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素振りを毎日100回することと、試合でHRを10本打つことの違い

こんばんは。ずっきーです。
一見、このタイトルからは想像しにくいかもしれませんが、今日はビジネスにおける目標設定についてお送りします。

3月ですので、人事評価の面談等がある方も多いかと思います。自身の振り返り・或いは次の目標設定に対して、少しでも参考になれば嬉しいです。

成果指標と行動指標

さて、いきなりですが質問です。
とある高校球児が、今年の目標として以下の目標を立てました。

・試合でホームランを10本打つ
・素振りを毎日100回やる

どちらも大事な目標ですが、この目標の違いをどのように考えますか?

一般的に、HR数の目標は成果指標、素振りの目標は行動指標と呼ばれることが多いです。この2つは、目標設定や業績評価などのコンテキストで使用される指標ですが、それぞれ異なる側面を表しています。

  1. 成果指標:

    • 成果指標は、最終的な目標の結果や成果を測定する指標です。

    • 例えば、売上高、利益率、顧客満足度スコア、プロジェクトの納期達成率などが成果指標として使用されます。

    • 成果指標は最終的な目標の達成度合いを評価するために使用されます。

  2. 行動指標:

    • 行動指標は、目標達成に向けた具体的な行動や活動を測定する指標です。

    • 例えば、営業活動回数、顧客訪問数、商品開発の進捗状況、スキル向上のための学習時間などが行動指標として使用されます。

    • 行動指標は、目標達成に必要な具体的な行動や取り組みを評価するために使用されます。

要するに、成果指標は最終的な成果や結果を測定する指標であり、目標達成の結果を示します。一方、行動指標は目標達成に向けた具体的な行動や活動を測定し、その行動が目標達成にどれだけ貢献したかを評価します。両者をバランスよく活用することで、効果的な目標達成が可能となります。

これ、違いって何なんでしょうか?

僕の中では“自分でコントロール可能か”という点が一番の違い、と考えています。大谷翔平選手もよく言っていますが、“自分ができることにフォーカスする”というのは、一流のアスリートだけでなく、ビジネスパーソンにも必要な資質だと考えています。

ちょっと想像すればわかりますが、試合でホームランを打てるかどうかは、もちろん自分の努力次第な部分もありますが、相手投手、球場、天候、試合展開(バントのサインが出るかもしれない)など、外的な影響要因も多く、必ずしも結果を自分でコントロールできるわけではありません。自分がコントロールできるのは、“その試合で自身のパフォーマンスを最大限発揮する”という事までです。

一方、素振りを毎日100回やる、というのは自分がやると決めれば必ずできます。外的要因にコントロールされることは、基本的にないですね。

この2つの種類の目標、というのはどちらが良い、悪い、という話ではなく、“セットで考える必要がある”という部分が一番大事です。

結果目標だけの設定だと、その結果がたまたま達成されたのか、自身の行動を変えたから結果を出せたのか、が正しく評価できません。一方で、行動目標の設定だけでは、その先に得たい結果が何なのかわからず、“手段の目的化”を生むことになります。

なんとなく、頭ではわかっていることだと思いますが、この考え方を自身の評価を振り返る際にどのように当てはめていくべきでしょうか?

評価者・被評価者の考え方


ここでは、評価者と非評価者、それぞれの側面からお伝えします。
大前提、それぞれの企業で人事評価の制度は異なりますし、結果重視・行動重視等の傾向は対象者の年次等によっても違いが出てくる部分と考えていますので、あくまで一般的な考え方として参考にしてもらえればと思います。

評価者

会社からの目標は、いわゆる成果指標が降りてくるケースが多いと思います。ですので、成果指標における評価はあまり問題なるケースは少ないですよう。しかし、より重要なのは行動の変化です。成果の達成・未達成に関わらず、きちんと本人の行動まで変わったか、を確認をするようにしましょう。行動の変化が見られていないにも関わらず成果が良かったのであれば、それは単なるラッキーパンチの可能性が高いですし、一方で行動の変化があったにも関わらず成果が出なかった場合は、何が足りなかったのか、外的要因まで含めて一緒に考える必要があります。また、例え結果に繋がらなかったとしても評価者の目からも確認できている行動の変化はきちんと伝え、認めてあげることが、非常に大切だと思います。(僕が評価をする際は、この点を一番重視していました)

非評価者

評価者の項目でも記載した通り、自身に与えられた成果指標を達成することができた場合でも、できなかった場合でも、日々の具体的な行動をどのように変えたのかは、きちんと振り返る必要があります。成果が出せた場合は、評価者に対して自身が今回出せた結果が偶然ではない、再現性のあるものである、という裏付けとして行動指標の変化を具体的に伝えましょう。また、結果が伴わなかった場合でも、自身として行動の変化を起こせた部分があればそれは伝えるべきですし、結果に結びつける為には何が足りなかったのか、という部分まで振り返ることができれば、例え成果指標が芳しくなかったとしても評価者が受け取る印象も随分違うものになるでしょう。

まとめ

これは個人的な考えですが、特に20代の若手社員を中心は、成果指標の達成以上に行動指標の達成が重要であると考えています。正しい行動指標を満たすことで成果が導かれる、という経験を自身の実体験として持っているかどうかは、その後のビジネスパーソンとしての成長に大きく作用をすると思うからです。

なので、試合でHRを打てたかどうかに一喜一憂しすぎず、コツコツ毎日素振りを続けることが大事なのではないでしょうか(でも、素振りを続けることが目的にならないように注意)

最後に、大前研一さんの名言『人間が変わるたった3つの方法』を紹介します。

「人間が変わる方法は3つしかない。
1番目は時間配分を変える。
2番目は住む場所を変える。
3番目はつきあう人を変える。

この3つの要素でしか人間は変わらない。

最も無意味なのは、
『決意を新たにする』ことだ。」

最後までお読み頂き、ありがとうございました!



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