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9時間の食欲のシンフォニー、ホームパーティこそが最高のダイニングである

年末にノリで決めてしまったこともあり、珍しく新年会を年始にすることになった。気心知れた友人家族と、その子どもたちと一緒にといういわゆるホームパーティだ。僕のホームパーティは、両親のホームパーティ好きから始まっていることもあり、長い歴史がある。このホームパーティがなければ、WAGYUMAFIAも生まれなかった。プロとして料理をするようになり、ホームパーティの設計が変わったように思える。今日はそんなポイントをメモ的に残しておきたい。

今回も2時から始まり終わるのが11時半である。9時間も食べて、飲んでいるというのが僕のパーティの特徴で、とにかく長い。その間ずっと一人で作り続けていくということもあり、いい頭の体操になる。10人程度のパーティの場合、仕込んでおくものがあると楽だったりする。僕は前々日から牡蠣と、当日豚バラを茹でておくということをしておく。あとは鳥の丸焼きなどもオススメだ。要は火加減とか関係なく、放っておくことが出来る、そして温度がある料理があると引き締まる。

そしてやはり途中で揚げ物を入れると、再び食欲が増すから面白い。中華鍋に米油を一本ドーンと入れる。昨日はそこに塩麹につけておいた鳥の唐揚げをぶち込み、そこに自家製のマヨネーズと高騰しているシラチャソースを混ぜる。この手の調味料は作り込んでおいた方がいい。手作りの調味料に、あえてジャンクなものを入れるのが僕のスタイル。少し外す方がホームパーティといしていい、油のコンディションが全然行けたので、茹でたバラ肉の塊で肉天ぷらを作る。二切れだけとっておいて、サンドイッチにする。

冒頭からサーブしていたお雑煮は、最後はジャパニーズカレーにする。事前に玉ねぎをキャラメライズしたものを作っておくと味が引き締まる。我が家の雑煮は、コーチンの鶏もも肉だが、そこに豚の煮汁を足していくだけで伸びのある味になる。研いで洗った米で速攻炊く、ようやくIHの熱の伝わり方にも慣れてきて、見えない炎の感覚がわかったきた。炊きたての米に注がれるジャパニーズカレーで、フィナーレとなる。ご飯もキレイに無くなるから、驚異的な食欲である。ホームパーティで何よりも重要なのは、翌日に洗い物や掃除を残さないということだ。とにかくここが何よりも重要だ、翌朝起きてから掃除というのはホームパーティ素人、僕のようなホームパーティのプロは良く朝すっきり同じカウンターで朝食をいただけるというのがポイントなのである。

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