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観るまでシネマ撰 お葬式 または サマーウォーズ

 伊丹十三監督の初監督作品”お葬式”('84)は傑作であった。
 伊丹が実際に義父の葬式の喪主を務めた際、火葬場の煙突から立ち上る仄かな煙を見て、”あぁ、これはまるで映画だ”と思ったのが、本作の企画スタートであったと云うが、それは小津安二郎監督の”小早川家の秋”('61)のラストを想起したのであろう。
 (観た人だけ判れ。www)
 僕も中学生の頃、母方の祖母の葬儀で野辺送り(田舎だったのでやったですよ。)に出た時、同じことを考え、先輩や友人に”これは映画になるよ”と云ったが、”そんな映画、誰も観ない”とそれこそ公開前の伊丹監督と同じように嗤われたモノだ。(笑)
 勢いで”野辺の送り”と云う脚本まで書いたですよ。
 (* ̄∇ ̄)ノ
 ま、それはさておき。
 d( ̄  ̄)
 ここで”サマーウォーズ”('09)が出て来るのは、”お葬式”の主人公の名が”侘助”(わびすけ)-演:山崎 努-だからである。
 そして、キャラデザの際に細田監督から貞本義行に出されたオーダーは”若い頃の伊丹十三”をイメージして…だった。
 成る程、”お葬式”繋がりであったか。
 φ(◎。◎‐)フムフムフム
 と後に、合点がいった僕なのであった。(笑)
 以前、NHKで”あの人に会いたい”をやっていて、その”あの人”が”菅井きん”さんで、”お葬式”で主人公の”義母”役を好演したのが印象的だったものだから、そこからツラツラと連想が働いたと云う次第…。
 さらに"サマーウォーズ"のラストが何故、お葬式なのかも納得が行く図式だ…と。
 ( ̄▽ ̄;)

 蛇足
 そして、僕のハンドル(死語?)であり筆名である”わびすけ”は、無論、伊丹監督の”お葬式”の”侘助”(漢字表記は違うが…。)から頂いたのは云うまでもない。(笑)
 そう考えると、この名前、30年以上使ってるんだなぁ…。
 щ(゜▽゜щ)

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