見出し画像

ペットに水素水を与える意味はあるか?

「りんごを放置しておくと、茶色になる」という現象は、化学的な表現では、「りんごが酸化した」と言います。

医学界では、今日までの様々な医学や生理学研究によって、活性酸素やフリーラジカルによる体の酸化が、ガンや動脈硬化をはじめとする多くの生活習慣病や慢性疾患、さらには、老化そのものに深く関わっているというのが定説になっています。  

活性酸素は、アンパンマンに例えると悪役バイキンマン的なイメージしかありませんが、実際はウイルス感染の初期はアンパンチを出すなどよい働きもしてくれています。活性酸素の中でも最強なのがヒドロキシルラジカル(•OH)で、無差別テロのように細胞を攻撃します。生活習慣病の予防法として、酸化を抑える、すなわち抗酸化力を高めることは効果的とされています。

ワンちゃんや猫ちゃんにおいてもこれらの活性酸素を取り除く抗酸化は、健康を考える上でとても重要なことです。 活性酸素を中和する有効な元素は水素です。実際、活性酸素の中で最強のヒドロキシルラジカル(•OH)に水素(H)が反応すると、無害な水(H2O)に変わります。 細胞の中でエネルギーを作り出しているのは、ミトコンドリアです。ミトコンドリアは、食べ物から取り出したプロトン(水素)と、呼吸によって取り入れた酸素とを反応させることによって、神経細胞を興奮させたり、筋肉を収縮させたり、肝機能に作用したりと、自動車でいうエンジンのように、重要な働きをしています。体温や活力を支えるエネルギー源は、細胞一つ一つの中にある「エネルギーを産み出すエンジン」であるミトコンドリアです。

 糖類(炭水化物)や脂肪やタンパク質などの栄養素は、胃や腸で消化・吸収されて血糖となり、体の隅々まで張りめぐらされた毛細血管によって細胞内のミトコンドリアに届けられます。ミトコンドリアに届けられたこの栄養成分(血糖)は、肺呼吸で吸い込んだ酸素とミトコンドリア自身が作るプロトン(水素イオン)によって燃焼されます。つまり、体を構成する細胞の中に存在する膨大なミトコンドリアによって、体温や活力を支えるエネルギーが作られているのです。  

我々の身体は、加齢や身体の変調により、プロトンを作り出す機能が低下します。そうなると、呼吸によって取り入れた酸素が過剰になり、活性酸素となって様々な障害を起こします。その不足したプロトンを補う最も簡単な方法の一つが、直接水素(プロトン)を摂取することです。

2003年度にノーベル化学賞を受賞したピーター・アグレ教授(米国)は、細胞膜上の蛋白質で、水分子だけを通すチャネル「アクアポリン(AQP)」(水の穴という意味)を発見しました。口から摂取した水素はアクアポリンを通過し、細胞内に入り込みます。それによって代謝が高まり、低下した機能の回復が期待されます。  

水素には、水素ガス(H2)と水素イオン(H+)とがあります。基本的に酸化還元反応は電子(イオン)のやり取りであり、水素ガス(H2)では起こりません。水素ガスは地球上の元素の中で最も軽く小さい元素(原子量:1)ですぐに上空に消えてしまいます。 従って、ペットに飲ませる水素水を選ぶポイントは、ボウルに水素水を入れて長時間放置しても蒸発しないという大切なポイントがあります。そもそも水素は厚生労働省が食品添加物として認可する安全な物質でもあり、犬や猫にも安心して飲ませることができます。

コメント 

水素水だけ飲んでいれば何に対しても効果があるというわけではありません。あくまでも、触媒的な役割が主あり、人間や動物が本来持っている働きを助けるのがメインです。そのため、水素水の効果が、健康な人よりも病気の人に顕著であるといった現象が起きていると考えられます。診察室でよく話すのは腎不全(特に猫)、アレルギー、認知症(夜泣きなど)などのケースです。特に多い猫の腎不全に対して腎臓の酸化ストレスを緩和することは腎不全の進行を抑えるためには重要なポイントになります。https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/?term=feline++Active+oxygen+chronic+kidney


彼氏を選ぶ時のポイントは、「病める時も、健やかなる時も、富める時も、貧しき時も、愛し、敬い、慈しむ事を誓いますか?」ですが、水素水を選ぶ時のポイントは、ズバリ「この水素水は、放置しても逃げないか?」 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?