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バレンタインってチョコを売るだけじゃない!? ブラックサンダーの”常識破り”なバレンタイン戦略

1.はじめに

本日はいよいよバレンタインですね。
今年は誰に渡そうか…ドキドキしてきた方も多いのではないのでしょうか?…笑

前回記事では、企業のバレンタイン戦略の一例として、ブラックサンダーの”自虐的”とも言える弱みを強みに変える戦略を紹介しました。

今回も引き続きブラックサンダーのバレンタイン戦略について見ていきますが、ここ数年で実施されている一味違った戦略を紹介していきます。
題して「チョコを売らないバレンタイン戦略」!?早速見ていきましょう。 


2.「一目で義理とわかるチョコ」の功罪

前回記事でもお伝えしたように、ブラックサンダーは「一目で義理とわかるチョコ」をコンセプトに大々的なプロモーションを実施し、バレンタインデーにおける義理チョコとしての地位を確立させることに成功しました。

プロモーションが奏功し有楽製菓(ブラックサンダーを販売している企業)としてはバンバンザイでしたが、改めて市場を見回してみると、あることに気付いたようです。

「ブラックサンダーが義理チョコとして売れることは、会社としては嬉しいことだが、消費者としてはどうだろうか?」

「義理チョコはそもそも義理なのだから、『渡さなくていいなら渡したくない』のではないのだろうか?」

「我々は消費者に『やりたくないことを押し付けてしまっている』のではないだろうか・・・?」

そうです、ブラックサンダーが義理チョコとしての地位を確立したことは、皮肉にも義理チョコ文化を煽る格好となってしまっていたのでした。

3.チョコじゃなくたっていいじゃないか!!

意図せずして義理チョコ文化を煽ってしまっていたことを強く反省した有楽製菓は、改めてバレンタイン戦略の見直しを図りました。

というよりも、バレンタインデーというイベントそのものから見直しをしてみました。すると・・・

「バレンタインデーとはそもそも、日ごろの愛情や感謝を伝えるイベントだったはずだ・・・」

「そこにプレゼントとしてたまたまチョコが渡されていただけで、別に『チョコを渡すためのイベント』ではない!

「バレンタインデーはチョコだけに縛られず、もっと自由に楽しんでいいはずだ!」

バレンタインデーの本質を見つめなおした有楽製菓は、これまでのバレンタインデーの常識・固定概念を覆すべく「これもありでしょ?バレンタイン」をテーマにユニークな商品を販売することに。

ここでは一部商品をご紹介しますね。

■■ちょっと変わった贈り物として■■

ブラックサンダーマフラー

引用:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000024.000064626.html

別にチョコをあげる必要はない!
寒い2月にぴったりなブラックサンダーのパッケージ柄が所狭しとあしらわれたマフラー。


空ブラックサンダー

引用:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000024.000064626.html

何も入っていない空のブラックサンダー。
お値段はなんと1円。キャッチコピーは「工場の空気をお届け」。


■■自分用として■■

下駄箱

引用:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000024.000064626.html

「バレンタインデーの原体験は青春時代にある!」ということで、学校を思い出させる下駄箱を限定1台で販売。
セルフで自分の下駄箱にチョコを入れて楽しんでほしいとのこと。


壁ドン練習用マネキン

引用:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000024.000064626.html

来年の愛の告白に備えて・・・。あの子をオトす壁ドン練習用のマネキン。


このような従来のバレンタインデーの常識を覆すプロモーションを行った結果、SNSを中心に話題を呼び、販売から1日でほとんどの商品が売り切れに。
有楽製菓の戦略は、バレンタインデーの新たな形を市場へ提案し、チョコを渡すだけではないバレンタインデーの文化を作り出したともいえるでしょう。

4.まとめ

今回はブラックサンダーの既存の概念や手法に囚われない画期的な戦略についてご紹介しました。

有楽製菓が「バレンタイン=チョコ」という固定概念を捨て、バレンタインデーの本質を見つめなおしたように、一段引いた視点から世の中や市場、自社のビジネスを見つめなおすと、新たな企画が生まれることもありそうです。
特に、カスタマーサクセスなどの観点から既存顧客(ブラックサンダーを定期/不定期に購入する消費者層)に対するアプローチが重要視される昨今において、バレンタインデーの新たな形・価値を提供した有楽製菓の戦略は、カスタマーマーケティングの観点からも非常に有効な打ち手と言えるでしょう。

また、商品を販売すると一口に言っても、ブラックサンダーのように「くすっと笑えるネタ」や「思い出」を盛り込むことで、体験型の商品として提供できるとより自社商品の価値やカスタマーエクスペリエンス(CX)も高まりそうですね。
今回のブラックサンダーのバレンタイン戦略がSNSで話題を呼んだように、口コミ効果や商品としての拡張性にも期待ができます。


・・・とはいっても、実際に自社でも参考にしようとなれば、どこから手を付けてよいか、なかなか難しいもの。。

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