信しているランチ会や、役立つスキルなどを取得できる会もある。

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色んなスポンサー企業のロゴが並ぶ

まさにここ、一企業が産声をあげる場所なのかもしれない!今まで全く入った事のない世界。シリコンバレーの中心地にあるものの、普通の街中にあるこの学校みたいな建物なのに、What's appやSkypeとかもここから始まったと。オバマさんはもちろん、日本の政治家とかも訪れていて、写真やサインが並んでいた。

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こちらはこの場を卒業(エグジット)していったベンチャー企業

二階にはオフィスだけではなく、カフェなどもあって、ネットワーキングイベントがあったり、EXPOと言って色んなスタートアップが文化祭のようにブースを出して、投資家、メディアなどの前でピッチ(プレゼンテーション)をして、その後カリフォルニアの開放感溢れるテラスで、ワインや軽食などを楽しみながらネットワーキングパーティーとなり、Plug & Playのオーナーが優勝を決めて盛り上がる。優勝商品は賞金ではなく、ドローンだったりするあたりも面白い。直接そこで商談成立したりすることもあるらしく、とにかく活気溢れる空気が流れていた。

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カフェテリア横にある飲食スペース

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カフェテリアは残念ながら閉まっていた

そしておばちゃんにとって何が一番驚いたって、若い女性起業家がサンドイッチ片手に仕事してる姿を見て感動!だって普通に社員ではなく起業家やで!!今でこそ女性起業家も普通にいるけれど、昭和時代には聞いたこともなかったから。

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サンドイッチ片手に仕事をする女性起業家たち

私が高校生の頃は日本がバブルで、今のシリコンバレーではまだなかった。何となくハイテク系企業が出てきたかな〜なんて時だったのかもしれないけれど、起業家が沢山いる場所という認識は全くなかった。とにかく高校生やし、興味がある事と言えばどこのピザが美味しいとか、あの服が可愛いとかそんな感じやし。それが何やら2014年になると、シリコンバレーはハイテク企業が集まるだけではなく、起業家が集まる場所でもあるのだと。これは今回ここに来るまで全く知らなかった。初めてシリコンバレーを感じた訳で。そもそもこう言う世界にいてなかったのもあるけれど、とにかく見るもの全てが斬新やった。同じ場所に住んでいたのに、時代や立場が違うと、これほどまでに見える世界が違うのだなと。

そして専業主婦がアメリカ子連れ留学する為には、普通に勉強したいんです〜やとビザ的に弱すぎると色んなエージェントに言われ、止むを得ずビジネススクールへ行ってみる事に決めたものの、シリコンバレーが起業家の集まる場所であり、世界の投資家が注目する場所であると言う事が、その後の私の人生をどんどん変えて行く事になった。『見た事のない世界が広がっている』そう思ったことを思い出す。

教訓:今まで意識したこともない世界に入ってみると面白い発見も



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