来なかった近未来を夢見た話

2011年3月、福島原発が爆発して、不気味な不安が焦りを生み、

私は放射能関連の情報をネットで漁りまくっていた。

たどり着いたあるブログは、井口和基さんという、テスラの本を出すことになる方のブログで、

リアルタイムで上がってくる原発の放射能漏れ対策のアイデアの中に、

プロジェクト・オーロラ

https://quasimoto.exblog.jp/14461907/

というのがあった。

以下、抜粋−−−−

崩壊した原発を太陽に見立てて、我々が住む場所やその方向を地表に見立てるとすれば、太陽と地表の間には、まず地磁気、そして地磁気と大気があるわけだから、そのような配置で原発の周りを囲めばいいということになる。

すなわち、
(あ)原発の周囲を電線で囲み、DC電流を流して磁場で囲む。
(い)次に、高酸素濃度の空気を含んだガス層で取り巻く。

中略

磁場が強いほど小さな半径に閉じ込められる。したがって、電線の周りにらせん運動しながら、電線に沿ってぐるぐる回るはずである。ここに高密度酸素があると、α線とβ線が酸素層に当たり、発光する。つまり、オーロラが出る。

したがって、磁場と酸素で原発を取り巻けば、実に見事で美しいオーロラが見られるはずである。と同時に、放射能を除去できる。おそらく、この防御システムはこれまでの人類史上もっとも美しいものになるだろうと思う。

−−−−ここまで

これを読んだとき、映画の一幕としか言いようのないビジョンが浮かんだ。

日本中が応援する中、対策チームが福島原発の周りをドーム状に覆い、電線を張り巡らす。

夜になると、原発の周りにはオーロラが発生し、

それを、人々が見て、

ああ、何て美しいんだろう。と

ため息をもらす。

背後に流れるテーマ曲は、平沢進の

「オーロラ」

歌詞引用−−−−

海峡の夜のように
古い風は吹いて
眠りへと船出する
キミのドアを叩く
あー 窓に あー オーロラ
祈るなら 今は 願いは叶うと
祈るなら 今は 願いは叶うと

明日の日を掲げては
町がキミを隠す
目覚めてはもう二度と
キミの声は聞けず
あー 窓に あー オーロラ
目をみはれ 今は 夜が歌う時
目をみはれ 今は 夜が歌う時

キミの始まりの日へ
キミの始まりの日へ
キミの始まりの日へ 帰る日に

−−−−引用ここまで


ひとりで、来なかった近未来を爆裂妄想して泣いたのだった。


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