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続 やっぱり「もう一個」コンデジを買おう

*やっぱりコンデジを買おう*で「OLYMPUSのSTYLUS XZ-2」を褒めちぎっていましたが、どうも浮気の虫が繁殖期に入ったようです。いや、どちらも本気なので浮気ではないです。(字面だけだと相当ゲスいですね)

XZ-2は本当にいい子なんです。やっぱり一眼ミラーレスに比べると暗所は弱いですが、これだけ掴んで旅に出ようという気にもなれます。(ほとんど旅はせんけども)
でも、毎日ポケットに忍ばせて「好い」と思った時にスナップ出来ている。と云ふには些かレンズ部に厚みがある我儘ボディをしています。
なのでXZ-2はネックストラップで使っていますし、一度バックパックに収納してしまうと再度取り出すには少々敷居を感じてしまいます。

最近は「もう少し人目につきにくいカメラが欲しい」と感じる時があります。握ったらほとんど見えないような小さい子ならば「こんな所で何を撮るものがあるの?」と人々が横目に(勝手な思い込み)行き交う場でも目につきにくい。何より普段からいつでもポケットに突っ込んで歩いたら、もっと気軽に撮れて沢山写真に残せると考えました。

ビギナー哀歌

ちょっと横道に逸れます。
気兼ねなくカメラを構えられるシーンもありますが、スナップショットでは「周囲に異質さを感じさせていないか?」をとても気にしてしまします(自分の風体的な事とかも)。スナップショットの是非については、先達がどうしてきたか、現代においては等々話が尽きませんので今回は割愛します。
「通報されたらQ&A」みたいな記事にも目を通しますが、そのようなことは無いに越したことはありません。

周囲に与える印象の問題だと思うのですが、慣れないうちは行きつ戻りつ、構えてからもアレコレ迷ってしまう(ファインダーやモニターを相当覗き込まないと不安な)ものです。ワタシのことですが。そりゃ挙動不審です。
反対にスマートに撮れている人はこんな人だろうと勝手にキメツケています。

「ひとはカメラの扱いに熟れてくると、画角や機材の設定が頭入っており、ある程度の構図が視えている。だからファインダーは最終確認程度で済む(知らんけど)。そして、被写体に惹かれながらも、常に意識の一部は周囲の状況を把握している(知らんけど)。その後何もなかったかのように周囲に溶け込む(知らんけど)。」

いゃ、いい写真を撮るどうかは別として、巧い人とお近づきになったことも無ければ、そう云ふ人が撮っている様子をマジマジ見ることはないのでよくわかりません。なので、「普段どんな風に撮っている?」やら「人通りのあるところでカメラを構えるとドキドキするよね」やらで盛り上がれるコミュニティがあれば良いでしょうね。あとはやさしい撮影教室みたいな。
スペックとか製品の歴史についての玄人の投稿はnoteでもよく目にしますが、ワタシのようなビギナーがあれこれ悩んでいるようなことについてのお話が聴ければ個人的には嬉しいです。
なのでそもそも、不審者然とすぐなってしまう今のワタシが「いくら小さなカメラに持ち替えたとて」ではあるのですが。

難しい条件

話を戻します。
かくして、薄くて上着から自然に取り出せるカメラに憧れたわたしは、暫らくカメラ選びに明け暮れました。重視したポイントは次の8つ(多いな)

・RAWファイルで記録できる(現像もトリミングもめっちゃ肯定派)
・「OLYMPUSのZX-2」より小さくて薄くて軽くてポケットに入るサイズ
・なんか玄人っぽくてカッコイイと思える見た目
・なるべく明るいレンズで、豆じゃない前玉(やっぱりここ大事)
・実用的で高いISO感度
・鏡胴部分をグリグリ出来ると尚佳し(コントロールリングが装備されている。XZ-2で味をしめてしまった)
・パカパカするレンズキャップ(一度使うと便利で手放せなくなった。実は今でもキャップしたまま電源ONしてエラーをよく出す。)
安い(ウン十万も出せれば、エエもんはいっくらでも有るが)

「んっなんあるかい!!」ってなりますね。
それでも最終的には「NikonのCOOLPIX P330」か「P340」が好いなぁとなりました(暗いところでも満足のいく画が撮れるとの記事を見かけた)。しかし、状態の良いものには中々出会えません。しかも最近はリユース品でもカメラ関係はホント結構エエ値が付いています。
ヤフオクで、程度が良さそうで、他より安いのを見つけましたが、それでも即決価格が今のワタシには高すぎます。チョット最近使い過ぎました。
落札件数の多い「せどり」?ぽい本気人たちがジリジリと値を上げてきます。でもまだワタシの手が出せる価格。時間ギリギリでエイやと最高入札額に踊り出ました。よし!と思っていたらまさかの時間延長。久々に5分が滅茶苦茶長く感じます。そしてカウントがゼロになりましたが、んっ?!落札の文字が何処にもありません。焦って調べ倒したら落札が反映されるのに時間がかかる場合があるとの書き込みを発見。なんやそうか、と少し安堵しますが、ふと見ると出品者がキャンセルしましたとの通知が。
「あ”~っつ!風呂にも入らず終了時刻まで待っとったのに」となりましたがどうにもなりません。どうも落札した者は基本必ず買取のようですが、出品者は取り消せるんですね(違っていたらご教示ください)。ワタシもそこそこの数を購入して、「良い」評価しか付いていないんですがね・・・。売るには不本意な落札価格だったのかな。双方にとって貴重な時間だろうに。

モヤっとしましたが、即切り替え。次の候補選びに戻りました。
「次に出会う相手が本物やから、ある意味ツイているわぁ。」
「うん、もうチョイ自分に合ってる製品がある気がしてきた。」
どうやら防衛機制が働いているようです。
所謂、「合理化(rationalization)」っていうやつでしょうか。
うん、久々にこんな心理学用語使いました。日ごろ仕事ではあんま使いません。またチョイチョイ小ネタを挟んでいきます。
ちなみにさっきの話は「酸っぱい葡萄」が有名な例えですね。でも次にお話しする子はホントに良い物ですよ。…苦手なこともありますがね。

そうしてついに辿り着いた名機が「RICOHのGX200」です。
スペックはまさにオールドコンデジ。そりゃ古いですから。でも玄人好みの機材だとの記事が沢山出てきます。noteでも愛用さてれている方の投稿を拝見します。そんな通(ツウ)な感じにグッときて、そそられてしまいました。っとに軽いおっさんですね。

惹かれたポイントが幾つかあります。

・設定できる項目が多い(3つまで「マイセッティングモード」を登録していつでも呼び出せる)
・絞りやシャッタースピードを自由に変えられる(すっごい小さくて軽くて、Amazonとかで「おすすめ」に上がるような安いのは基本オートで撮るしかない)
・RAWで残せる(大概小っさくて、お求めやすいコンデジではJPEGしか選べない)
・モノクロでの描写は凄くイイ感じ(らしい)
・高級機のGRシリーズっぽい(基本見栄っ張り)
安い(薄給のくせに最近使い過ぎ。今まで使った額を見て最近引いている)

ここまで長い紆余曲折がありました。丁度、手に入れ損ねたCOOLPIXと同じくらいの価格帯で程度の良さそう品を発見。余りに安いと警戒しますが、これは信用できそうです。超大手は多少高くても「あんまり」なものは無いでしょうが(それでも手元に来るまではソワソワ)、個人っぽかったり、初めてのお店は相当アレコレ調べてポチっとします。

届いた新入りは高級路線のメタルボディとは違い樹脂で一見手に取るとおもちゃのようですが、マットな仕上がりでいかにもカメラといった佇まいで、ホールド感も良くて気に入りました。

OLYMPUSのZX-2(右)とRICOHのGX200(左)
写真ではあまりサイズ感の違いが判り難いがひとまわりほど変わる
GX200は背面のモニターが固定式でチルト出来ないがビューファインダーが装着できる
(今回の購入でセットで付属していた)のでローアングルでの撮影にも対応できる
(かさばるので多分付けんケドね)

ストラップは付いていませんでした。基本純正は使わないので良いのですが、ハンドストラップ無しで外に連れ出すのはあまりにも怖い。
かと言って専用にSDカードを買って(いつでも初期化を済ませたカードをセットして満充電がデフォルト)、液晶保護のガラス(樹脂はイヤ)フィルムを貼って、専用ケースに入れてとかやってると結構高くつきます。マイクロフォーサーズ機は奮発してショップがデザインした革のネックストラップとこちらも選びに選んだボディカバーを装着していますが、毎度そんなことはできません。本体価格と比べるとバランスが何だかなと云ふ感じです。
GRの純正のレザーストラップが比較的手ごろですが、「いや、こいつGRじゃないから」と謎のプライドが邪魔します。
今回は5mmの革テープとベージュのワックスコードを泉北のドリーム(手芸屋)で調達。YouTubeで「ハンソンノット」の結び方とかを観ながら悪戦苦闘でハンドメイドしてみました。不器用で相当味がありますが、じきに馴染むでしょう。

無骨なコード巻のハンドストラップ

パカパカするオートレンズキャップは残念ながら付いていませんでした。サードパーティからも販売していますが、絶版でここ数年は更に価格がうなぎ上りです。こうなった自作するしかないかと(時給換算なら買ったほうが余程安いんやが)ベースになるGR用の安いキャップを購入。径とか調べても出ていないのでまさしくギャンブル。果たして合うのか?着手したら後日レポートします。

でも、キャップを外したまま出歩く訳にもいきませんし、そそっかしいので間違いなく落として無くすと思います。たまたま純正のキャップが親切価格で出ているのを発見。有難く購入しました。足元を見ない商売好きです。続けて下さいね。さておき、これで万が一紛失した時の安心感がUPしました。

肝心の性能はまさに昔のコンデジ。でも日中なら十分使えるレベルで、味わい深い感じ(語彙力の限界)。でも、当初想定していた暗所でも使える全天候型コンデジとはなりませんでした。兎に角、暗いところは弱い。ワイド端でF2.5とはなっていますが、センサーが1/1.7型のCCDでやっぱり暗いです。ISO感度が1600までしかありませんし、ノイズリダクションを効かせてもド派手にノイズが乗ります。まぁ、事前に聞いていたのでガッカリはしていませんし、逆に味?これはこれで一つの表現ですよ。(基本ポジティブ)

日が傾きだすとしんどいですし、いよいよ「彼は誰そ」な雰囲気になると本当に難しい。でも、気軽に持ち出せて撮影の幅は広がるのでこれから活躍に期待しています。GX200の売りであるモノクロについてはまた別の機会に。

日没後の空色
彼は誰時の住宅街

今回はえらく長々となってしまいましたが、お付き合い頂きありがとうございました。では、皆さんもどうぞ素敵な写真ライフを。

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