見出し画像

かつてない日本酒バーの全貌に迫る

先週のクラウドファンディングで発表したWAGYUMAFIAプロデュースの日本酒バー。実は単なる日本酒バーではない、クラウドファンディングの残り三週間に渡って、少しづつこのプロジェクトの全貌に迫っていきたいと思う。

WAGYUMAFIAとしての僕は一年間に40都市でのワールドツアーをして世界を和牛ともに旅する生活を行っている。それがこの1年半ほどワールドツアーが開催できない変わりに、日本全国を毎週のように訪れて、全国の酒蔵を巡る旅が始まった。僕はそれをジャパンツアーとして、ソーシャルメディアを通して全世界の方々に日本の地方の魅力を伝えている取り組みをしている。

このジャパンツアーでの一番大きな収穫は、酒蔵との出会いはもちろんのこと、その土地土地で出会った最高の生産者たちだ。一人一人にユニークなこだわりがあり、日本の奥深さを痛切に感じるのだ。その生産者の食材を現地で食べるだけではなく、東京にいるWAGYUMAFIAのゲストにぜひ食べてもらいたい。そんな想いで、出会った食材をショーケースしていくために生まれたのが、恒例の朝食会だ。このコロナ禍に始まったWAGYUMAFIAの朝食会がレギュラーコンテンツ化したことが、僕らにとって大きな転機だったような気がしてならない。

というのも、WAGYUMAFIAは和牛がメインの食材である。基本的には和牛以外の食材はなるべく使わないようにしている。もちろん、和牛の邪魔をしない形で他の食材もサポートとして登場する。豚、鳥、魚介類においてもウニとキャビア以外は登場しない。オープンから5年、実にたくさんの食材の売り込みはたくさんあった。

それでも和牛しかやらないんです、ごめんなさい。

この朝食会からこのマインドは確実に変わった。全国の生産者を紹介する、この大変な時代に飲食店としても生産者と手を取り合いたい。僕らのこのワンポリシーを一時的に変更して、僕の中ですべての食材を使うという料理構成でこのイベントに挑む、それがこの朝食会だ。和牛は20数種類あるメニューの中でも2種類ぐらいの登場しかない、WAGYUMAFIAのイベントなのに、限りなく和牛の登場頻度が少ないメニュー構成となった異例のイベントだ。

いつも読まない本を読み終わったかのような、独特な爽快感。

これが僕の朝食会後の素直な感想だ。

WAGYUMAFIAのポリシーは大事だし、それを変えるつもりはないが、こんなに素晴らしい食材があるのに紹介できないジレンマ。それは飲み物においても1カテゴリー1社ルールを敷いていることに対するオーバールールするかしないかという気持ちと似ている。元来性格的に不器用なので、出来る限り初期設定を変えないでWAGYUMAFIAは創業当時のポリシーのままでここまでやってきている。でもあの朝食の後の独特な爽快感を無視することも違うなと同時に思ったわけだ。

今回のWAGYUMAFIAの日本酒バーでは、僕らが見つけてきた日本酒蔵の周りにある大切な生産者の食材もフォーカスさせる。このお店だけは、いつものWAGYUMAFIAの「1カテゴリー1社のルール」を初めて外す。僕の中でのテーマは日本酒が飲みたくなる食、日本食を飲んで食べたくなる食、これに尽きる。全国の酒蔵との出会いとともに、その土地土地の食材を一緒に食べることで、東京から地方発信ができる、そんな会員だけのスペースを作っていきたいと思う。

コロナを味合わなかったら絶対に生まれてなかったこの1ポリシーを超越した新しいお店。今から非常に楽しみだ。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?