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おにぎりプロジェクト第21弾:東京 平和どぶろく兜町醸造所編

前回の記念すべき第20弾はナポリだった。ナポリの方々から続けることの大切さを改めて教えてもらって、日本に帰国。今回は初の東京での醸造所、そして初のナイターである。

第四弾でもお世話になったのは平和酒造の山本さん。先日どぶろく醸造所を作られたということで、遊びに行ってきたのがこれが物凄くグローバルな展開が可能な秀逸なモデルと思って感激していたところだった。

もともとは平和不動産から平和酒造という、平和繋がりでお声がけがあったとのことで、いわゆる上槽作業を行わないどぶろくは出来たてを飲むのがあたりまえだが旨い。だったらその地で作ったらいいという想いで生まれたのがこの平和どぶろく兜町醸造所だ。醸造所とついていてもそれはものすごく簡素な設備だ。スチコン1台に数台の冷蔵庫が温度帯を分けて存在している。3坪もないのだろうか、スチコンが蒸し器と麹室となる。そこから醸造作業に入るのだが、法律さえオーケーであれば世界中どこでもトップクオリティのどぶろく製造が可能となる。

成澤さんと僕のおにぎりプロジェクトの取り組みも、米と水を通して日本を知ってもらうというメインテーマがある。ようやく日本のボーダーがオープンし、NON-VISA渡航が始まって本格的に海外の人たちが戻ってきて、僕らが訪れた蔵をまわるんだというメッセージが来るととても嬉しくなる。そういう意味では、この新しい都心型どぶろく製造というミニマルな仕組みもクラフトビールのように世界に広まっていったら面白いなぁっと思うのだった。

さておにぎりに話を戻そう。今回は初のナイターである、お互いディナーセッションを終えて夜の9時からお店を貸し切りにしてもらい、そこでおにぎりを作っていく。成澤さんは京都丹波栗と新銀杏の優しい和のおむすび、そして僕は和牛のキーマカレーに茹で落花生をアクセントにしてサフランライスで包む。本当は新いくらにしようかなと思ったのだが、今回は聖路加の救急隊への寄贈ということを考えて夜にカレーを食べられたらと急遽作戦変更したのだった。ちょうどこの近くに蔦カレーなる名店があった。もう閉店して月日は長いこと経つのだが、土地というのは面白いもので界隈に来るといつもカレーが食べたくなるのだった。

スタッフの方々、そしてドクター、弁護士、政治家の秘書、本当にたくさんの方々に集まっていただき、一気に包むこと1時間。いつものように竹川にラッピングして、いざ救急センターへ、搬送。全スタッフにおにぎりが配られたのと、そして嬉しかったのは成澤さんが裏メニューとしてツナマヨおにぎりを作ってくれたことだった。大のツナマヨファンとして、贅沢な味わいだった。この時間のおにぎりはやっぱり心に沁みるのだ。そうこうしているうちに出来たてのどぶろくを喉に流し込み、高木さんが醸造する平和クラフトビールが続く。

醸造所サイズと同じく今までで一番コンパクトなおにぎりプロジェクトとなったが、このおにぎりからは日本に戻ってきている外国人の人へもプロモートできると思うと、この長かったトンネルの本当のフィナーレを体全体で感じ、そして言い得ぬ昇華感へと変えることができるのだった。次回はうちの元スタッフが移り住んだ、あの阿蘇だ。今からとても楽しみだ。

平和酒造山本さん、そして平和どぶろく兜町醸造所の皆さん、ボランティアの皆さん、ありがとうございました!

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