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雑感&感想『採用を科学する。 計画・データ・仕組みで採用は変貌する。』CASTER BIZ recruiting (著)

 どうも!おはようございますからこんばんわ!まで。

 今回は、CASTER BIZ recruiting (著)『採用を科学する。 計画・データ・仕組みで採用は変貌する。』(以下、本書)をネタにして書いていきたいと思います。

1.実践的な内容を1595円でΣ(・□・;)

 この本を読み終えての最初の感想はこうでした。元々この本の根底には、CASTER BIZ recruiting さんがこれまでの事業活動を通じて培ってこられた知見をベースとして、感覚で採用を活動するのでは科学的に採用活動をしていくためのヒントが詰め込まれているため、実戦的と言えば実践的です。だけど、これだけ事細かに載せている本はねぇなぁと思いました。

2.採用したい人はどんな人?

 本書の中でまず印象的なのが、採用したい人はどんな人?という点です。採用初心者な企業がまず初めに考えなければいけない点であるのと同時に感覚で採用することを避けるための土台である印象を覚えました。

 本書内ではまずなんのために採用するのかを考えるところからスタートします。このなんのためが単純に忙しい等の漠然としたものではなく、企業内においてどんな課題を抱えているかを言語化します。そして、次のステップとして企業が抱えている課題は採用を持ってでしか解決できないのか?を考えます。その中で、採用をもってでしかかいけつできない課題が抽出できたら次に任せたい業務を言語化して、任せたい業務を遂行できるために必要な経験やスキルを言語化します。その際、必須という部分に重きを置きすぎてしまうと応募者の分母が少なくなってしまうので歓迎する経験やスキルを織り交ぜることで程よい応募者数の塩梅が見えてきます。そして、要件に合致する応募者が仮に入社して当該企業で働く上でのメリットを抽出します。これは一種の企業の自己分析です。この工程を構築していった結果として、いつまでにどのぐらいの人員を採用すべきかが見えてきます。

 これ1つ読んでも採用初心者が感覚での採用に陥りやすい要素に対しての一手が組み込まれていて、ここだけでも採用初心者には価値ある一冊だと思います。

 また、採用計画のシュミレーションとして採用計画シートを用いる事も本書内では述べられています。

3.採用にデータ分析を

 本書の第2章では主に採用迷子な企業を対象にした採用にデータ分析を用いることについてを書いています。

・スカウト送付や反応

・求人現行のPV数

・人材紹介会社との向き合い方

・書類選考通過率

・面接通過率

・内定承諾率

 いずれも、一連の採用活動の流れにおいてはどこかで躓いて迷子になってしまっている企業があるかもしれません。いくつかピックアップしてみたいと思います。

3-1.求人原稿のPV数

 読者の中に求職者の方がいたら、色んな媒体(リクナビネクスト・マイナビ転職・エン転職・ハローワーク等)を用いて求人を探すと思います。日本中にある約100の求人媒体から調査・分析ができるHR業界・採用担当者向けクラウドサービス『HRogチャート』で集計した、ウィークリー掲載件数速報によると2020年7月第4週における求人掲載数は例えばリクナビネクストで6,428件,マイナビ転職で9,773件です。(引用:https://hrog.net/report/career/87353/  )この掲載数の多さから自分に合った求人を探すのは大変ですよね。それと同様に、企業視点で見た場合他の求人に求職者側が目を奪われて見向きがされていないというケースもあります。本書では、こまめな運用やキーワードの見直し,社内メンバーにSNS等での拡散を依頼するといった方法でPV数を上げていったり、検索一覧に表示される情報が魅力的でない場合はタイトル・リード文・職種名・給与・勤務地等を見直したり写真を見直したりすることを提唱しています。

3-2.書類選考通過率

 多くの企業では面接選考を行う前に書類選考を行いますよね?。書類選考の時点における通過率の低さの要因には採用要件を満たす人が集まっていないことが1つ挙げられています。そして、この背景を本書では媒体とエージェントの2視点に分けて考えるよう提唱しています。

 媒体では採用要件,訴求ポイントの見直しを、エージェントではエージェントに正しく採用要件を伝えるために人物像が変化した場合には採用要件を再定義したり定期的な振り返りをエージェントとしていくことを提唱しています。

 一方で、書類上では凄く優秀そうに見える人っていますよね?。だけど、そういう人が書類選考で落ちている人がいることもまた事実です。本書では、書類選考でのポイントは書類からわかる事だけで判断することだと述べています。その際に重要視するのが書類選考における判断基準を明確化することです。応募者の人柄や考え方といった側面は面接選考に回して、経験やスキルの側面に重きを置くといった感じにです。ただし選考者によって判断基準がぶれてはいけないという原則を守るためには、書類で分かる事だけにフォーカスを充てるために組織内ですり合わせをしていくことが大切です。

4.最後に

 ここまで書いた内容は本書内のほんの一部ではありますが、採用初心者・採用迷子な企業はもちろんのこと採用が上手くいっている会社においても、点検事項として一読する価値は十分にある一冊だと私は思います。(決してCASTER BIZ recruitingの回し者ではありませんが、すごい会社だと思います。(笑))


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