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6年前、留学先で出会ったオタ友と日本で再会した話

6年前、たった3週間だけれどカナダで心理学を勉強させてもらった。
そこのホームステイ先で一緒に暮らした友人が、日本に来ているということで再会を果たした。

国境なきオタクたち

彼と仲良くなったのは同じホームステイ先だったからだけではない。彼はロシア人であるが、とにかく日本のアニメが好きだった。
英語が全く聞き取れない僕であったが、知っているアニメの単語はわかる。

彼は6年という月日を経て、さらにアニオタになっていた。

「明日、秋葉原に来れる?」「わかった。何時がいい?」

日付が超えた11月24日 0:06
もはや明日ではなく当日であったが、僕は「何時に集合がいい?」と返していた。

それから1時間ほど話をした。

いつまで日本にいるのか。秋葉原で何をしたいのか。他に行きたいところはないか。

彼の返事は秋葉原でオタ活をすることだった。

お安い御用である。

秋葉原散策

彼の目的はフィギュアの購入。残念ながら僕はフィギュア収集の趣味がなかったが、秋葉原の土地勘と作品に対する知見はあるので問題なく一緒に回った。
欲しいものを見つけては別の店舗と値段を比較し、いいと思ったものは買っていく。

オタクに国境はない。

ラジオ会館に行った時は「シュタインズゲートは見たか?ここはその舞台だ」などなど秋葉原で買い物をすれば勝手に聖地巡礼になるし、僕自身もそんな雑談をしながら回れて楽しかった。

ショップに入るたび、「一番好きな作品はあったか?」と聞かれる。僕は一番を決められない。この世には好きなものが多すぎる。

欲しいものを見つけてガンガン買っていく姿は、まさに僕たちオタクの鑑であった。

アニメは巨大なコミュニティだよ、という彼の話を聞いて「日本すげー」と思った。

浅草と押上

15:00頃浅草へ移動した。そこで妻とも合流。
元々、僕は錦糸町の隣町あたりに12年ほど住んでたこともあり浅草周辺も案内できそうだったので寄ることにした。

細かい飲食店までは流石に詳しそうな人に聞いておこうということで、現在進行形で住んでいる同僚にヒアリングした(深夜だったのにたくさん情報くれて助かった)。

秋葉原で全力オタ活をしたので腹が減っていた。天ぷらが好きということで天麩羅葵丸進に。

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かなりのボリュームだ。何かきっかけがないと流石に僕も天丼は食べない。久々で大変美味しかった。
ついでに「hot sake」と「cold sake」も飲んだ。昼間から飲む熱燗は美味い。
冷を飲んだ僕は思わず「水のようだな……」などと言っていた。

友人もガンガン飲んでいて、「すげー一気に飲んで平気なのか」と聞いたら「俺はロシア人だぜ」と返ってきた。なるほど。

その他、浅草寺でおみくじを引くなどした。
提灯はなぜぶら下がっているの?とおよそ日本人は疑問に持たない質問をされたり面白かった。

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歩いてる途中、スカイツリーの写真も撮ってたので「あそこにも行ってみるか?」ということで押上にも行ってみた。

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こういうのでいいんだよこういうので。

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最後はスカイツリー下でお別れした。
17925歩という滅多にでない数値が出ていた。

「そういえば、カナダでもこんな風に歩いたな」
「ああ覚えているよ、学校まで案内してくれたね」

お互いに、初めて出会った時のことを覚えていた。

「カナダはいい場所だったな。また行きたい場所だ」と言った彼の言葉に、僕は心底同意した。

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【おまけ】 一日中英語で話したことで得た学び

【自然な会話を繰り返して理解した単語は翻訳しなくても理解できる】

普段僕はGoogle翻訳に頼りまくる生活をしているし、話す機会もほとんどない。

ただ、目的がはっきりしていたり話される英語の文脈が分かっていると、すぐに聞き取れるようになってくると言うことだ。

日頃やってしまうよくない癖というか、わからない単語があるとすぐググって意味を見てしまう。しかし会話中にそんなことする時間があるはずもない。
そうすると、話の流れとジェスチャーとテンションによる雰囲気で単語の概念を推測して、概念と単語をマッピングすることになる。
結果、日本語に翻訳しなくても理解できるようになっている。俗にいう「英語を翻訳しながら聞くな」がクリアされることになった。

なるほど実際に喋りまくってようやくこうなるのか、と思った。

【お決まりフレーズを繰り返しまくってたらいつのまにか応用できるようになってる】

当然といえば当然だが、言語なんてパーツの組み合わせでしかない。

「What do you want?」
「Where do you want to go?」

みたいに、探し物をしながらする買い物をしていれば言った方がフレーズ(構文あってるかは知らん)を使いまくることになる。

目的のものが見つからなければ次の店に行くし、目の前に見たい店があるようなら「check it」みたいなことを言ってくれる。言ってくれた簡単な単語はこちらも使ってみる。
というのを繰り返してたら、他のことでも応用できるようになっていた。

【わからない単語はすぐ聞き返す】

日本人が一番できない可能性があるのが聞き返すことではないか。
まあ僕も今まであまりしなかった。

だが、テキトーにyesって言ってもし全然違うものを買ったりしてしまうと、財布に大ダメージを負うこと間違いなし(フィギュアとか高価だし)。
責任持って案内したかったので、わからないものはすぐ「What's xx?」みたいに聞き返した。

何度やってもわからないときはもうGoogle先生を使った。そしたら「あーこれはこの単語か。完全に理解した」みたいになる。

まあほとんどの場合、アニメタイトルが英語翻訳されていて通じないパターンだった。例えば「盾の勇者の成り上がり」は「shield of hero」とか。全然わからなかった。

こういう感じで僕がシンプルに知らない概念であれば聞くしかないわけで、わからなければ聞けばいいなと思った。

【脳がフル回転する感覚】

解散する頃にはもうほとんど何も考えられなくなっていた。
ものすごい歩いたし、歩きながら英語を話して聞いてとやるとこうなるんだなと思った。

留学中、授業中は一緒に行った日本人と受けることになっていたのでやはり日本語が出てしまっていた。
この日は常に友人と居たので秋葉原では完全に英語のみだった。秋葉原自体観光客が多いし、異国かと思うほど脳が使用されたような感覚になった。

なんて心地いい疲労なのだろうと、この日の貴重な体験を振り返る。
彼も目的のものを買えたようだし、素晴らしい1日だった。


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