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「役割」を見出すことで人はより輝く―『和』の学級経営とは何か?①― 【令和2.05.05】


こんばんは。りたろです。

自らの持ち味を社会に貢献する「『和』の学級経営」を軸に発信しています。

今日は、「『和』の学級経営とは何か?」について「役割」の視点からお話ししたいと思います。

【今日の内容】
『和』の学級経営とは何か?~「役割」が人を輝かせる~
1)どうして学校で勉強するの?
2)「役割」が居場所をつくり、個を輝かせる


1)どうして学校で勉強するの?

この疑問に、みなさんなら何と答えますか?

携帯電話ひとつあれば世界とつながることができる時代。

オンラインで世界のあらゆる教育機関の授業を見ることができる時代。

学校に集まって勉強をすることにどんな価値があるのでしょうか。

一年の最初に子どもたちに、次の話をします。(澤井先生の実践です。)

これから1年間一緒に勉強する子どもたちが、同じ学級になるのは、いったいどれくらいの確率でしょうか。

日本の人口は、現在およそ1億3000万人。そのうちのたった20~40人が
この県の
この地域の
この学校の
この学年の
この教室に偶然集まる。

こう聞くと
ちょっとすごいことじゃないですか!?
こんなすごい偶然の結果として
一つの教室で、この仲間と一緒に勉強する。
この偶然に偶然を重ねてせっかく集まっているんだから
自分の力ととなりにいる友だちの力を生かしたらすっごいこと、できると思うんだ。

聴いてくれる子どもたちも
なんとなく意図を感じとってくれます。

どうして学校で勉強するのか?

それは

友だちとかかわり合いながら、補完し合い、助け合うことで、一人一人がもつ潜在的な能力(持ち味)を引き出し、より高めることができるから

だと考えています。

個の力で、集中し、自力で学ぶことももちろん大切です。

しかし
個々の力が合わさると、ものすごい力になる。

これは
学級に限らず、世界で活躍している会社やオンラインサロンなど、うまくいっている組織はみなそういう構造をもっていると思います。

『和』の学級経営は

個から全体を見渡せるようにして「集団」をつくり

その機能を高めていく過程で「個」が輝くようにしていくこと

を目指しています。

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2)「役割」が居場所をつくり、個を輝かせる

教室での「居場所」というと

安心して過ごすことができる時間や場所

というイメージが多くあります。

でも、子どもにとって、

「この場所は自分の居場所」と思えるためには、

安心して過ごすことができる場所だけでは何かが足りない。

「自分がその場所にいる意味」

が必要なのです。

それは

「自分が誰かの役に立つ存在として友だちや学級全体に貢献している」

という役割意識にほかなりません。

学級には

誰かに計算の仕方を教えてあげられる

鉄棒の逆上がりを補助できる

実行力があってみんなを引っ張っていくことができる

といった直接的な役割を果たせる子もいます。

そうした子であれば、役割を自覚しやすく、自分の力を十分に発揮して、自分なりの「居場所」を確保することができます。

しかし、そのような子は教室で一握りです。

ほとんどの子は、そんなふうにはできません。

それでも

「あの一角だけは、ぼくの・わたしの役割」というものがどの子にも必要なのです。

難しく考えることはありません。

授業で役に立たなくてもいい、他愛のないことでもいいんです。

面白いことを言える子であれば

授業で集中力が切れかかっているときに「一発ギャグ」

絵を描くのが好きな子であれば

 みんなとイメージを共有したいときに黒板に絵でまとめてもらったり

「Aさんは〇〇名人だね!」

「Bさんは〇〇博士ね!」

「Cさんはスーパー〇〇マンだね!」

というふうに言うと、どんな子であっても、なんだか嬉しいものです。

その子にとって活躍できる場になるからです。

集団の中に自分の「持ち場」がある。

だからこそ、自分の存在のよさを認めることができる。

胸をはって生きていくことができる。

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『和』とは、まるでオーケストラのようなものです。

一つ一つの楽器が奏でる音色は異なっているが、

オーケストラ全体として調和された一つの音楽を作り上げているのです。

個がそれぞれの違った役割を果たしているからこそ、

全体が調和することができるのです。


学校教育の役割とは、

みんな同じように能力を高め、平均点を上げることではなく、

それぞれに個としての能力を高め、

自分の得意・不得意を自覚し、

社会の中で自分をうまく活かせる場所を見つける能力を養うこと。

次回も、ほかの視点から『和』の学級経営とは何か?をまとめていきたいと思います。

お読みいただきありがとうございました。


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