AM 7:03
(短編小説)
【恋愛 休日の朝】
急に不機嫌になる彼女。
朝は特に低血圧だからと彼女は言う。
彼女にとってそれは普段通り。
でもその普段通りを嫌う彼女。
彼女自身みずからの質に嫌気がさしているようだ。
でもそんな一連の彼女全てが好きだ。
彼女がそうなった時はただ黙っておく。
ただ黙って彼女の好きなものを朝食にしてあげて二人黙ってテレビを観つつテーブルを囲う。
ひだり頬に髪をくっつけながらクタクタになった水色のGAPのパーカーを羽織っている彼女。
時折彼女の感情をのせた食器の悲鳴が鳴るがそんなもの気にしない。
彼女と僕のだけ時間。
朝食を食べ終えてない彼女を突然抱きかかえそのまま寝室へ運ぶ僕。
そのまま彼女とひとつになる。
「ごめんね」と彼女。
その一連全てが好きな僕。
木下ゆうた
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