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第50回読書会『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』vol.2

さる5月21日、第50回の読書会を行いました。いつものようにはじめてしまったけれど、よく考えたら50回記念会でした。乾杯でもすればよかったな……。今回は5名の方にご参加いただきました。ありがとうございました。

(この記事の最後に購読者さまへのお知らせがあります)

最近、本を読んでも読んだすぐそばから忘れてしまったり、話を聞いても覚えていられなかったり、何を言おうとしていたのがわからなくなることもあったりで、日々衰えを感じています。でも、この読書会をしていると、そんな自分を受け入れつつ、みなさんとお話しできるのが、人生の喜びとなっております。

前回(第49回)は、恥ずかしながら、読書会の後に家族とけんかをしてしまい、読書会後のツイートも記録も書くことができませんでした。本当にごめんなさい。

さて、今回は第8章から1章ずつ読んでいきました。8章までのあらすじは以下です。

主人公多崎つくるは現在、東京に住む駅舎の設計者である。名古屋出身で高校時代は男子3人女子2人の完全なグループに所属していた。そのグループではつくる以外は名前に色が入っていた。アカ、アオ、シロ、クロ。高校卒業後、つくるだけが東京の大学に進学した。夏休みに名古屋に帰ると、そのグループから弾かれてしまっていた。そのことに傷ついたつくるは死のうと思う。が、大学でできた灰田という友達ができたこともあり、生き続けた。

現在36歳のつくるは、かつてのグループの仲間であった友達に会いに行きます。(アポを取らずに)そこでいろいろなことが明らかになっていくのです。

今回の読書会で読んだのはそういう場面でした。

アオとの再会

アオは名古屋のレクサスの営業社員でした。アオからシロが亡くなったことと、大学生の時につくるを仲間外れにした理由を聞かされ、ショックを受けます(この理由については読んでください)。ただ、そんな対話の途中に何度かアオの携帯が鳴るのですが、その着メロ(懐かしい)がエルビス・プレスリーの「ラスベガス万歳」なのです。読んだときは「ふーん」と思って読んでいたのですが、読書会でみんなで聞いてみたら、「真剣な話をしているときに、これがなったらちょっといやかも」という話になりました。よければ聞いてみてください。

シロが亡くなったあと、グループはバラバラになり、今はアオとアカも仲良くないんだということを知らされます。アカのビジネスが好きではないということをアオから聞かされます。

アカとの再会

アカは高校時代は真面目な秀才でしたが、現在は自己啓発セミナーを開催する怪しげな会社の社長でした。背が低く、髪が薄く、自分に対するコンプレックスを抱えていそうです。

金のライターでタバコに火をつけ、長い話を続けます。一人で読んでいるときはそんなに感じませんでしたが、みんなでじっくり読んでみると、アカの饒舌さがより際立ちました。

クロとの再会へ

クロはフィンランド人と結婚して、フィンランド在住です。シロのことについても、たくさんのことを知っていそうなクロ。つくるは休暇をとってフィンランドに向かいます。まさに「巡礼」という感じがしますよね。自分と向かい合う旅です。これが北海道だったら、「巡礼」という雰囲気は出ないし、南国は言わずもがな……という話にもなりました。

そして、つくるの巡礼の水先案内人になっているのが、木元沙羅さんで、彼女との関係がこのあとでどうなっていくかも気になるところです。

今回のまとめは以上です。

次回の読書会は6月4日(土)1900〜です。
『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』最終回となります。
全て読んでご参加ください。

次回以降の予定はこちらです。チェーホフの『かもめ』の後にもしかしたら、平野啓一郎の『ある男』を入れるかもしれません!

お楽しみに!
では、また!

もし参加したい方がおられましたら、TwitterのDMから参加希望をください。よろしくお願いいたします。

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