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これは子育てだけの話ではない。「自分育ての話」

息子が1歳の頃、保育園を卒園・転園する子ども達のお別れ会で園長先生がこんな話をしてくれた。

『みなさまのお子様を「イヤだ」がちゃんと言えるように育てました!』

他の保護者がどう思ったかはわからないが、『なんとか教育』のような理想論に私は正直面食らった。誇らしげな園長先生を見つめながら、「あちゃー」と思ったものだ。

毎日毎日「イヤだ、イヤだ」の子どもとのカオスな日々。私の方が「イヤだー!!」と叫びたいっていうのに。

エンチョウセンセ、ナンテコトヲ。。。

あれから6年。

先日、買い物へ行くと息子が『これが欲しい』とおもちゃを持ってきた。

それを見た夫が『こっちの方がいいよ』と違うものを指さすと、息子は『わかった!』とすぐさま自分の欲しかったものを置いてきた。

おや?珍しく聞き分けが良い。
何も買ってもらえないよりはいいと算段したのかもしれない。

でも、これでよいのだろうか?

会計に行く前にコソッと息子に確認した。

『ほんとにこれ欲しいの?』

「欲しくない。欲しいのはさっきの方」

やっぱり。。

『お父さんやお母さんの意見に合わせて変えることはないんだよ。自分はこれが欲しいって気持ちは大切にして、言うようにしないとね』

「うん」

親の言うことを聞くよりも、他人を思いやるよりも、TPOをわきまえるよりも、まず大切なことがある。

まずは自分、それから他人、そして社会のルール。

これを子ども時代から順番に積み重ねていかないと、大人になって空っぽな自分に気づいたり、つまづいたりしてしまう。

自分のことがよくわからない大人は、もしかしたら小さい頃『親の言うことを聞く良い子』だったかもしれないね。。


こんなことを書いているが、まだまだ息子が言うことを聞かなくてしょっちゅう困っている。

息子も、私が言うことを聞いてくれなくて困っている。

まあ、それで良い。

まずは自分の気持ちを大切にすることが大事だものね。

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