【No.1373】富裕層はどのくらいいるのか

「あんたたち、おかしいよ」

仕事の学習塾のお客さんから、そう怒られました。

相手の主張は、授業料が高すぎるということで、
夏休みの夏期講習で、月30万円の提案をしました。

僕が勤める塾は確かに授業料が高いですが
塾の立地と、完全にマンツーマンの指導形態からすると、むしろ相場より安いくらいです。

僕自身も金銭感覚がバグってきているのかもしれません。

うちの生徒さんの何割かは、平常時が月30万円。夏休みになれば、50万円、80万円、なかには100万円を超えるのを見ていると、

今回の方も、

受験生で、
学校のない夏休みに
終日塾に通い、
現状に対して高すぎる志望校への受験対策として、
完全にマンツーマンの授業を
3科目すべて受講するなら、

月30万円は控えめなくらいです。

それなのに、その方いわく

「周りの富裕層のお友達に聞いても、そんな授業料はおかしいって笑われましたよ。あんたたち、おかしいよ。ほんとにそんなに払えるご家庭があるんですか?笑っちゃいましたよ」

ここまで罵倒されたのはあんまり経験がなくて、

僕の営業トークの展開、ご家庭の予算感の把握、相手の期待値のコントロールなど、見積もりの提案までの過程で、改善すべき点はあるのですが、
なかなか素晴らしい体験に僕も笑っちゃいました。こんなに言うかね(笑)

そして僕の性格の悪いことに「周りの富裕層のお友達に聞いても」という言葉が引っ掛かって、ちょっくら計算してみました。

富裕層の定義は特にないようですが、年収2000万円以上が主流のようです。

ただ、うちのお客さんは共働きが多いので、今日は世帯年収1500万円以上を富裕層と定義します。

年収1000万円以上の人は労働人口の約5%だそうです。「上位5%」なら富裕層といっても変じゃないでしょう。だから、年収1000万円の人と、年収500万円以上の人が結婚したら、1500万円ですから、計算しやすいように。

まず、年収1000万円以上の人。日本の総人口は約1億2500万人で、そのうち労働人口をざっくり約60%、つまり7500万人(実際は多分もうちょっと少ない)くらいでしょう。

そのうちの約5%が、年収1000万円以上の人です。

20人に1人です。

学校の教室が1クラス30人くらいでしょうか。
2クラスあれば、3人は年収1000万円以上です。
学生時代の頭いい奴を思い出せば、そんな感じですね。

電車が1車両で100人くらいなので、5人います。

東京の電車の7人掛けの椅子で考え直してみると
3列座っていれば21人ですから、だれか1人は年収1000万円以上の計算になりますね。

次に、年収500万円以上の人。この層は、労働人口の約33%とされているようなので、3人に1人です。年収1000万円以上の5%を除いて、年収500万円~1000万円の人でも、やっぱりほぼ3割いることになりますね。

これらの年収の人が結婚することで、世帯年収1500万円以上の家庭がどのくらい存在するかを考えます。

組み合わせの確率で計算できるとかっこいいのでしょうが、今回はズルします。

世帯年収1,500万円以上を「パワーファミリー」というらしく、
現時点では全世帯の2.5%~4.5%という数字がネットにありました。

いずれも算出方法が不明なので、
計算しやすく3%とし、日本の総世帯数を約5000万世帯として計算すると、

世帯年収1,500万円以上は、約150万世帯になります

1世帯あたり平均3人とすると、かける3で、約450万人がパワーファミリーに属しており、日本の総人口の約3.6%を占めます。

とすると、街中で見かける人のうち、約28人に1人が、
世帯年収1,500万円以上の家庭の1員になるということですね。

これは、うじゃうじゃいるぞ。

電車が1車両で100人くらいですからね。
新聞が読めるくらいの満員電車なら150人くらいだそうです。

じゃあ「パワーファミリー」の支出はどのくらいか。

年収1500万円に対して30%の所得税とすると、
手取り年収は 1500万円 - 450万円 = 1050万円

手取り月収は 1050万円 ÷ 12ヶ月 = 87.5万円

仮に3人家族での支出が

ローンや家賃: 30万円
食費・外食費: 15万円
通信光熱費: 5万円
車や交通費: 5万円
保険: 5万円

合計60万円の支出とすれば、
のこり27.5万円。

旅行・娯楽や貯金をさらにマイナスすれば、
教育費として塾代に使えるのは10万円もないか。

そうするとですよ。

今回の「周りの富裕層のお友達に聞いても」というときの「周りのお友達」って、この程度じゃないのかって邪推しちゃいますよね。

いや、たぶんもっと稼いでいると思いますよ。
でも、そう離れてはいないでしょう。

たしかにウチの塾は高いです。

ぼくが今、我が家のおちび2人に、教育費としてそれぞれ10万円ずつ出す余裕は恥ずかしながら無いのですが

「あんたたち、おかしいよ」と怒鳴るほどなのか…。

年収が人間の評価のすべてじゃないのは重々承知のうえで

でも、世帯年収1,500万円程度、
軽々とこえていきたいですね(笑)

「しょせん」1500万円ですよ。

年収1000万円以上が、労働人口の約5%で、20人に1人ですからね。
これはいけるでしょう。余裕で。

計算してみるとおもしろいですね

ということで、今日も1日「優柔不断は誤った決定よりなお悪い」「あらかじめ○○していたら、あとで楽になる」という言葉を胸に、結果の有無に関わらず、人生と仕事を楽しんでいきましょう!

■■今日の質問■■

もしあなたに年収目標があるなら
どのくらいでしょうか?

■■以上■■

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