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脳みその中、どうなってます?


最近の面白い発見をひとつ。

ビジュアルシンカー(視覚思考者)と言う言葉を知りました。言葉ではなく絵で考える人たちだそうです。その逆は言語思考者。言葉で考える人たちです。
視覚思考者かどうかを判断するチェックリストを見てみましたが、私はあまり当てはまりませんでした。だけど私は、絶対に言語思考者ではないと言う確信はあります。

私の夫はおそらく言語思考者です。

おそらく今の教育システムは、言語思考を育てるためのものです。私も大学卒業までその教育システムの中である程度やってきたので、日常困らないほどには言語化する力があると思っています。

ただ希に、とてつもなく自分の言語化のできなさに驚くことがあります。その1つが家を建てる時でした。

例えば、私が「大きな窓があって光が差し込むと良い開放感が欲しい。」と言います。すると夫は「窓は大体どれぐらいの大きさかな?」と言うわけです。でも次の日、私は「吹き抜けにしようかな。」といいます。そして次の日は「バルコニーをつけたら1番いいかも。」

夫は、そのたびに「え、窓じゃなかったの?
吹き抜けはどうするの?バルコニーはどこに着くの?」と混乱していました。

「昨日の考えはどうなったの」と。

でも実は、私の中では何も変わってないんです。私の頭の中には、広くて、風が吹き抜けていて、光がたくさん入り、まるで外にいるようなそんな開放感があるリビング。それが見えているんです。見えているというか、その部屋にいる感覚があるんです。それを実現するために大きな窓でもいいし、バルコニーでもいいんです。

私は頭の中を歩きまわって、「あーなるほど。この光はやっぱりこの空気感は上が開けているからか。吹き抜けがあれば再現できるかな?」と言葉にしていくといった具合です。
頭の中の私が感じているものを再現するために、今持ってる知識を持ってどうやって具体化するかを考えているんです。

この違いに気づくのに、とても長い長い時間がかかり、結婚して初めて会話が噛み合わないと言う状況に陥りました。

でもそれに気づいてから、頭の中の状況は人によって違うんだと言うことを知りました。

そして私は考えた言葉ではなく、頭の中の私が感じていることを言葉に起こしてを相手に伝えるという、まわりくどいことをしなくてはコミュニケーションが成り立たないということを知りました。

「ほら左側から光入ってんじゃん!」みたいなことを言っても、私の頭の中が見えない相手には、順を追って説明しないと伝わらないと言うことに気づきました。


人の話を聞く時もそうです。人の話を聞いてどんどんストーリーが膨らんできます。説明されていないところも勝手に映像化されていきます。「昨日、家に帰ったら母ちゃんがソファーに座っててさ。」と言う話を聞くと、勝手にその人の家のリビングの映像を思い浮かべ、勝手に赤いソファーに座っている髪の長い女の人を思い浮かべる。映像だけでなく、その匂いや質感、空気感も妄想してしまう。
そんなふうに話を聞きながら、頭の中で演劇が進んでいくイメージです。たまに困るのが、どこまでが実際に言葉として聞いたことで、ここからが私は頭の中で補足したものかが分からなくなることです。その人のお母さんは、細身で髪が長いと勝手にイメージしてしまったので、実際に会ったときに「こんな人だったっけ?」てなってしまう感じです。

視覚思考者と言語思考者と言う存在を知って、やっぱり人の脳みその中って人それぞれ違うんだなと知ることができました。
私は言語思考者ではないと思うし、視覚思考者もしっくりこない。【雰囲気思考者】と勝手に名付けました笑
人の数だけ、思考スタイルはあるんじゃないでしょうか?

同じ【人間】だなんて言ってるけれど、中身は全然違う。同じ言葉を聞いて思い浮かべるものも違うし、そもそもその思い浮かべるものも文字だったりだったり、映像だったり、人によって全然違います。私が赤と思っている色も、他の人からしたら違う色味なのかもしれません。


結局、我が家は私が自分で設計しました。私の脳内ルームツアーを紙に起こして、それで建築物上問題ないかハウスメーカーに見てもらって。脳内で、朝起きてから夜寝るまでを、上下左右を見渡してどこに何があるかどんな間取りになっているのか探索して。その空気感を確認しながら紙に起こしていきました。

周囲がびっくりしていたのは、壁紙を選ぶ段階で、私がネイビーと白で迷っていたこと。周囲から見ると全く違う色のチョイスですよね。私からすると「光を反射する」と言うことが大事だったんです。白はもちろん光を反射しやすい色。でも、ネイビーの壁紙で、表面の処理がテカテカしていて、ガラスのように光を反射しそうなものがあったんです。私の脳内の映像を現実にするには【どちらもあり】だったんですよね。

私の脳内を可能な限り現実化したので、築後3年目のいま時点で、家の満足度は非常に高いです。ただひと部屋だけ、納得がいっていない部屋があります。それは、さすがに悪いなと思って、1部屋だけ夫の意見の反映したんです笑

私のイメージに、夫のクローゼットをつけた。それだけだけど、私の脳内のイメージとはかけ離れたものになってしまいました。

今は物置きと化しています(^^;)

あおやま みさき

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