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亀頭そのものみたいなヘアスタイルの元上司のこと

はじめまして。
タイトルの上司には、人生で本当に心から感謝にしているのでnoteの1番はじめに書いておこうと思いました。
ヘアスタイルのことはマジでそれ以外の表現がないだけで、わたしが社会からドロップアウトしかけていた・したときに大きな救いになった恩人で、別段おもしろい話ではありません。

自己紹介なしだと伝わりにくい気がするので簡単に。

〜亀頭ヘアの上司に出会うまで〜
機能不全家庭→頭が普通じゃない自認はずっとあった→全員大学に行く進学校→どうでもいい専門学校→ニート→公◯員(永遠に続く集団生活、人間関係、同僚、同期、なにもかもが怖くなって発狂→躁鬱→無理な異動→休職と復職を繰り返す→休職できる期間を使い切り復職した最後の職場)

亀頭ヘアの上司はみんなに好かれていなかった。本人に申し訳ないけれど(自分でもわかっていたと思う)、嫌われていたといっても間違ってはない。
異様に大きくて、メチャ撫で肩で、猫背で、とにかく髪型が亀頭なので、なんかすげえオーラ出てたし、最初はわたしだってびっくりした。
そんな髪型、見たことないし。

そこに異動してきたばかりのわたし。職場のみんなの大抵はふつうに接してくれたように思う。セクハラおじさんだって、腫れ物にふつうにセクハラしてくれた。

遅かれ早かれ、復職したところでまた発狂するのは目に見えていた。
それを早めてくれたのは、あるひとりのババア。っていうか、今思えば、実は特に女性たち(全員ババア)には嫌われていたんだと思う。
わたしに我慢ならなかった、そのうちのひとりのババアが行動に出ただけだ。そのひとりのババアは、主に日曜日の夕方にガラケーから👊👊👊👊👊を連打した異様に長い1000文字くらいのご指導メールを送ってくるようになった。
サザエさん症候群とか比じゃなくババアのメールがつらくなっていった。いまだに👊を見ると震える。(この絵文字の作成者ァアアアアアア!)

※👊ババアの件でのNo.1の上司の対応が酷すぎて書きたいことがありすぎるけど省略します。

話が逸れたが、そうやってまた、だんだんおかしくなっていった。
亀頭ヘアの上司がかなり気にかけてくれるようになったのは、そのころだっただろうか。あの髪型を貫けるくらいなので強い心は持っていたに違いないけれど、上司も集団が好きではないようなので、職場でNo.2の権力を行使し自分専用の小さな小さなスペースを作って昼休憩はそこに隠れていた。
ボソボソしゃべる陰キャ感もあいまって、何度か話すうちにわたしは自分のことをだいたい打ち明けていたように思う。

そうこうしてるうちに躁状態のときに使い込んだクレカ、リボ、キャッシング、ローン(公◯員って若手のマジ低賃金であってもいくらでも貸してくれるんですよね、おそろしい)の自転車操業がうまくいかなくなり、わたしが👊ババアの👊で職場に行かなくなりがちの頃、カード会社、金融機関などから取り立ての電話が職場にまでかかってくるようになった。迷惑極まりない。
さらに職場に行けなくなったのは言うまでもない。

もう👊と借金取りと精神崩壊でとてもじゃないけど職場に行けなかった。近くまで行って家に戻ったりする日も多かった。
ある日何を思ったか、もう珍しくもなんともない無断欠勤をして、職場の近くにあるスポーツクラブのロビーで大量服薬をしていた。かなり悪質である。申し訳ありません、社会、世界、スポーツ。
たしかその日の欠勤がクビになるかどうかのデッドラインだったような。朦朧とした頭で、職場からの電話をいつものように無視していた。亀頭上司からも何度も電話があった、何度も。亀頭上司はマジで心配してくれるような気がして、さすがに出ることにした。
すぐに来た、すぐに駅前の小綺麗なホテルにぶっこまれた。
「明日は絶対来るように」と言っていなくなった。
(亀頭上司の自費だ。最寄り駅周辺には安ビジネスがなかった、しかも旅行サイトとか経由してない上に、昼頃チェックインで正規料金は自分のようなゴミに使うにはかなり高かったはず。)

翌日は申し訳なさで流石に行きましたが、結論、休職期間満了でクビになりました。

しばらく、元上司になった亀頭氏はたまに飯を食わせてくれていた。
なにを話していたのかほとんど覚えていないのは、たぶん亀頭氏自ら話すわけでもなく、アドバイスしてくるわけでもなく、わたしの話にいつものようにボソボソ相槌を打っていただけだからだろう。
サイゼリヤで「好きなだけ頼んでください」って言っていた亀頭氏。

それから連絡もとらなくなり数年後。
急に気になってメールをした。いろいろありましたが今現在はふつうにアルバイトでがんばって貧民しています、あのときは本当にありがとうございますって。
しばらくして返信をもらった。

〜以下返信を一部抜粋〜
最近ときどき◯◯さんのことが思い出されて、役所に合わなかった◯◯さんは、やっぱりピュアだったんだなと。
役所の人や世間の人に接するにつけ思います。
◯◯さんのことを思い出すと、少し心が洗われる時があります。
私も最近人嫌いになっています。
〜〜〜〜〜

亀頭氏が本当のところわたしのことをどう思っていたのかなんてわからない。
それにわたしはピュアでもない、グレーでもない、黒だ。
でも、かなり救われてしまった。
嘘でも誰かのこころを洗っていたい。マジで。


わたしが退職した頃、定年前だったけれど、まだ生きてるよね?ねえ?
髪型は変わっていませんか?


乱文にて失礼しました。
※今ではわたしも立派なババアです、ババア連呼していてすみません。

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