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トマトスープ

キィキィと鍋が鳴く。

大地の恵みを詰め込んだトマトスープが

出来上がったことを教えてくれた。

木の器に盛りつけると

それが何倍にもおいしそうに見えて

思わず笑みがこぼれる。

遅めの昼食にしよう…

そういえば今何時だっけ

窓に目をやると木がゆらゆらと風に身を揺らしていた。

そんなことはどうだっていいか

時間がわからない時間を、精一杯大事にして

スープをすすり石垣りんの詩集を開く

「 おみやげ

近年旅からのあんないい贈り物はなかった。

さびしく

美しく

光る

一つの言葉。


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