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毛豆腐をつくった。

マニアックな発酵ワークショップで知られる、アジア発酵食研究科・大西孝典さんのファンなのだけど、この4月には大西さんの毛豆腐&腐乳づくりオンライン・ワークショップを受講してみた。

なんやかや忙しく、ずっと実際の毛豆腐づくりには着手できていなかったのだが、6月後半になって、やっとトライできた。その結果を投稿してみたい。

そもそも、毛豆腐とはなにか。腐乳とはなにか。

大西さんのブログをご参照ください。

さて、材料は都内のスーパーで買った島豆腐と、大西さん提供の毛豆腐専用スターター。

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プラスチックのケースに、金属製のバットとセットになっているような金属製簀の子を置いて、さらにその上に竹製の巻き簾を敷き、そこで豆腐を発酵させる。WSで習ったとおり。

毛豆腐にはやすカビの菌糸は、巻き簾の裏まで伸びていくので、巻き簾の裏に空間を開けるため、こういう風にする。

醸造所がつくった消毒用エタノールで道具を減菌するのも、大西さんをそのまんまマネしてみた。

しかし問題が。

ワークショップの時点から季節は変わり、もう初夏。けっこう暑いし(うちの室温29~30℃)ダメかなあ?(適温15~26℃)と思いつつ、エアコンするのが嫌で、プラスチックケースのフタにタオルでくるんだ保冷剤を乗せてケース内温度を下げてみたりしつつ(27~28℃ほどに)トライ。

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途中、保冷材のせいでフタの裏が結露して、毛豆腐に水滴が落ちちゃったりのトラブルもありつつ、27~29℃ほどの温度にて、12時間後くらいに菌糸があらわれ、24時間後にはかなり菌糸が育ち、

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40時間後くらいには写真の程度にモフモフに。

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そもそも、毛豆腐を作りたい!と思ったのは、この記事の取材ときです。 

このとき見せてもらった、大西さんの繊細な手仕事による、なんだか毛足の長い生き物のように美しいモフモフにはとうてい及ばないが、

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まあまずは上出来とすべきでしょう。

室温が高いせいだと思うが、真白いモフモフが、なんかどんどん黒ずんでくるようにも見えてしまって、あわてて発酵終了。

黒っぽいのは、ケカビが胞子を出し始めたことによるものだとか。

さて、毛豆腐を巻き簾から外そうと思うと、けっこうがっちりくっついてて驚く。

菌糸の接着力で巻き簾に豆腐がくっついて、横にしても落ちないのはまあわかるとして、

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巻き簾の裏までまわった菌糸が金属製の簀の子と巻き簾をくっつけて横にしても外れないのにはびっくり。

カビの力すごい。

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生で味見(大西さんは生食は推奨しないとおっしゃっておりました)してみたが、これは想像以上にうまい! 腐乳と生の豆腐の味の中間のような感じで、これはDIYしないと、日本ではなかなか味わえないものかも。

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せっかくの出来たてなので、まずは一部を油で揚げ焼きにしてみした。

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巻き簾にくっついていた部分がシマシマの揚げ目になってる。

唐辛子と塩といろいろ混ざっている中華ミックススパイスまぶして食べたら最高。菌糸部分が衣のようになって、発酵でうま味の感じられる、でも生の豆腐の感じも残っている味わい。

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残りは、白酒と塩とスパイスミックスをまぶして熟成中。

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これに、油を注げば辣椒腐乳の完成。

とてもおいしい。

酒にも合う。

また作りたい。

ところで、参考になる動画を2本。

オーガニック&「ていねいな生活」系と、町場の大ざっぱで雑な感じ、両極端な2タイプの毛豆腐動画。

見比べると面白い。

オーガニック&「ていねいな生活」系な毛豆腐
【毛豆腐的这几种吃法,你们吃过吗? 滇西小哥】

町場の大ざっぱで雑な感じの毛豆腐
【白カビに覆われた中国のカビ豆腐 食べる勇気はありません。】

雲南の発酵女子・滇西小哥は、僕も大西さんもファンですが、2本目の動画のお姉さんも非常にいい味を出していると思いませんか。

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