見出し画像

車を持たない生活~4か国での経験から~

車を持つか、持たないか、住む土地や環境、そのときの考え方によって変わりますよね。私は生まれてから30数年、「車を持たない生活」を日本、アメリカ、オーストラリア、タイの4か国で続けています。意識的に車を持たない選択をしたときもありますし、なんとなくそうなったときもあります。その経験をまとめてみたら面白いかなと思い、このノートを書いています。

東京の原宿出身の父は車の免許を持たず、移動はいつも公共交通機関を使っていました。車社会沖縄出身の母はよく、「車があったらもっと楽に移動できるのに~」と、よくぼやいていましたが、「車がないから、うちは旅行に行けるのよ~」と言われて、妙に納得していました。いわゆる「親による刷り込み」ですね。東京と埼玉の駅に近いベッドタウンに住んでいましたが、同じクラスで車のない家は、我が家ぐらいでした。そんな家庭に育った反動からか、二人の弟は、就職してすぐに車を持ちました。

私はというと、日本、アメリカ、オーストラリア、タイと、様々な車社会に住みながらも、車を持たない生活を続けています。

大学時代で過ごしたアメリカ、フィラデルフィアは、ニューヨーク市ほどではありませんが、フィラデルフィア市内であれば、バスと電車で移動できるところでした。とはいえ、アメリカの各地を旅するには車は便利だし、日本のように数十万払って教習所に行く必要がなく、友人や家族など身近な人から学んで免許を取得することができるので、免許を取得し、車を持つ友人もたくさんいました。学業でいっぱいいっぱいだった私は、アメリカで免許を取ることなく、日本に帰国しました。たぶん、興味がなかったのでしょう。

大学院時代に住んだオーストラリアのキャンベラは、首都にも関わらず、当時移動手段がバスか自転車ぐらいで不便だったし、身分証明書がパスポートしかないのも不便だったので、日本に一時帰国中に、急に思い立って日本の自動車学校に通い、免許を取りました。せっかく免許を取ったからと、オーストラリアに戻ってから中古車を購入し、初めての車を持つ生活を経験しました。これで子供時代の「家に車がなかったモヤモヤ」は解消されたのかなと思います。しかし、キャンベラで車を乗り回す中、車を持たない倹約家の夫と出会い、貯金に目覚めたことと、いつか事故を起こしてしまうんじゃないかという不安などの「車を持つストレス」から解放されたい気持ちが高まり、1年弱で手放しまいした。ポイ。

現在住んでいるタイのナコパトムは、キャンベラ同様、公共交通機関が整っていないので、車で移動する人が多い地域ですが、懲りずに車を持たない生活を続けています。東南アジアなんで、外は暑いし、大雨のときのびしょ濡れになることもありますが、タクシーが1メーター100円ぐらいで乗れるし、買い物はだいたいオンラインで買って、家まで届けてもらっているので、不便に感じることはあまりありません。また、タイは交通事故による死者が、国民の死因のトップ5に入るぐらい、交通事故死が多い国でもあるので、この国で車を持つ意味を私はまだ見出していません。

家から職場である大学まで徒歩15分ぐらいなので、運動も兼ねて夫と二人で歩いて出勤しています。二人で歩いていると、だいたい誰かしら途中で車を停めて、乗せてくれることが本当に「よく」あります(笑)誰か外を歩いている人を見ると、熱中症になるんじゃないかと心配になって「乗せてあげなきゃ」と思うそうなんですよ~。みなさん、優しいですね~。

そんなタイ社会の優しさに触れながら、私のペーパードライバー物語はまだ続いています。あなたの物語も聞かせていただけると嬉しいです。

今日の学び

「車がない幸せもある」

「車がないからこそ、感じるやさしさもある」

私の記事が役に立った、面白かった、笑ったと思った方のサポートお待ちしております!いただいたサポートは更に良い作品を作るためのインプットや、他の素敵なクリエーターさんへのサポートに使いたいと思います。