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日本人が昔から大切にしてきた「言霊」の力とは何か?【上巻】⑵国生み・神生みー日本最古の歴史書『古事記』③ー

こんばんは。りたろです。

自らの持ち味を社会に貢献する「『和』の学級経営」を軸に発信しています。


今回は、

「日本人のための『和の国・古典文学』講座」という主題のもと

『古事記』の中にある

「国生み・神生み」(上巻)を紐解くことで、

『和の国・日本』とは何か?を考えていきたいと思います。



日本人が昔から大切にしてきた「言霊」の力とは何か?
【上巻】⑵ 国生み・神生み
ー日本最古の歴史書『古事記』③ー【今日の内容】

1)イザナキ・イザナミの国づくり
2)『古事記』は世界最古のエロ本?!
3)日本人が昔から大切にしてきた「言霊」の力とは?



前回の記事では、

『古事記』はどのように読むのか?

日本国と欧米の「神様の捉え方」のちがいとは何か?

最初にどのような神様が成ったのか?

というお話をしてきました。


今回の記事では、

いよいよ、

「イザナキノカミ」と「イザナミノカミ」という

二柱による国づくりのお話をしていきます!


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いよいよ、「日本列島」の誕生です!!




1)イザナキ・イザナミの国づくり



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『古事記』の世界において、

「高天原(たかまのはら)」という天空世界

(簡単に言うと、神様が暮らす世界です)

「中つ国(なかつくに)」という地上世界

(簡単に言うと、人間が暮らす世界です)

神が成る前から、存在していました。


そして、

「高天原」に、

最初になったのは、


「アメノミナカヌシノカミ」


でした。


そして、

合わせて七柱の神様が成り、

その後、

男女対になる神様が五組成りました。


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そして、五組の末っ子としてなったのが、


「イザナキノカミ」という男神

「イザナミノカミ」という女神でした。



この後、何回も起こることなのですが、

『古事記』の世界では、


基本的に、お兄さんとお姉さんは直接何かするわけではありません。
全部末っ子にやらせるんです(笑)


これから、日本列島を創っていくのですが、

基本的にすべて

この「イザナキノカミ」と「イザナミノカミ」が

行っていくことになります。。。



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この当時。

「中つ国」(地上世界)は、

水に浮かぶ油のようにゆらゆらと漂っている状態でした。


そこで、

七柱の神々は、

話し合いによって

イザナキノカミとイザナミノカミに

ドロドロとした海を

みんなが住めるようにつくり固めるように指示しました。


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そして、

二柱の神は

「天の浮橋」に立ち、

海に矛をおろして、


「こうろ、こうろ」


とかき鳴らして引き上げると、


「ポトッ」


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と海水から滴り落ちた塩が固まって島ができました。


この島を


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「オノゴロ島」


といいます。


この「オノゴロ島」をベースに

これから国生みが行われていきます。




2)『古事記』は世界最古のエロ本?!



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「オノゴロ島」に降り立った二柱は、


まず最初に、

この島に


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「高天の原」の神と心を通じさせるために

『天の御柱』を建てました。


そして、


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『八尋殿(やしろどの)』という

大きな神殿を建てます。


そして二柱の神は、


「まぐわい」


をします。


イザナキノカミは、


「僕の身体はすでに出来上がているのですが、何か余っているところ(でっぱっているところ)があります。」


すると、

イザナミノカミは、


「私の身体もすでに出来上がっているのですが、くぼんで足りないところがあるのです。」


と答えます。


「よしっ!では、僕の出っ張って余っているところをあなたのくぼんだところに入れてふさぐことによって国をつくっていきましょう!」


というようにして、

子づくり…

いや、

「国づくり」に勤しむことになります。


非常に露骨な話ですよね(笑)


行為を古典で表すとこのようになるのです。

今から1000年以上前につくられた文章ですよ!(笑)

秀逸ですよね!


イザナキとイザナミはまさに人間と同じ!


神様なのに余分なものがついている。

神様なのに足りない部分がある。


神様ですら「不完全な存在」


なんですね!

そして、この二柱が一緒になることで、

お互いに補完されて

生命を生み出すことができるのです!


すてきな子供をつくろうと、

二柱の神は、

「天の御柱」

イザナキは左から、

イザナミは右から周り、

お互いに顔を見合わせて、

お互いに言葉を掛け合います。


「まあ、なんて素敵な男性なのでしょう。」


「ああ、なんて美しい乙女なんだ。」


という感じで。(笑)




しかし、

生まれたのは、

ヒルのように骨のない子どもだったのです。


困った二柱は、

原因を尋ねに「高天の原」に戻り、

神々のもとに行きました。


「国づくり」は、自分たち単独で行うことではなく、

神々の総意で行うもの。


そのため、

事あるごとに、

「高天の原」の神々に指示を仰いでいます。


占いの結果。

「女性から先に声をかけたことがいけなかった」ことが分かりました。


すぐに

「中つ国」に戻り、

やり直しました。


「よし!もう一回やろう!」ということで、

今度はイザナキの方から声を掛けました。


「ああ。なんて美しい女性なんだろう。。」


「まあ。なんて素敵な男性なの。。」


そして、二柱は次々に国を生んでいきます。


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まず最初に生まれたのが、


『①淡路島』


です!


続けて、


『②四国』
『③隠岐の島』
『④九州』
『⑤壱岐の島』
『⑥津島(対馬)』
『⑦佐渡島』
『⑧本州』


と八つの島が生まれました。


この八つの島を


『大八島国(おおやしまぐに)』


と言います。


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「日本列島」の完成です!!


その後も

二柱は六つの島を生み、

合計14の島々を生み出したのでした。。。




3)日本人が昔から大切にしてきた「言霊」の力とは?



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日本人は昔から


「『言葉』には力が宿っている」


と信じて、大切にしてきました。


例えば、


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『お正月』には、


「明けましておめでとうございます」


と言って、

縁起のいい言葉を伝え合います。

そのことにより、

一年間がいい年になるように…という祈りを込めているのです。


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『結婚式』においても、


「別れる」とか「終わる」というような

縁起の悪い言葉は使わないですよね!


このように、

悪い言葉を使うと悪い結果を引き寄せる。

いい言葉を使うといい結果を引き寄せる。


この『言霊』という考え方は、

すでに私たち日本人の生活に文化として染みついているのです。


イザナキとイザナミは、

「あなたはなんていい男性なんだろう。」

「あなたはなんて素敵な女性なのでしょう。」

とお互いを褒め合う。

お互いを大切にすることによって

日本列島を生み出しました。


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私たちが住んでいる国は、

このような『言霊』によって

大自然の恵みを受け、

美しく、文化の薫りが高い美しい国になっています。



『古事記』を読み解くことで、

現代を生きる私たち日本人の文化の起源を知ることができるのです。




日本国は、建国してから令和3年で、2681年。

『現存する世界最古の国家』です。


『古典文学』に触れると、

1000年以上もの間、

いろんな時代の日本人が

「きれいだな!」

「おもしろいな!」

「大切に伝えていきたいな!」

と感じたり、考えたりしてきたことが分かります。


国際情勢が混沌とする時代だからこそ、

まずは、大人であるわたしたちが

日本人の失いかけていた、日本人の一番大切な部分


『和の精神』


を取り戻して、一人一人が輝く。

大人が輝けば、子供が輝く。

子供が輝けば日本国の未来も輝く。



一緒に、『和の国・日本国』を楽しく学びましょう!



最後まで、お読みいただきありがとうございました。



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