見出し画像

保育士試験⑤【実技】言語に関する技術対策 #3びきのやぎのがらがらどん(シナリオも公開)

みなさんこんにちは。
昨今、気分がいいと”小さいヤギのガラガラドン”モードで家族と会話しがち、どうもわたなべです。

今回の記事では、保育士試験【実技】言語に関する技術の受験のために私が実践してきたことを記録します。


【実技試験当日の日記はコチラ】

【前回の記事】


▽練習期間と時間

言語の技術に関する試験のための対策を始めたのは、1次試験の結果が出た6月上旬。
実技試験は6月30日の実施でしたので、練習期間はおよそ1か月弱でした。


▽「言語に関する技術」の結果

この記事を書いている7月2日現在、実技試験の結果待ちです。
合否が出しだい、記事を編集するつもりです。

音楽に関する技術同様、言語に関する技術の試験も50点満点で、60%以上の得点で合格になります。

言語に関する技術の試験の内容は、以下のとおり。

3 歳児クラスの子どもに「3分間のお話」をすることを想定し、子どもが集中して聴けるようなお話を行う。
求められる力:保育士として必要な基本的な声の出し方、表現上の技術、幼児に対する話し方ができること。

一般社団法人全国保育士養成協議会HPより

私が受験したときの課題は4作品が提示されており、その中から私は「3びきのやぎのがらがらどん」を選びました。

【2024年前期「言語に関する技術」課題作品】
1.「ももたろう」(日本の昔話)
2.「おむすびころりん」(日本の昔話)
3.「3びきのこぶた」(イギリスの昔話)
4.「3びきのやぎのがらがらどん」(ノルウェーの昔話)

一般社団法人全国保育士養成協議会HPより


▽「言語に関する技術」受験に向けて準備したこと


▼①課題の作品選び

まず最初に、提示された4つのお話の中から好きな作品を1つ選ばなくてはいけません。

先にもお話したとおり、私は「3びきのやぎのがらがらどん」を選びました。


課題を「3びきのやぎのがらがらどん」に選んだ理由は2つ。

まず、なんとなく選ぶ人が多そうな日本のお話2つは最初に選択肢から外しました。
1日中素話を聞かされる審査員の気持ちを考えたときに、選ぶ人が少なさそうな作品をお話したほうが、少しでも気分転換になるのではないかと…(笑)

これが1つ目の理由。

もう一つの理由は、「自分にとってなじみのない作品を選びたい」という気持ちから、がらがらどんを選択しました。
4作品の中で、唯一ストーリーが思い出せなかったのががらがらどんだったのです。

実際、「3びきのやぎのがらがらどん」の選択をした人が少なかったかどうかはわかりません。

当日は私が聞いた限りだと、「3びきのこぶた」の素話は1回も聞こえてきませんでした。(がらがらどんは3回聞こえてきました)

どれが受かりやすい、とかもあるみたいですけれど、私個人としては、あまり難しいことを考えないで、直観や好みで選んでよいのではないか、と考えています。


▼②絵本を借りに図書館へ

次に、絵本を借りに図書館へ向かいました。
そうだ思い出した。

図書館へ行く前の時点では、「3びきのこぶた」はまだ選択肢に入っていたんだ!

ただ、「がらがらどん」は大抵どこの図書館にもあるんだけど、「3びきのこぶた」は、最寄りの館には在庫がなかったのであきらめたのです。

同じ「3びきのこぶた」でもこれはありました。
ズッコケるくらいストーリーは違いますが
これはこれでものすごい絵本に出会ってしまった感


そんなわけで、私は「がらがらどん」だけ借りて、家へ帰りました。


▼③シナリオ作り

当日の試験には「絵本や台本、人形等を持ち込むことは不正行為に当たる」とされています。
つまりストーリーの暗記はあたり前。
さらに、お話は3分以内にまとめなくてはいけません

「3びきのやぎのがらがらどん」の場合、絵本の文章を素直に暗記してみても、まず3分には収まらない。

ということで、自分なりにストーリーを編集する必要があります。

これが結構大変!

切っても切っても3分に収まらないのです!

ストーリーの骨子を盛り込むだけであっという間にタイムオーバー。

遠い寒い国のお話だよとか

厳しい自然に生きる動物たちの誇り高い生き様とか

ヤギの鳴き声とか(得意なんです)

子ども達に伝えたい事、想像を膨らませてほしいことは山ほどあるんですが、全部カット。カットわたなべ。

シナリオづくりが一番苦労したかも。

▼④YouTube研究

シナリオが完成したら、とにかく練習するのみです。
私は、子どもが寝た後に、タイマーで測りながら1日3回は練習すると決めて、コツコツ準備しました。

ここで気になることが出てきます。

私のシナリオでストーリーは正確に伝わっているのか?
テンションは適切なのか?(何事も大げさになりがちなタイプ)
ジェスチャーは適切なのか?

これらの疑問を解消するために、時々プロの保育士さんのお手本動画をYouTubeで視聴して、相場を研究しました。

いろんなチャンネルを視聴しましたが、一番お気に入りだったのは人生DIYサメちゃんねる「ココロザシチャレンジグループ 藤崎先生」のがらがらどん。

とにかく先生がかわいい!
雰囲気もかわいいし、お話もかわいい!
1回視聴しただけでメロメロになってしまいました。

がらがらどんのお話ってちょっぴりコワイ場面もあるんですが、藤崎先生の素話は、「スリル感はありつつも、安心して聞いていられる」んですよね。

特に、小さいヤギの「食べないでっ」にはハートを撃ち抜かれ、わが家ではこのセリフが流行語大賞になっています。

また、演技が大げさになりがちな私にとって、藤崎先生のサラリとしたトーンやジェスチャーはとても勉強になりました。

また、このお話を3分間以内にまとめるためのシナリオ作りのヒントももらえてとても助かりました。
特に、3びきのやぎがそれぞれに橋を渡っていくシーンの効果的な時短(?)術はありがたく真似させて頂きました。

ここで、注意点もあります。

YouTubeで観たシナリオの丸パクリはちょっと危険だと、個人的には思っています。

実技試験に進んだ方の過半数はYouTubeのお手本を参考にしていると思われ、複数の受験者が同じようなシナリオで試験に臨むのは容易に想像できます。

私は、YouTubeのお手本動画はあくまでも疑問点の解消のために留め、シナリオについては基本的に自力でつくることにしていました。


▽本番で使ったシナリオ

そんなこんなで作った本番のシナリオ、せっかくだから公開してみたいと思います。

ちなみに、このシナリオで3分00秒のぴたり賞を達成しました!(あくまでも自己満であり、採点にはあまり関係ないと思われます笑)

シナリオの内容が「いいね」と思った方は、ぜひ「スキ」ボタンをお願いします!

3びきのやぎのがらがらどん

今日は「3びきのやぎのがらがらどん」のお話をします。
昔々深い森の奥に3びきのやぎが住んでいました。
小さいヤギと中くらいのヤギと大きいヤギ。
名前はみんな、がらがらどん。
ある日お腹がすいた3びきは、お山の上まで草を食べに行く事にしました。
しかし、お山へ登る途中には古いつり橋があって、吊り橋の下からは”トロル”という恐ろしいバケモノがこちらを見上げています。
3びきのやぎは「どうしたらトロルに食べられないで吊り橋を渡れるかな」と知恵を出し合いました。
そしていいことを思いつきました。
さぁ、一番最初に橋を渡るのは、小さいヤギのがらがらどん。
かたこと、かたこと
するとトロルが言いました。
「だれだ、俺の橋をかたこと言わせるのは。食べてやる」
小さいヤギは答えます。
「どうか食べないでください。もう少し待てば、僕より大きいヤギが橋を渡ってきますよ」
トロルも答えます。
「ふん、それならお前はとっとと行ってしまえ」
こうして小さいヤギは橋を渡って行ってしまいました。
次に橋を渡ってきたのは中くらいのヤギのがらがらどん。
ガタゴトガタゴト
するとトロルがいいました。
「だれだ、俺の橋をガタゴトいわせるのは。食べてやる」
中くらいのヤギが答えます。
「おっと食べないでおくれよ。もう少し待てば、僕より大きいヤギが橋をわたってくるよ」
トロルも答えます。
「ふん、それならお前もとっとと行ってしまえ」
こうして中くらいのヤギも橋を渡って行ってしまいました。
さぁ、最後に橋を渡ってきたのは、大きいヤギのがらがらどん。
ガタンゴトン ガタンゴトン!
するとトロルは怒鳴りました。
「うるさい!お前だな、一番大きいヤギと言うのは。おれはもうお腹がぺこぺこだ。食べてやる!」
大きいヤギも答えます。
「それは困るなぁ。俺も家族も生きなきゃならない。森の中に住むものどうし真剣勝負だ!」
そういうと、大きいやぎのがらがらどんは、トロルめがけて体当たり!
トロルは急な川の流れに飲み込まれ、姿が見えなくなってしまいました。
こうして3びきのやぎは無事に橋を渡り、お山の上まで行って、おいしい草をおなかいっぱい食べましたとさ。
おしまい。

3びきのやぎのがらがらどん わたなべver

ほぼオリジナルなので誰ともかぶらないと思います。丸パクリOKです。
ただし、使用の際は自己責任でお願いします。
このシナリオで落ちても怒らないでね(笑)

3分の中にも、可能な限り想いを込めたシナリオです。

トロルはノルウェーに古くから伝わる自然界の妖精みたいなもので、決して完全な悪ではないこと(ムーミンもアナ雪のあの人たちもトロルですね)。

「生きるためには食べなきゃならない」という点においては、ヤギもトロルも同じように必死であること。

大きいヤギがトロルをやっつけたのは、よくある勧善懲悪的な教訓ではなく、大自然に生きる者同士の誇り高い戦いであること。

今回はヤギが勝ったけど、厳しい自然界においては、誰もが明日はどの立場になるかわからないこと。

もちろん、こんな想いを保育園児がストンと理解してくれるわけはないのですが、それでも、どこか「モヤモヤする感覚」を子ども達に残せたら大成功なのでは、そういう作品なんじゃないかなと思ってお話をつくりました。

トロルが好きな子もいるかもしれません。
なので、トロルは死んじゃったというよりも、「自然に帰って行った。自然そのものであるトロルはまた森に戻ってくる」という余韻を残せる描写にしました。

…とまぁうんちく語りましたが、結果はどうかな…。
7月末の結果発表が楽しみです。

以上、わたなべの保育士試験受験録マガジン、ここまでお読み下さった方はありがとうございました!
質問や感想なども(厳しいのはちょっとごめんなさい)、ぜひお寄せください。

【マガジンTOP】

※画像はdarazさんの作品をお借りしました。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?