複数の病院へのかかり方を考える

複数の病気などで複数の病院に通院している場合に、それぞれの病院での診療内容を共有したほうが良い場合もあり、今回の治療を通して思ったことのメモまでの日記です。

最初からそう思って動いていたのではなく、途中副作用で何度か苦しんだ様々な失敗と反省、それから、切迫した病状から情報収集を必死に行ったところから得られた学びを書いておきたいと思ったまでです。

情報収集で必要な情報の要素を把握することと、その必要な情報を届ける、ということ

実は心臓の病気で入院しておりまして、ちょうど昨日、退院したのですが、今回の治療ではその病気のことをちゃんと知っておきたい、セカンドオピニオンを聞いておきたいといった欲求が非常に強く、書籍・ネット上含め読み漁っていました。
特に最初の診察で「突然死のリスクがある」と言われてから、発作が起きる度に毎回”このまま死ぬのでは”、と強い恐怖を感じていました。そういった背景から、可能な限り調べたり、他の病院での受診状況や投薬情報を共有し治療方針を相談するなどのアクションを起こしました(同時に複数の病気が次々と発覚したため、通院先が増えていったイメージになります。それぞれの病院にも他の病院での診察状況を共有・連携していくという形です)。

情報収集面では特に、今回の入院に関わる病気で、個人のブログの体験記事も可能な限り検索して読み尽くしました。通常の検査から実際の治療や手術の体験談への流れの記事もよく見ていたのですが、自分自身の検査結果や症状との乖離があったり、その後の流れも書籍やネット記事、医者A、医者Bで意見が分かれていたりなど、うまく整理して情報が集められていたとは言えません。

また、比較的新しい治療法や薬がどんどん出来ているので、ブログ記事の執筆時期によってはそもそも内容が古かったり、専門でない医者からは少し古い情報を元に意見をいただくこともありました。

今の自分自身の課題(病気)に合っている情報なのか否かという目利きの力を求められますが、これも医療専門家ではないので、さすがに限界を感じました。
最終的には主治医がもっている最新の情報から引き出すのがベストですが、古い情報も含めて、複数の治療の選択肢でこの病院でこの先生はどういう治療をするのかを聞き出すための”引き出し”作りとしてはこれらの情報収集は極めて有効でした。

理論武装というわけではないですが、これだけの断片的なものも含めて多くの知識をインプットしておくことで、診察時での質問の精度が高まったと思います。

また、ある程度情報収集したところでその病気における情報の体系化(整理)が進み、どういった情報が重要なのか、どういった情報を伝えた方が良いのかも見えてきました。
他の病院での治療状況などステータスを各病院へうまく共有・連携して治療を進めてこれた手応えを感じます。

例えば、血圧検査でBNPの数値上心臓が弱っているという点を他の病院の医師に伝えれば、心臓に負担をかけない薬で処方してもらえました。これはお薬手帳だけで薬剤師が判断するのも難しい内容なのではないかと思います。
また、別の整形外科では、現状の投薬状況含めた病気の状況を伝えると、通常ならば治療するが、その病気でのリスクを考え、ここでの治療を見送るという判断もありました。

このように、情報を収集して頭の中に必要な情報の要素を体系化しておき、適切に他の病院の医師にも伝えることにより、他の病気の状況も踏まえての判断をしてもらうことが実現しました。

さらに、自分自身でもApple Watchでとっている心拍数や血圧計でとっているデータもすべてiPhoneで確認できる状態にしてきたことにより、正確に具体的な症状イメージ(回数、頻度、発作が止まるまでの時間、心拍数や血圧などの数値)を伝えることができ、正式な病院の検査器具でのデータではないものの情報を具体的に(人間の記憶より精度高く)伝えることができました。

これにより、単なる自覚症状だけで伝えるよりも精度の高い発作の発生状況を伝えることが出来たことにより、医師より「この発作発生頻度は多いなあ、この薬は合って無さそうだ。そもそもこのレベルだと手術に踏み切ったほうが良い」という判断が出たこともありました。

ここではApple Watchでのデータが有効であるという重要な理由があります。
そもそもこの病気での発作は自覚症状が無いものもあるからです(まったく自覚症状が無い人もいる)。通常は検査器具を借りてデータをとるのですが、そうでない場合は、手元にある機具で心拍数を測定することで、代用することが出来ます。今回の場合、僕はApple Watchでした。
人間の脳の自覚症状も重要な情報ですが、Apple Watchで測った心拍数のデータは気まぐれで嘘をついたり、うっかり忘れることもありません。データで正確に把握して伝えるということで、より判断を早くしてもらったと思います。

ここまでくるとすでに自分自身でこの病気を治そうというプロジェクトのプロマネになって進めていったといっても過言ではないでしょう。
病院に行って受診する、というのはあくまでも受け身的な感じで先生に言われるがまま受診することも多いのですが、そもそも病院に行くということは能動的なことですし、自分自身の病気を治そう、という意志をもって治していくものだと思います。
そして、自分自身の病気の状況を医者ほど専門的に把握することは無理ですが、自分自身である程度把握して、マネジメントしていく必要性を強く感じました。
同時に複数の病気・病院に掛かっていて、それぞれが誤って副作用を与え合うような薬を出さないように、コントロールしていくことも大事ですが、現状治療中の病気との関連性も含めて最適化していく、治療効果を上げることも視野に入れて、それぞれの医師に判断をしてもらうことも極めて有効だったのではないかと思います。

この話の具体例はまだ別にあるのですが改めて書くタイミングに書きたいと思います。

最後に。
「自分で治すんだ!」という意志が医師をより良い方向に動かします。




(最後にダジャレをいれてしまいすいません)


読んでくださり、ありがとうございます。