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”死”は社会を変えるのか?

 どうも!おはようございますからこんばんわ!まで

 2020年も残りわずかとなる中で、今年は著名人の訃報を多く耳にすることがありましたね。その中には社会的にもインパクトが強い死もありました。今回は、”死”というキーワードから雑感を書いてみたいと思います。

1.コロナウイルス×志村けん・羽田雄一郎

 多くの方に衝撃が走ったであろうコメディアンの志村けんさんの訃報です。訃報が報じられた3月は、中国・武漢由来のウイルスが日本国内で発見されて感染者拡大の波が出てきているのではないかというニュースがちらほら聞こえるほどでした。

 新種のウイルスでウイルスの全容が全く見えなかったため、初期の初期段階では風邪に毛が生えたようなもんだという感覚が世間の主流となっていました。しかし、志村けんさんの訃報が新型コロナウイルスの考え方をがらりと変えたと思いました。一時期は感染予防として最善の策とされているマスクがドラッグストアから無くなった事態になったり等、多くの人々にとって新型コロナウイルスが無差別に人を死に追いやる可能性があるという事を示したきっかけだと思います。

 その後の政府の政策は次々と後手に回り、感染予防と並行として春先に行った緊急事態宣言で消失した経済利益を取り戻すために行ったGOTOトラベルをはじめとしたGOTO政策による人の行き来増大に比例するかの如く感染者が増加しだした第3波と呼ばれる今。流行の初期の初期に比べて、不完全ながらも全容が分かりだす中で、人々に落胆と不安と慣れが蔓延する中で現職の国会議員が新型コロナウイルスで亡くなるというニュースが挙がりました。

 立憲民主党の羽田雄一郎参議院議員です。この衝撃は、速報で羽田議員訃報のニュースが挙がってすぐは公式ホームページがダウンするほどの衝撃がはしったみたいです。このニュースの前は、国民に年末年始の不要不急の外出を控えたり会食を控えたりするようメッセージを出していた中で国会議員や地方議員での大人数の会食がすっぱ抜かれる流れがあったところにきての死去のニュースという事もあり、これが今後のコロナ対策の政策決定における意識へどう影響を与えるのか注視してみたいと思います。

2.過労死×電通

 読者の中にはご存じの方もいるかもしれません。5年前の2015年、当時電通に勤めていた社員が過労の末自殺に至ってしまったニュースで、5年を経過する2020年にご遺族が手記を公表したというニュースです。当時より前からブラック企業というキーワードで過労死・過労自殺の実態や違法労働はニュースとして取り上げられ、松下幸之助の著書『社員心得帖』の中で松下が新入社員に大切な要素として説いている会社を信じるというのが難しくなってきた衝撃を感じました。

 令和2年版過労死等防止対策白書によると、勤務問題を原因・動機の1つとする自殺者の数は、平成 24(2012)年以降減少傾向にあり、令和元年は前年比 69 人減少の 1,949 人となっているようです。これは自殺者総数の9.7%を占める数だそうです。一方で、仕事や職業生活に関することで強い不安、悩み、ストレスを感じている労働者の割合は、平成 30(2018)年は 58.0%であり、依然として半数を超えているようです。日頃仕事や職業生活で強い不安・悩み・ストレスを感じているけど我慢に終始している人が今もなおいるという事はこの数字からも読み取れます。

3.最後に

 取り扱ってみたテーマは両極ですが、それでも死が社会に一定の影響を与えているのは間違いないしそれは後世において歴史というキーワードに変換されて伝え継がれていくのだろうなと思うところです。

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