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大山健太郎氏に学ぶ、プロの革新的なシステム

こんにちは。このnoteは、アジアの障がい児の自立を支える認定NPO法人、アジア車椅子交流センター(WAFCA)の活動に携わるスタッフが交代で好きなことを書く「交換note」です。

今回の担当は佐々木悠人です。


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  改めまして、こんにちは。突然ですが、
『プロフェッショナル 仕事の流儀』という番組を知っていますか?

『プロフェッショナル 仕事の流儀』は、NHK総合で放送されている、様々な分野で活躍するプロたちの生き様や流儀を取材するドキュメンタリー番組です。テーマ曲であるスガシカオさんの「Progress」は誰もが1度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。

そんなこの番組をたまたま学校の授業で見る機会があったので、今回はその話をしようかなと思います。


 視聴した『プロ流』は、ジブリの宮崎駿監督やスキージャンプの葛西紀明氏など、名だたるレジェンドたちを取材したものを見ました。どのドキュメンタリーもとても興味深く、私はすっかりこの番組に夢中になっていたのですが、その中でも私がとても面白いと思ったものが、大山健太郎氏の取材でした。

 大山健太郎氏は、大手企業アイリスオーヤマの代表取締役社長。番組ではこの大山社長と共に、会社の様子やアイリスオーヤマの歴史など、大山社長にまつわる様々なことを取材していました。そして番組のメインテーマとして、この大山社長の考案した独自の革新的なシステムについての取材があります。

この革新的なシステムの名は「新商品開発会議」、私が番組で最も引き付けられた部分です。毎週月曜日に行われるこの会議、社長はこの会議に赴き、社長自らの手でいくつもの商品の企画にGOサインを出します。

これのいったい何がすごいのかというと、この会議があることによって、新商品の企画が従来のシステムに比べて圧倒的にスムーズになります。どこの会社にもある商品の開発、企画は、普通ならばその承認にいくつものハードルが存在します。企画に関して何人もの役人を通して許可を貰い、やっと社長に許可を貰える頃には既にとても長い時間が経ってしまっている、特に大企業であればあるほど、商品企画のハードルやストレスは大きなものになってしまいます。しかしこの会議があれば、先程の上司の過程は一切ナシ。直接社長にプレゼンをすることで商品企画にGOサインを出して貰えるので、商品開発における無駄な負担を最小限まで減らすことができるのです。

もちろん社長の目は厳しいので、社長にダメだと思われた商品はすぐに却下されますし、社長への直接のプレゼンですから、相当な緊張感でもあります。いざGOサインを出す時にも更なる改善のための厳しいアドバイスがあったりと、最後まで隙がありません。ですがもし採用されれば、大企業の潤沢な資財を存分に使いながら、ベンチャー顔負けのフットワークで新規開発ができる...。これ、ものすごくいいシステムじゃないですか!?

私はそういった新しい道、方法の開拓っていうのが大好物なので、これにはかなり興味を惹かれました。実際これによってアイリスオーヤマは、毎年1000以上もの新商品の開発販売、そしてこれら新商品の売上が、会社の利益の半分近い数字である50%以上を占めています。


 番組で大山社長は、

「定番の商品に固執するより、時代の変化に対応する方がリスクは少ない。」

という自身の考えを語っており、私にとってとても目新しいものでした。考え予測不可能と言われる現代、たとえ失敗はあれど、何度も何度もアプローチをすればいつかは成功する。社長の慧眼あってこそかもしれませんが、意外にもこの下手な鉄砲も数打ちゃ当たる戦法こそが、現代において最も効率的なのかもしれないと思いました。

また社長は、組織のトップとしてどうあるべきかという問いに、

「リーダーは「火種」であれ」

と答えていました。いかにして社員一人一人の持つ力を最大に発揮するかというトップの最もたる課題に、社長自らが社員の火付け役となって、一心同体で物事に望むべきだという姿勢が、この会議に現れているんじゃないかなと感じました。


 これらの流儀が、革新的な体制を生み出し、アイリスオーヤマを産業の第一線へ躍進させたのかなと考えました。もちろん先程も言った通り、この体制は社長の敏腕と慧眼があるからこそ成り立っているのかもしれませんが。どうでしょう、このアイリスオーヤマの体制をどう考えますか?


追記:現在は大山社長のご子息様、大山晃弘氏がアイリスオーヤマを継いで代表取締役社長を務めていらっしゃいました。大山社長の理念はそのままに、コロナ禍での経済復興にも多大な貢献をもたらした新体制でのアイリスオーヤマ、さらなるご活躍をご期待申し上げます。

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