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奥さんのこと。 娘のこと。 自分のこと。 ふわっと綴ります。

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最近の記事

人生ナビ【短編小説】

人生ナビがあったらどんなに楽だろうか 目的地へ向かって進むカーナビの矢印を確認しながらふと思った 将来の目標を設定し そこに行くまでの道筋をわかりやすく丁寧に案内してくれる 困難を避け できるだけ真っ直ぐに最短距離でいける楽な道 多少のカーブや上り坂もそりゃあるだろう でも苦になるようなものではない だって人生ナビだもの 設定した通りに楽な道を最短距離で目標まで案内してくれる ナビに従えばすべて順調に人生を歩んでいける 1年、2年、5年、、、10年。 もう目

    • 春【短編小説】

      4年間過ごした割には少なめの荷物を積んだ車は、国道246号線を川崎方面へと走っていく。 激安レンタカーで借りたハイエースはかなり年期の入ったもので、やたらと大きいエンジン音が車内に響き渡る。 少ないとは言え、後部座席いっぱいに積み上がった荷物の不安定さと、慣れない都内の運転のためか、ハンドルを握る手にはじんわりと汗がにじむ。 助手席と後部座席には引越しを手伝ってくれた大学の友人が二人。 一人はラジオから流れるアイドルの歌を嬉しそうに口ずさみ、もう片方

      • 僕達の決まり事

        朝食は僕が作る。 特にそういったルールを決めたわけではないが、気付けばここ2年程はほぼ毎日僕が朝食を作っている。 奥さんは以前から朝にめっぽう弱く、子供が産まれてからは尚のこと早起きができない体になってしまった為、自然と僕が作るようになっていった。 ただ、作ると言っても ①パンを焼く ②目玉焼きを焼く ③キャベツの千切りorブロッコリーをレンチン ④コーヒーを淹れる 1週間に一度程、パンがおにぎり、目玉焼きが玉子焼きになるくらいで、ほとんどがこの4工程で終わる簡単な

        • 僕のこと

          明日の休みはどの公園に行こう。 明後日は休みだから部屋の模様替えをしよう。 昨日みんなで行った焼肉店、うまかったな〜。 僕の脳内は休日のことで溢れている。 休日前夜は、奥さんが呆れる程元気になり 休日が終わる夜は、心配されるくらいにため息が増える。 小学生にとっての夏休とほぼ同じである。 ただ、そうは言っても働かないわけにはいかない。 仕事は仕事。 それ以上でもそれ以下でもない。 お金を稼ぐため。 生活していくため。 逆にそういった考えがハッキリしてい

        人生ナビ【短編小説】

          僕の娘

          「いいわ、食べてごらん」 最近耳にした娘のひとこと。 一歳にしてお嬢様気質満載な娘。 どこでどう覚えたの?という言葉がいつも不意に飛んでくる。 僕と奥さんが横になっていると すっと立ち上がり僕らを見下ろし 「みんな大丈夫かー?!」 と心配のご様子。 「大丈夫よー」 と、声を合わせる僕ら、 その後すかさず飛んでくるのは 「寝て寝て寝て寝て」 まさかの眠りの要求。 寝息を立てて眠ったように見せると 「はい、おやすみ〜」 生存確認を怠らない娘。 あり

          僕の奥さん

          一緒に買い物をしている時、 一緒に散歩をしている時、 とにかく一緒に歩いている時、 ふいに僕の尻を撫でてくる。 撫でるというか、愛でるというか、 絶妙な柔らかいタッチで 左尻から時計回りに右尻を通りまた左尻へ、 速すぎず遅すぎず、これまた絶妙な速さで。 3週目の左尻に差し掛かる頃にぽつり 僕「ちゃんと許可取った?」 奥「とってない…」 奥「おしり、触ります。」 僕「はい」 出会って15年。 仲良くやってます。

          僕の奥さん