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アフターコロナのはなし(40年後)

わたしはコロナ騒動が起きてからずっと、老後のことを空想している。

「昔、コロナという病気があってな…あれはもうー…40年前の話じゃ。」

「えー、何それー?」

「あの時の流行語はたしかー…そうじゃ、はっしゅたぐ すていほーむ じゃったなぁ。」

「はっしゅたぐって何ー?」

そんな感じでコロナを知らない子供たちは無邪気な質問を投げ返してくるに違いない。


わたしには子どもがいないので、孫に語りかけることができない。さらに今のところ甥も姪もいないので、老人ホームの若いスタッフに語りかけることになるだろう。それで適当なところで話を切り上げられて、ごはんまで少しお部屋でやすみましょうねーとか言われて車いすを押されながら個室へ戻されるのだろう。

スタッフさん、お手間をおかけいたします。(ぺこり)


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