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良い文章ってなんだろう?

7月に入り、夏がそこまで近づいてきましたね。
今週は、庭のミニトマトの成長が気になる岩澤がお届けします。

突然ですが、みなさんは文章を書くことが得意ですか?
好き嫌いはともかく、書くのが苦手という人は、意外と多いのではないでしょうか?
そもそも書きたいことがない人。書きたいことはあるけど、言葉をまとめられない人。良いものが書けたと思ったけど、読者から的外れな感想をもらってしまった人。
私の場合は、とにかく書くのが遅いのが悩みです。
今回は、そんな「書くこと」について、書いてみようと思います。


ビジネスシーンで、SNSで、多くの人が日常的に「書くこと」に直面します。
地域活動や市民活動をしている人にとっても、特に仲間を増やしたいフェーズでは、いかに自分たちの活動を知ってもらうか、どうやって価値観を伝えるか、は重要な課題です。
発信する手段としては、写真や動画、チラシなどの方法もありますが、文章も欠かせないものですよね。
私たちわがことも情報発信の一環として、2020年4月からこのnoteを始めました。基本的には週に1回、わがことメンバーが交替制で記事を作成しています。


私はわがことnoteで、記事の事前確認を担当しています。
担当者が作成した下書きを読んで、誤字脱字がないか? 固有名詞や日付が間違っていないか? 言いまわしは適切か? などを確認して、担当者に修正点を返し、最終版をアップロードする。これを毎週やっています。
毎週続けているとメンバーそれぞれの文章の癖や味みたいなものがわかってきて、個性や「らしさ」だなと感じる部分には、基本的に手を加えないようにしています。
それもあって、「校正」でも「添削」でもなく、あえて「事前確認」という言葉を使っています。

でも、いくらそういうルールを設けていても、「この文章、決して間違いではないけど、なんとなくわかりにくいかなぁ」なんてことはしょっちゅうあって、修正するかどうかとても悩みます。

たとえば「ひとり」は、どう書くでしょうか?

一人、1人、1人、ひとり、独り、ヒトリ

話し言葉であればどれも同じ音ですが、書き言葉になるとそれぞれに違う意味を持ち、異なる印象をもたらし始めます。
この文脈の中ではどれが適切か?とかいろいろ考えを巡らせて、事前確認は15分でできるときもあれば、2時間以上かかってしまうときもあります。

わがことnoteの事前確認を担当するようになってから、「良い文章ってなんだろう?」と考えることが、本当に増えました。

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私が、自分の書いた文章を人に初めて添削してもらったのは、小学校1年生のときです。
夏休みの宿題で書いた読書感想文が学校の代表に選ばれたので、市の大会に提出する前に書き直すことになりました。
放課後に一人で教室に残り、担任の先生が赤ペンで書き込んでくれた感想文を新しい原稿用紙に清書しながら、「他の子は宿題を直さなくていいのに、なんで良く書けた私が直さないかんのやろ」と思ったことを覚えています。

何のために書き直したのか。

いわゆる「受けのいい」文章にすることで、賞とかもらえるかも!みたいな期待は当然あったはずですが、それだけではなくて、読み手が変わることが一番の理由だったんだと思います。
「担任の先生だけ」が読む文章から、「学校内外のたくさんの教育関係者」に読まれる文章になったから。
読み手が変わることで、書くことの目的が「ちゃんと宿題をやったか」ではなく、「本の感想がきちんと読み手に伝わるか」に変わったからこそ、書き直しが必要になったのだなと、今ならわかる気がします。


文章の目的にもよりますが、私は「わかる人だけわかればいい」というスタンスには基本的に賛成しません。
自分しか読まない日記や芸術作品ならそれでもいいかもしれませんが、何かしらの形で公開する以上は、そこに読み手が存在するはず。
書き手として「良い文章ってなんだろう?」の答えは、たぶん一生出せないけれど、読み手が「良い文章だな」と思えば、それが正解なんだと思います。

だから、「何を伝えるか」と同じくらい大切なのが、「誰に伝えたいか」。
伝えたい相手を想像しながら、書いてみること。読み手の立場に立って、書いたものを読み返してみること。
そうすることで少しでも「良い文章」に近づけるんじゃないかなと思っています。
わかっていても、これがなかなか難しいんですけどね 笑

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