【WACK外伝】ライナスとマーリンはDT
こんばんは。ワディです(`・ω・´)サワディカップ
今回はこちらの企画に参加します。
◇◆茶番◆◇
白ちゃんの喫茶店で、犯人について議論するワディとピスタチオ。
「う~ん、ひととおり情報は出たみたいだけど、どうもピンと来ないな~」
「なんとなくそれっぽい仮説は立てられそうなんですけどね~」
「あ、そういえば、フリーザがいいもの貸してくれたんだった」
「おや、どんなものですか?」
「うん、何か読むと最終的に無茶苦茶頭が冴える本らしくてさ」
「素晴らしい代物ですね。早速使ってみましょう」
「いやぁそれがね、家で一人で見ないとだめらしくて。」
「おや。制限付きのアイテムか何かでしょうか?仕方ありませんね・・・」
「というわけで、今日は帰ってこの本を見て、休むことにするよ」
「まぁ、ここでずっと煮詰まってても、しょうがないですからね。」
「んじゃ、また明日!」
ワディは白の喫茶店を後にした。
「あっ、ワディちゃんお会計・・・」
という声が聞こえた気がしたが、気のせいだと思うことにした。
* * *
家に帰ったワディは、フリーザから借りた本を見てみることに。
えらく厳重に包まれてるな( ^ω^)・・・
「未成年には刺激が強すぎる内容」みたいなこと言ってたから、
もしかして呪いのアイテムの一種なのか・・・?
確かに読むと頭が冴える本なんて、リスクがあってもおかしくない。
やっと表紙が見えた!え~っと、タイトルは・・・。
「団地妻の夫には言えない秘密」
( ^ω^)・・・?
なんだこれ、初めて見るタイプの本だな~(棒読み)
これで本当に頭が冴えるのか?なんか袋とじも付いてるっぽい・・・。
とりあえず読んでみよう。
・・・これは!?
・・・・・・おいおい!!
・・・・・・・・・ッッ!!!
* * *
フゥ~すごくためになった・・・(^p^)
なんか心なしか無茶苦茶あたまがスッキリしてるような・・・
すごく賢くなった気分だ
フリーザが言ってたのこれかぁ~☆
大賢者の白ちゃんも、いつもこんな心境なのかな?
せっかくだからこのモードで犯人について推理してみよう・・・。
◇◆結論◆◇
うん。うんうん。
これがこうなって、あれがこうして、こうかな。
よし、紙に書きだして、まとめてみるか。
■ 犯人
主犯:インソムニア
殺害実行:メアリーアン
■ 犯行の動機
ライナスの仇討ち/束縛からの解放
■ どんな方法でニコラスを殺害したか
インソムニアが魔法で眠らせ、メアリーアンが絞殺
たぶん、こうだろうな。
明日ピスタチオさんに説明できるように、流れをおさらいしておこう。
◇◆人間関係◆◇
殺人事件で犯人特定に大事なのは、まずは動機だろうな。
検索サイトで、「夫」「妻」で検索した場合・・・。
あぁ、検索欄がこの事件の縮図のような気がする・・・(;^ω^)
世間一般でも、夫婦でこんなに温度差あるんだなぁ
「夫 捨てたい」と「妻 クリスマスプレゼント」のすれ違いの悲しさよ
世の夫よ、頑張れ・・・
凛さんのオーラ診断でも出てたけど、
ニコラスのオーラには「愛情」「嫉妬」「怒り」が見えたって。
今回の事件は、ニコラスが殺される予定だったんじゃない。
ニコラスが誰かを殺す予定だったんだ。
そしてインソムニアは、オーラ診断とメアリーアンの情報、
そして生の魔法の内容からして、ニコラスへの愛情はそんなにだったんだろうな・・・。愛情というよりは、義理。
多分魔法による拘束がなかったら、ニコラスとは一緒にいなかったんじゃないかな。ニコラスはインソムニアを選んだけど、インソムニアはニコラスを選んでない。寝ている間に勝手にキスされただけ。
ニコラスにとっては運命のキスでも、インソムニアには目覚まし時計。
魔法による束縛は、正直かなり煩わしかっただろうな。
オーラで見えた「誰かへの愛情」も、ニコラスに向けられたものではなさそう。
ライナスは、多分インソムニアに惚れていた。
戦時中は女性と関わる機会も少なかっただろうし、戦友からの評価も真面目と言われるくらいだから、恋愛にも奥手だったろうね。たぶん童貞。
絶世の美女、大きく胸元の空いたドレスなんて、童貞殺しだね。
パーティーのなにげない会話の中でインソムニアが笑うだけでも、「この人は自分のことが好きなんだ」と勘違いしてしまう。童貞だから。
童貞は恋愛の視野が狭い。元、童貞代表としての意見だけど。
一人の女性に入れあげると、もうその人だけが自分の運命の人に感じてしまって、どんどん恋心が膨らんでしまう。たとえ友人の妻でも。
そして童貞は、分かりやすい。
女性経験が少ないがゆえにインソムニアと話すことにウキウキしてしまって、愛情が露骨に態度に出てしまった。
インソムニアも、分かりやすく自分に好意を抱くライナスに悪い気はしなかった。
ニコラスは、その様子をみてしまったんだろうね。
結婚生活も長いようだから、どこに行くにも離れず着いてくるインソムニアに、「なんで毎回ついてくるんだい?」と尋ねたことだろう。
ニコラスは、インソムニアから魔法について聞かされていたと思う。
だからこそ、「インソムニアは魔法のせいで自分と一緒にいるだけなのかもしれない」というコンプレックスを持っていたのかもしれないし、それが嫉妬の燃料になったのかもしれない。
インソムニアに熱をあげるライナス。
悪い気はせず、楽しげに返すインソムニア。
その様子を見て、嫉妬に狂うニコラス。
一波乱ありそうな構図だね。
◇◆ニコラスの計画◆◇
「俺のワイフに色目を使いやがって!」と嫉妬に狂ったニコラス。
ニコラスはインソムニアのことを深く愛している。
ライナスとインソムニアが楽しそうにしているのを見ると、心がざわつく。
蓄積された嫉妬は、いつしか殺意に成長してしまった。
ライナスめ、ぶっ殺してやる・・・。
かといって、素手ではライナスにかなうはずもない。
ライカンスロープ(狼男)を殺す方法を模索するニコラス。
どうやら、オオカミにはミスリルとトリカブトが有効らしい。
ミスリルと言えば、故郷の名産だな。
そういえば、シャムロックが製品化したいと言ってたな。
この館にもミスリル製品をたくさん忍ばせて、ライナスにとって「イバラの館」にしてやろう。
ライナスが自分に触れられないように、ペンダントも発注しておこう。
眠り姫(いばら姫)であるインソムニアへの愛の象徴として、バラの紋章も入れておこう。ライナスにとってトゲがあるようにな。
トリカブトは、ウルフスベインとも呼ばれるようだな。
文字通り、オオカミの毒になるんだな。これも仕入れておこう。
◇◆犯行当日◆◇
パーティー当日、ニコラスはライナスの殺害を企てていた。
ライナスを殺し、死体はミスリルで砂にしてトイレなどから流して隠蔽し、タイプライターで偽装したライナスの置手紙でアリバイを作る予定だった。
会食後、ライナスに「上で2人でこっそり酒でも飲まないか、珍しいワインがあるんだ」と誘うニコラス。
自室をライナスの砂(血)で汚したくなかったニコラスは、マスターキーでカギを開け、自室の向かいの202にライナスを呼び込む。
毒入りのワインを入れ、ライナスに渡す。さぁ、呑めよ、と。
ライナスは口をつけず、グラスをサイドテーブルに置き、問いただした。
「これは、どういうつもりだ」と。
仮にも「狼」男。鼻が利く。グラスの毒に気づいた。
追い詰められて焦ったニコラスは、かねてより対ライナス用に用意していたミスリルのナイフで襲い掛かる。
マーリンの見立て通り、最終的にライナスは左手の腕輪でニコラスの右手に打撲を負わせてナイフをはじきとばしたが、その攻防の間にニコラスに髪をつかまれ毛が抜けたり、切り傷を負ってしまった。
ミスリルのダメージにより、体が勝手に狼男に変わりゆくライナス。
知性も下がり、ミスリルの毒で体もまともに動かない。
なんとかニコラスから逃れなくては。
窓ガラスのカギを開けるなんて繊細な作業をする余裕もなく、必死の体当たりで窓をぶち割って逃走。
ガラスの音を聞いて、誰よりも先に202にたどり着いたインソムニア。
状況を見て、すべてを理解した。
ライナスとの別れの悲しみと、ニコラスへの怒り、呆れ。
魔法のせいで、私にはこの男を直接殺すことはできない。
代わりに、ニコラスに魔法をかけた。100年の眠りの魔法を。
あまりにも突然の出来事に、ライナスは瞬きをする余裕もなく、
そのまま眠ってしまった。目を開けたまま。
よく確認しなければ、死んでいるようにも見える。
その時、メアリーアンが202に来た。
インソムニアは多くを語らなかったが、すべての責任を自分が負うこと、あとで詳しい説明をすることを告げ、メアリーアンにニコラスの首を絞めて殺すよう命じた。
かねてよりこの夫婦の事情を知り、同じ女性としてインソムニアに同情していたメアリーアンは、現場を見てニコラスの罪を察し、ニコラスを殺害。
生の魔法は「死の呪いに蝕まれた体を100年の眠りによって癒す」ものであり、「直接的な死因」をどうにかできるものではない。
ニコラスは目を開けて眠ったまま、メアリーアンに絞殺された。
ニコラスごと生の魔法の影響を受けていたミスリルのペンダントの魔法も、ここで解けた。(マーリンが指摘していた部分)
インソムニアはメアリーアンに他の客人と合流して時間を稼ぐように命じたのち、ニコラスの落としたミスリルのナイフを回収し、頃合いを見て悲鳴を上げた。死と破壊の魔法を研究していたくらいだから、この程度の現場で動揺するタマではないが、か弱く気絶したふりをした。
現場に集まる面々。
かねてよりライナスから不穏なメッセージを受け、何かが起こる予感がしていたコリネウス。友情に厚いコリネウスは、戦士の誓い(ズッ友のお願い)の通り、インソムニアの無事を最優先にした。
ニコラスがどうであろうが、正直知ったことではない。
犯人探しも、俺の仕事ではない。そんなことは保安官がやれ。
最低限の現場保存のため、他の面々は部屋に入れず、メアリーアンにカギをかけさせ、インソムニアを守るために一晩、202に面する廊下で見張りをした。
コリネウスはメアリーアンが初めに202に行ったことを知らず、南館を見回っていたという嘘をうのみにしたことで、メアリーアンのアリバイも成立してしまった。
◇◆疑問点の解消◆◇
・ライナスがニコラスに与えた傷は右手の打撲のみ
・インソムニアの眠り魔法によって、メアリーアンは労せずニコラスの首を絞めることができた(抵抗されることなく静かに殺せた)
・犯人捜索願=あくまでメンツのため、本当は迷宮入りが理想、もしくはライナスを犯人に仕立て上げ(女性はどちらかと言うと現実主義なので)
・メアリーアンが育てていたトゲのないバラの花ことば
=「友情」「誠意」→インソムニアへの友情、誠意を育んでいた
・メアリーアンの無表情
トラウマによるもの?孤児は性的虐待を受けるケースもある
→男性への嫌悪があるのかもしれない
・ライナスの手紙→ニコラスがライナス殺し隠蔽予定で書いた
・202に落ちていた量は多くない砂→ライナス、ミスリルにより負傷
・マーリンとシャムロックは本当に何の関係もない
・コリネウスも深くは知らない
・インソムニア不眠の理由→結婚生活のストレス
・ペンダントにかかってた魔法→生の魔法(眠りの呪い)
・ナイフだけ値段が高い→日用品ではなく、戦闘用のナイフ、対ライナス
・ミスリル製品の行方→全部ニコラス行き、ナイフ以外はカモフラージュ
・マーリンも童貞(コリネウスの証言、30過ぎて童貞だと魔法使いになる)
・インソムニアの証言の歯切れの悪さ→どう答えるのがアリバイ的にベストなのかを考えながら答えていた
◇◆インソムニアのこれから◆◇
ライナスはもう死んだのかしら。
ミスリルは少しの傷でも致命傷になるとのことだった。
もしかしたらすでに、屋敷からそう遠くないところで人知れず砂になっているのかもしれない。残念だけど。
捜索願を出したのは、迷宮入りか、ライナスを犯人にするため。
あなたのことは好きだったけど、代わりの男なんて星の数ほどいるわ。
私ほどの美貌と永遠の若さがあれば、よりどりみどり。
私は、魔法の師匠すらも二股かけてた女。
美しいバラには、トゲがあるのよ。
この事件が終われば、晴れて私は自由を手に入れられる。
メアリーアンは、ニコラスよりも私の味方。
何より私は、すべての女性が欲しがる「永遠の若さ」を与えることができる。ニコラスと天秤にかけるまでもないわ。
さぁ、さっさと捜査を終わらせて、ライナスの捜索届けを作りなさい。
ってかんじかなぁ~
さっそく明日、ピスタチオさんに話してみよ~っと☆
◇◆余談◆◇
この事件の解決資料として、グリム童話の眠り姫(いばら姫)を読みましたが、眠りの魔法の威力、えげつないですね・・・。
眠らせる、なんて生易しいものではなく、「時止め」に近い能力です。
見方を変えれば、エリア指定のタイムカプセルみたい
無機物ですら眠り=運動停止状態になるようです
少し驚いたのが、原作でも「王子のキスで目覚めた」というよりは、
「時が来たから呪いが解けた、王子はたまたまタイミングが良かった」
という感じですね
一回キスしたくらいで一生付きまとわれてはかないませんね
どんな人かも良く知らないうちから結婚させられます(;^ω^)
生の魔法、とは言いますが、これもまたえげつない
対象を100年眠らせる魔法です
浦島太郎メーカーです
残酷ですね
本当の眠り姫が、目を開けて寝るタイプだったり、歯ぎしりやいびきをかくタイプだったら、ちょっとおもしろい
ワディが今まで見た中で一番ダサい探偵の決め台詞も貼っておきます
その100円が、ワディのゼンマイを回す