【詩】光線
光線
俺の体から出る光の線が
壊してはいけない機械を
壊す
何本もの光の線が
傷つけてはいけない壁を
ひっかく
押してはいけないすべてのボタン
触れてはいけないあらゆるパネルはことごとく
見計らったかのように
光の線の先にある
俺の体から出る光の線が
残してはいけない跡を
束になって残しにかかる
読ませてはいけない跡を
束になって読ませにかかる
俺が生きてきた経緯すべてを
俺の代わりに明かしにかかる
明かすべきではなかった経緯が
俺の体から束になって
出る
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