退園する娘

3月31日

娘は保育園を退園した

去年の4月に入園したので
通ったのはたったの1年だった

しかし、1年前には
私から離れることすら考えられなかった娘が
いつからか、私の手を自分で離して教室に入るようになっていた

「ママ」しか言えなかった娘が
たくさんおしゃべりするようになった

入園するときは引きずるようにして持っていたリュックも
今では軽々と持って見せる

自分でご飯が食べられるようになった
ズボンが履けるようになった
先生やお友達の名前を覚えた
身長は10㎝近く大きくなった

入園の頃の写真を見ると
まるで別人だ

迎えに行くと
まっすぐ私に向かって走ってきた娘が
最近では一度立ち止まって教室の中を見渡し
みんなにバイバイをするようになった

すると、お友達がたくさん寄ってきて
バイバイ、タッチ、ぎゅー!をしてくれる

毎日18時になると更新される連絡帳には
私の知らない娘の様子がたくさん書かれていて
毎日読むのが楽しみだった

娘は、退園するということ
お友達や先生に、もう会えないこと
引っ越しをすること
すべてよくわかっていない

大人が思うほど、さみしい思いはしないのかもしれない


1年前まで
ほとんどママと2人の世界しか知らなかった娘は
人見知りが激しく
誰よりも慣らし保育に時間がかかった

しかし、娘のペースで
ママもパパもいない世界に
居場所を見つけて過ごしていたのだろう

最初は、教室を除くたびに
先生の膝の上にちょこんと乗っていただけだった娘にも
お友達とブロックを積み上げていたり
1人でおとなしく本を読んでいたり
娘らしく過ごせるようになっていったのが
目に見えて分かった

娘が成長したとき
この保育園に通った記憶は
おそらくないだろう

しかし、慣れない環境に苦戦しつつも
めきめきと成長しながら保育園に通う娘のたくましさを
私はきっと忘れない

娘の姿に何度勇気や元気をもらっただろう

頑張ってくれてありがとう
保育園を楽しんでくれてありがとう

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