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◆第1話◆嫌いなことに挑戦したがりマン

私は、マラソンが苦手。もう正直に言うと、嫌い。
なぜ、あんなにきつい思いをしてまで走るの?
何が、楽しいの...?(ランナーの方、ごめんなさい🙇‍♀️)

それなのに...
心の底から拒否していたのに....
なぜか、私はフルマラソン挑戦することになった。

あぁ...人の心は移り変わる。
時間とキッカケとともに変わる。

だから、人は美しい...(うるさい!)

はじまりは「二次試験の修業と願掛け」

振り返ってみると、私のランニングの起源は、中小企業診断士試験だった🏃‍♀️

2021年1月、中小企業診断士二次試験をリベンジすると決めた私。
この試験は、本当に手応えと真逆の試験で...細胞レベルで自分を変える必要があると思った。
だから、あえて嫌いなことをコツコツやって、自分を変えることにした。

その一つが、「毎週走ること」
まさに、心の修業。


意外とこのコツコツは継続できて、毎週2-3km走る生活を続けることができていた。(えらい!)
ただ、走ることが目的だったので、距離やスピードは何も成長しなかった。(成長させることが目的ではなかった)

そして、

2021年8月末、真夏の炎天下の日。
いよいよ2次試験の直前期…戦が始まると思って、景気付けに皇居を走ることにした。

この炎天下で、マスクを着用しながら未知の5kmを完走する。
そのくらいの気持ちがあれば、二次試験に合格する。逆に、走り切れなかったら落ちる。
そう思いながら、何度も何度も心が折れそうになりながら走り切った。(汗だくだくのヒーヒー)
桜田門が見えたときの、あの喜びは忘れられない。

今思うと、変なことやってるよね...

だかど、これが、私の人生で初めての皇居ラン。
もう二度と走らない。強く心に誓った。


ちなみに、この毎週コツコツ走る修業は、二次試験終了とともに、目的を失い消え去った。
つくづく、目的がないとやらない人間なんだな~って思う。

フルマラソンの誘いは「握手と挫折」

2022年秋某日。
中小企業診断士の同期会の2次会。

私は、久しぶりに会った兄のような存在の兄の隣で、面白おかしい話を聞いていた。

すると、仲間界隈では親分的な清水さんと、かやんぬさんが各席をまわって「フルマラソン走りましょう!!」って誘ってた。

私の席にもきてくれて、一点の曇りもない清水さんとかやんぬさんの目に吸い込まれ、お酒の勢いもあって「やります!」と、握手してしまったのを覚えてる。

「フルマラソンか…やってみようかな」

しかし、そんな気持ちは瞬く間に消え去った。

後日、ちょうど転職したばかりの私は、仕事中にエルダーの先輩にフルマラソンに挑戦する話をした。

先輩「いいっすねー。でも、いきなりフルはきついっすよー」
私「え!」
先輩「1週間くらいヨチヨチ歩きになるし、覚悟が必要っすよ」
私「ノリで行けない感じですか…」
先輩「ハーフならいいかもしれないけど、フルはきついっす。命懸け」

無理だ!!!!😨😨😨😨😨

先輩は定期的にフルマラソンやハーフマラソン、スパルタンレースにもでる経験者。
私はまじでビビッて、挑戦をやめた。
そこまでして命懸けで嫌いなことをやる必要ない!そう思って、挫折した。

私は身の危険を感じて、潔く挫折の道を選んだ。
それもまた人生。

あの清水さんとかやんぬさんのキラキラした目が忘れられない。
でも、私は戦略的に辞退をした。


今思えば、この挫折がよかった。
「フルマラソン挑戦をやめた」というこの挫折が、心の片隅に小さく小さく引っかかっていた。

大会に向けて練習していたり、本番で参加者全員完走した話を聞いて、

「挑戦してもよかったかな…」

心の片隅で心の引っかかりは、ポツンと小さなモヤ😶‍🌫️を残した。


申込の決め手は「勢いと強いオシ」

人生とは不思議なもので…
清水さんたちが大会を走り終わったあと、複数のコミュニティで皇居ランのお誘いをいただくようになった。
会社、友達、診断士仲間とかね。

気づいたら、1ヵ月に皇居ランを4回する予定が組まれていた(極端)
神様が、私の心のモヤに気づいて、そういう環境に変えてくれたのかな🤔と思うほど。

まぁ、走るのは嫌いだけど、環境を変えたり誰かと走るのは、思ったより悪くないかなと思うようになった。

走るのは嫌いだけどね(しつこい)

そんな2023年9月のある日。
また私は、なんでか清水さんの企画の皇居ランに参加することになった。
(あれ?これなんで私参加したんだっけ?やりたいって言ったんだけー?)

この日は3人だけ。少人数の気心知れたメンバー(清水さんとサブさん)で安心して皇居に向かっていた。

この日は、暑さもほどよい心地よい秋晴れだったような気がする。

いつも通り、皇居の時計台の広場に集合して、軽く挨拶とストレッチ。

何の話の流れか忘れたけど、清水さんがシューズの靴紐を結びながら、振り向いて私に言った。

清水😀「フル、走りましょうよ」

waka「むりです!」

清水😀「さいたまマラソンが2月にあります。今から練習すれば大丈夫ですよ」

waka「いや、、むりです」

フルマラソンは、思っているより走ることができます😀
前回の大会でも初心者のメンバーも含め、全員が完走しました😀
フルマラソンを経験したことがある人は、一握りでネタになりますよ😀

清水さんは、淡々と話しながらも熱量を持ってマラソン挑戦の素晴らしさを語った。

承諾をしないまま、私は皇居を走った。
2周をなんとかヒーヒーしながら走り、私は、足ががくがくぶるぶるし、疲労困憊だった。

(こんな状態で、フル走れるわけない...!!)

私は、フルマラソンは走れない。
改めて、強く思った。

ランステでシャワーを浴び、着替えた後も、頭はぼーっとしていた。
打ち上げ会場に向かう合間にも、清水さんがフルマラソンに挑戦しようと、熱く語っていたことを覚えている。

(そんなにフルっていいものなのかなぁ...)

清水さんの言葉と、山手線の電車の音が交差する。

打ち上げ会場に着いたら、向かいに清水さん、横にサブさんという席だった。

清水😀「フル、走りましょうよ」(この日、n回目)

中小企業診断士であり、キャリアコンサルタントの有資格者である清水さんは、キャリコンで習得した知識を織り交ぜて語っていた。

ビールは飲めないけど、疲れていたせいか、ベリービアという、カクテルビールがひどく美味しかった。
それほど私は、枯れて疲れ切っていたんだと思う。

頭もボーッとしてたからうろおぼえだけど、確か5つの理論を話していた。
(ググってみたら、納得する理論が見つかった。きっと清水さんはこれを話していたように思う)

〈偶然の出来事を個人のキャリアに活かす5つのスキル〉

①好奇心:新しい学びの機会を模索する
②持続性:たとえ失敗しても努力し続ける
③楽観性:新しい機会は実行でき達成できるものと考える
④柔軟性:姿勢や状況を変えることを進んで取り入れる
5冒険心:結果がどうなる分からない場合でも行動することを恐れない

クランボルツ博士「プランドハプンスタンス理論」

waka「うーん、そうですねぇ。。。」(だんだん乗り気になってくる)

清水😀「フル、申し込みましょう」

waka「うーん、そうですねぇ。。。」(スマホを開く…)

清水😀「料理は俺が取り分けておきますから、今申し込んでください」

waka「うーん、そうですねぇ。。。」(スマホを操作する…)

この時、横にいたサブさんは、ニヤニヤ楽しそうに笑ってお酒を飲んで、ソーセージを食べて、おもしろそうにツイートしていた。


お酒も回ったせいか、オシに弱いせいか、あれよあれよという間に申込ページを開き、個人情報を入力していった。

ぽちっ...📱

解散後に申込完了を報告

これが、私がフルマラソンに挑戦した理由。
たいそうな理由はない、お酒の勢いとノリだ。(ノリではなくオシに弱いともいう)



この時の、ソーセージの味は覚えていない。
このお店は何度か訪問したが、いつも「フルマラソンを申し込んだ店」と思い出す場所となった。


なんでとんでもないことをやってしまったんだと、冷静になって後悔した。
どこの世界に、嫌いなことに挑戦するドMがいるんだ!私か!!バカ!!
なんで横でサブさんは面白そうにニヤニヤ笑ってビール飲んでんだ!とも思った。(笑)

でも、もう申し込んでしまって、後戻りができない...

もう、やるしかない。

こうして、腹を括った私は、フルマラソンに向けて目線を変えた。

できない、ではなく、できるようにするためにどうするか?

こうして、私のフルマラソン挑戦は始まった。
秋の訪れを待ち侘びる、9月末の出来事だった。


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