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【不妊治療5年】不妊様と産休クッキーの落とし所を考える


定期的に炎上する「不妊様」。
少し前に炎上した「産休クッキー」。

タイトルを見て、お!と反応した方は内容を理解している方だと思います。

内容を知らない方も字面で問題の雰囲気がわかると思います。

今回は、不妊治療5年→もうすぐ妊娠8ヶ月の、どちらの立場にも寄り添える(はずの)私が、この問題を
「軽やかに」通り過ぎる考え方
を提案します。



私は
28歳で結婚。
29歳から不妊治療を開始。

2度の流産とバニシングツインを経て
現在は残った1人をお腹の中で育てています。

私は不妊治療中
『不妊治療ありきでの生き方』
のヒントを探して
経験者の記事を読み漁りました。

私も誰かのために
不妊治療5年間を乗り越えた方法を
シェアしていきたいと思います。



不妊様と言われる理由

不妊様と言われる対象は、不妊治療中の方が多いかと思います。不妊治療は心身ともに非常に辛いものです。誰がなんと言おうと、どのステップに居ようと、その「辛い気持ち」は自分でコントロール出来るものではありません。

不妊治療はまだマイノリティな分野ですから、当事者や経験者にしか共感できないものです。リアルの友人知人に話を聞いてもらうより、X(旧Twitter)などのSNSで仲間を探して情報収集したり、励まし合うことの方が多くなります。

その結果、リアルでは言えないような愚痴をポストした瞬間に、想像力のない無関係な人から「不妊様の被害妄想が始まった」と批判されるのです。

産休クッキー炎上の概要

産休クッキーについては、最近では気の利いた商品も出回っているらしく、わざわざ「産休に入ります」と可愛らしくデザインされたクッキーが売られているようです。

売ってる方も配ってる方も悪気は無いと思います。ただ、今の社会はどちらかといえば個人主義に向かっています。人によっては、他人のプライベートより自分のプライベートの方が大事です。

職場での馴れ合いに苦手意識があり、仕事への労力は最低限で済ましたいという人から見たら、そんなの職場でわざわざアピールしなくていいから!と気に触るわけです。

炎上した主がどんな環境で働き、どんな仲の人達にこの産休クッキーを配ったのかはわかりません。わからないのに、関係の無い人が過剰に反応して個人の意見を投げこむのです。

不妊様と妊婦様の様様文化

SNSの普及により、多くの人が個人のポストに意見をつけられるようになりました。

不妊様は社会的に弱いイメージなのか、よく話題になります。さらに、不妊治療アカウントに不必要に絡んで「妊婦様」が炎上することもあります。

このような「様様文化」は、実は大昔からあるものだと思っています。SNS以外では、2ちゃんねるなどの掲示板や、スクープ誌や情報番組。人の感情を煽っては、反応が大きい方に事実を傾けられやすくなっています。

本人の背景や心情は無視して「炎上しそうな」意見を取り上げる文化が「様様文化」につながっている気がします。

誰でも傍から見たら○○様?

人はなぜ、そんなに他人のことを羨んだり妬んだりして批判するのでしょうか?

誰しもが何かを我慢して生きています。その中で特に我慢している人は、自分の意見を言えず(言わず)、他の誰かに従って生きている人です。

それを自覚していない人もいるし、自覚していても「それでいいのだ」と言い聞かせている人もいます。

我慢している自分を保持するには、自分の生き方と相反する価値観を肯定していられません。私は○○を我慢しているのに、あの人は○○を我慢していない、許せない。一言で言えば無駄な被害妄想です。

小学生でも「友人aちゃんが私の好きな子b君から告白されていた」という事実を「きっとaちゃんがb君にちょっかい出したんだ!」と勘違いする子がいると思います。それを当たり前のことだと思いますか?

自ら悪気なく恨みを買いに行く人もいます。例えば、高校受験で友人の合否結果を確認する前に「私は受かったから合格祝いしよう!」なんて言ったとしたら。もしその友人が不合格だった場合、地獄のようなシチュエーションです。

産休クッキーの配布も、見る人から見たらこれをしちゃっているのかもしれません。知らなかったから仕方がないで済ませるレベルなのかは、その人達の関係性次第です。


分かり合えない原因

私は不妊治療を5年していたので、不妊様の気持ちがよくわかります。

たまたまこの体で生まれて、辛い不妊治療を受けて、なかなか結果が出ないだけ。なのに、周りの人の妊娠や出産は心から喜んで、子連れの家族を優先しなければいけない。辛いものは辛い。その時その立場にいないとわからない、割り切れない気持ちがあります。

今の私は運良く妊娠し、もうすぐ妊娠後期に差し掛かります。しかし妊娠生活も、壮絶なつわりでやせ細り、心身ともに限界を超え、やっとつわりも落ち着いたところで他のマイナートラブルが続き常に余裕が無い。せめて電車やバスで優先してもらいたい気持ちもわかります。(私の場合は妊娠した喜びを言いふらすなどはしたいと思いませんでしたが。)

このように、分かり合えないのは仕方がないのです。共感できる人と共感できない人がいるのは当たり前なのです。

私はこれらの原因が「自分軸」と「期待」だと思います。


自分の機嫌は自分で決められる

自分の気持ちがよく分からない「自分軸」のない人が増えているようです。私もそうでした。

皆がやっているから私もやる。流行っているからこっちを買う。家族のためだから我慢する。これを繰り返しているうちに、そんな自分が普通になってしまう。「本当は○○したい」という本音を心の奥底にしまい込んで、その存在を忘れてしまう。そうして、私も我慢しているんだから相手も我慢してくれるはず、と過剰に「期待」しすぎてしまうのです。

そういう人は、自分軸を大切にして生きている人に違和感を感じます。私もそうでした。

私は無理して出勤しているのに、あの人は遊びの予定なんかで有給使ってる。冷静に考えたら、自分もそうしたいならそうすればいいのです。そうしないって決めているのは自分なのです。

人はいつからでも変わることができます。今からでも自分の機嫌に責任をもって、軽やかに生きる道を進みませんか?


軽やかに生きよう


世の中には色んな人がいる。不妊様と呼ばれる人と、不妊様を叩く人がいる。産休クッキーを悪気なく配る人もいれば、それを不快に思う人がいる。

いちいち過剰反応するのではなく、「そうなんだ」と軽やかにかわして、自分はその人たちを刺激しない道を選べばいい。

不妊治療に共感できれば共感すればいいし、できないならそっとしておけばいい。下手にアピールした産休クッキーを選ばずに、誰が食べても美味しいクッキーを選べばいい。きちんと想像して行動すればいい。ただそれだけ。

その上で、自分の意思で自分の人生を楽しめばいい。自分軸をもって、人に過剰な期待をかけないで、今この時から楽しい人生を軽やかに生きていきましょう!



▶︎他にも不妊治療に関する記事を書いています。

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