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<2023年度版>カスタマーサクセスに関する実態調査(第5弾)

こんにちは!
バーチャレクスは、先だって実施したカスタマーサクセスに関する実態調査について、この度第五弾の結果を取りまとめました。

第四弾調査結果ハイライト

カスタマーサクセスの取り組みが社内で行われていると回答した500人のうち「効果を感じている」と答えた人と、「効果を感じていない/どちらとも言えない」と答えた人のカスタマ―サクセス運用における違いを比較

カスタマ―サクセスの効果を感じている層5%タッチモデルを構築していると回答した反面、効果を感じていない/どちらとも言えない層ではわずか7.1%

  • フェーズ分け運用については効果を感じている人8%が実施、効果を感じられていない人においては7.0%にとどまる

  • 効果を感じている人の多くはタッチモデルの構築やフェーズ分け運用、成果指標の設定などを行っているうえでテクノロジーツールを活用しているなど、「サイエンス」部分をしっかり固めたうえで取り組みを行うことで業況的にも結果が出ている


■第五弾調査結果概要

第一弾の調査対象である29,237人の中で、カスタマーサクセスに取り組むことに関して必要性を感じている人、感じていない人それぞれどんな傾向/特徴があるかを深掘りしました。

カスタマーサクセス取り組み層の業績は好調か

まず、今回の調査対象の中で「カスタマーサクセスに取り組んでいる」、「今は取り組んでいないが必要性を感じている」、「今は取り組んでいないし今後も取り組む予定はない、かつ必要性を感じていない」という各層別で、直近一年の業況指標変化の違いを見てみたところ、取り組みを行っている6割前後は新規顧客数、新規売上、継続売上いずれも増加したと回答しました。必要性を感じている人については55~57%の人が「(指標は)変わらない」としていることに加え、2割前後の人は「減少した」と回答しています。必要性を感じていない人はいずれの指標も6割以上の人が「変わらない」と回答しており、特に業況がよくなるでも悪くなるでもないので現状維持でもよい、といったような状況なのかもしれません。

取り組みの必要性を感じている人に立ちはだかる人材組織の壁

自社において「現在はカスタマーサクセスに取り組んでいないが必要性を感じている」と答えた252人に対して、「実際にカスタマーサクセスの取り組みを始めることになった場合障害になりそうなことは何か」を尋ねたところ、「人材・組織体制が不十分」と回答した人が一番多く37.3%で、これは昨年より9.3ポイント増加しています。また「何から手を付けたらよいのかわからない」という人が25.4%、次いで「経営層/上層部の理解が得られない」人が23.0%でした。組織問題、社内理解は毎年変わらずカスタマーサクセスを始めるにあたっての大きな障害となっているようです。

さらにどのようなことがあればカスタマーサクセスの取り組みを始められるかと聞いたところ、やはり一番多かったのは「人員・人材が揃えば(31.0%)」、続いて「最初に着手すべきことと、その後の取り組みの進め方が明確になったら(29.8%)」という結果になりました。必要だと感じていつつも着手できない人は「体制も進め方もしっかりと準備したい」と考える人が多く見受けられます。

次に、現在カスタマーサクセスに取り組んでおらず「今後も取り組む予定はない、かつ必要性も感じていない」と答えた250人に対してその理由を聞いてみると、30.0%の人たちが「いまいちメリットを感じられない」と回答しており、毎年変わらずほぼ3割の人はそう考えているようです。

この「今後も取り組む予定はない、かつ必要性も感じていない」と回答した250人に「何が実現されるならカスタマーサクセスに取り組むことに価値があると感じますか?」と尋ねたところ、一番多かったのは35.6%で「利益拡大」、次いで32.8%の人が「特に価値を感じることはない」、30.8%が「顧客満足度の向上」と、昨年とほぼ同じ結果となっています。

カスタマ―サクセスの重要性に対する意識の変化

カスタマ―サクセスの必要性を感じている人、感じていない人はどういう属性の人なのか。「カスタマーサクセスの必要性に対する直近一年の意識の変化」について、いくつかの切り口で見ていきます。まず従業員数別でみていくと、従業員数500人以上の企業に勤務している人が、ぐっとその必要性を感じるようになっている傾向が見られます。100人未満のところだと、ほぼ半数が「どちらとも言えない」と回答しており、もしかすると人材・組織体制面が影響しているのかもしれません。「必要性を感じないようになった」と回答している人は、1,000人未満規模だと約1割、1,000人以上規模だといずれも1割を切っており、企業規模数でカス タマーサクセスの必要性に対する意識は多少の違いがあるのかもしれません。

次に、サブスクリプション型商材の扱い有無別で見てみると、サブスク商材を取り扱っている層の76.7%が直近一年でカスタマーサクセスの必要性を感じるようになったと回答しています。これはカスタマーサクセスがサブスク商材と相性がいいことが表れている結果と言えるでしょう。反対にサブスク商材の取り扱いがない層の44.5%が「どちらとも言えない」と一番回答が多くなっているものの、ほぼ同じ割合で「必要性を感じるようになった(41.3%)」と回答しており、ビジネスモデル関係なくカスタマーサクセスの重要性が認識されつつあり、広く取り入れられていく可能性があることを示していると言えるでしょう。

最後に役職別でその意識変化を見てみると、一番多かったのは「本部長・事業部長」層で69.6%となっており、企業内での事業責任者が最もカスタマーサクセスの必要性を感じているということがわかる結果となりました。一番少なかったのが、本来一番その必要性を認識する必要があるとされている企業のトップ層で、「必要性を感じないようになった」と考えている人も他の役職のと比べて一番割合が多いという結果となりました。

日本国内ではなかなか定着しない「カスタマーサクセスはビジネスにおける哲学である」という考え方

そもそもカスタマーサクセスは、サブスクリプションベースのビジネスモデルの台頭とともに紹介されたものであり、サブスクリプション型ビジネスと相性がいいものとして広まったことが最初ではあったことは間違いありません。しかしそれ以降、カスタマーサクセスという概念は進化し続け、売り切り型の製品・サービスを販売する企業や、非テクノロジー企業でも多く導入されてきました。「カスタマーサクセス」は単なる企業の一部門や機能というわけではなく、ビジネスにおける哲学であり、企業がビジネスを遂行するための方法として認識する必要があるのですが、日本ではその重要性が高まりつつあるものの、部門としてその体裁を整えること、またマネジメント層や社内の理解が得られないことがハードルになり、取り組みに至らない企業が多く存在しています。企業が人材不足に悩まされる中、顧客のニーズや価値観が多様化し続けています。本調査でも、カスタマーサクセスの取り組みにより業況が向上している企業が、そのビジネス形態や企業規模問わず多くあることがわかりました。ビジネスを成功に導くためには、昔ながらの営業依存のプロセスから脱却し、顧客に寄り添い、伴走しながら、先回りして顧客が直面するであろう課題を解決に導く「カスタマーサクセス」という考え方が必須なのです。


バーチャレクスでは企業様のカスタマーサクセス導入や運用をサポートする様々なサービスを提供しています。

  • ワークショップ(経営者様向け/社員様向け等、カスタマーサクセスについての理解促進をサポート)

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また下記サービスを無料でご提供しています。


参考メディア:
10の原則や用語集などカスタマーサクセスのいろはがわかるサイト「カスタマーサクセス for Succession」
『カスタマーサクセス ―サブスクリプション時代に 求められる「顧客の成功」10の原則―』

(*1)
2023年カスタマーサクセスに関する実態調査第一弾
2023年カスタマーサクセスに関する実態調査第二弾
2023年カスタマーサクセスに関する実態調査第三弾
2023年カスタマーサクセスに関する実態調査第四弾

今回の調査結果はいかがでしたか?

カスタマーサクセス立ち上げ、推進に課題をお持ちの方は、是非バーチャレクスにご相談ください!

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▽カスタマーサクセスとは?動画解説や用語集、取材記事などお役立ち情報公開中!ぜひあわせてご覧ください
▼▼CSのいろはがわかるサイト【カスタマーサクセス for Succession】
https://customer-success.virtualex.co.jp/
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▽翻訳を担当させていただいた、カスタマーサクセスのバイブル本「通称:青本」もぜひ一度ご覧ください!
▼▼カスタマーサクセス――サブスクリプション時代に求められる「顧客の成功」10の原則
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