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おはぎ?牡丹餅?夜船?北窓? 季節で呼び名が違うなんて😅
春分の日を挟んで前後3日間の1週間を「春のお彼岸」と言います。昼と夜の長さがほぼ一緒になるのがこの時期にあたります。
彼岸とは仏教用語で向こう岸という意味で、一切の悩みを捨て去り悟りの境地に達することを言います。
因みに生死の苦しみや迷いの現生を「此岸(しがん)」と言います。
この仏教思想に日本古来の祖先信仰が合わさってお彼岸の行事が始まったとされ、インドや中国にもない日本独自の文化になります。
小豆には厄(やく)を祓(はら)う力があると信じられて小豆餡を餅米にのせて先祖供養のお供えや春のこの時期は山から収穫をもたらす神様をお迎えするためや秋では収穫の感謝として山に帰る神様にお供えしたとされます。
お彼岸の時期には多くの和菓子屋さんで「牡丹餅もしくはおはぎ」が販売されます。
春の時期のものが牡丹の花にたとえて「牡丹餅」、秋の時期が萩の花にたとえて「おはぎ」と
呼び名が変わることは広く知られていますが、
夏時期を「夜船」(よふね)、冬の時期を「北窓」と言われるのはあまり知られていません。
この二つは作り方に由来してます。
おはぎは餅と違って搗(つ)かなくても良いんです。その作り方から
「夜船」〜夜の船はいつ港に着いたか分からない為、「着きしらず」といわれ語呂合わせで「搗きしらず」にあわせたものです。
「北窓」〜寒い冬に北側の窓から月が見えない事から「月しらず」から「搗きしらず」にあわせたと言われています。
また隣がこっそり作っても分からないことから
「隣しらず」とも言われたそうです。
江戸っ子のシャレとして広まったのかも知れませんね😄
広島では、年中通して「おはぎ」という所が多いです。
おはぎと言えばきな粉も定番ですが、
最近は「おはぎ専門店」が各地にできて
今までにない斬新なおはぎが創作されて進化がすごいですね。
うちでは斬新ではないですが、春には「ずんだ餡」と塩漬け桜葉を刻んだ「桜餡」のおはぎを販売してます。
皆様のお住まいの地域ではどの様なおはぎが売られてますか?
独特なおはぎがあれば教えて頂ければ嬉しいです。
最後までお読み頂きありがとうございました。
参考引用文献
*「日本人のしきたり」 飯倉晴武(編者) 青春出版社
*「日本の菓子」(祈りと感謝と厄除けと) 亀井千歩子著 東書選書
*「米の加工品、おはぎ、ぼたもちの地域を基盤とした食文化の伝承」
橋本 まさ子
桐生大学紀要 第28号
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