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なぜ、バリュエンスはD.LEAGUEに参戦するのか? 経営者目線で感じたプロダンスリーグの無限の可能性

つい先ほど発表になりましたが、バリュエンス、D.LEAGUEに参戦します!
2021年に開幕したD.LEAGUEは、世界初のシーズン制プロダンスリーグです。サッカーのJリーグ、バスケットボールのBリーグに比べるとまだまだ知名度も低く、「ダンスってスポーツなの?」という認識の方も多いと思いますが、D.LEAGUEの観戦体験は他のどのスポーツにもない魅力があり、その魅力はそのまま閉塞感を感じさせる世界のスポーツ界をひっくり返すような可能性を秘めています!

バリュエンス、ダンス始めます

今日は、D.LEAGUE参戦を決めた理由、なぜバリュエンスがダンスなのか? についてお話ししようと思います。

本日、2022年6月5日、東京ガーデンシアターで行われたCHAMPIONSHIPで幕を閉じたD.LEAGUEの21-22ですが、そのエンディングで来シーズンの新加入チームが発表されました。

われらがバリュエンスのチームは、
Valuence INFINITIES(バリュエンス インフィニティーズ)

希望に満ちた未来の象徴である「ユニコーン」をモチーフに採用し、無限の循環を意味するサークルの中に配しています。このサークルを飛び越えるユニコーンの前足は、可能性の枠を飛び越え躍動する Valuence INFINITIES の姿を現し、チーム名の「S」に模した「∞」マークと合わせて、可能性を追求し続ける姿勢を表現しています。

ディレクターには、ブレイクダンス世界最高峰「バトル・オブ・ザ・イヤー」で前人未踏の 3連覇を成し遂げたSTEEZさんにお願いすることになりました。

エンターテインメント性がすごい!D.LEAGUEの可能性

私もダンスについて初めから可能性を感じていたわけではありません。
バリュエンスは、2021年8月から、株式会社コーセーが運営するKOSÉ 8ROCKSとスポンサー契約を結び、21-22シーズンからチームウェアに弊社のスポーツオークション事業のブランドであるHATTRICKのロゴを掲出していました。(今日行われたCHAMPIONSHIPではこのKOSÉ 8ROCKSがなんと優勝! 本当に感動しました)

この契約を結ぶ前には当然、D.LEAGUEとのファーストコンタクトがあるわけですが、お誘いを受けて観戦したD.LEAGUEは、本当に新しい魅力にあふれていました。

まず、掛け値なしにエンターテインメントとして楽しかった
音響や照明、スポーツはもっとショーアップすべきという議論がありますが、ダンスはそもそも音楽と一体になっているものであり、ショーアップすること自体、カッコよくておしゃれであることが競技性と通じているのです。ダンスが踊れなくてもビートを感じることはできるので、ダンサーたちの動きやリズムに乗ることはできます。細かい技術はわからなくても、高揚感がある。これは、観戦の入り口に「にわか問題」が存在する他のスポーツとは大きな差があるように感じました。

D.LEAGUEに心を動かされた細かい理由を分析してみると、いくつかのポイントが見えてきました。

私が惹かれたD.LEAGUEの魅力1.
言葉はいらない。多様性を標準装備したカルチャー

1つ目は、ダンス自体が言葉が不要で、国籍や使用する言語に関係なく“伝わる”ことです。

グループミッションに「らしく、生きる。」を掲げ、ダイバーシティ&インクルージョンに取り組んでいるバリュエンスとしてもとても大きな共感ポイントなのですが、ダンスというもの自体がすでに多様性をインストールしている感覚があります。

私が惹かれたD.LEAGUEの魅力2.
たった2分で重厚なメッセージを伝え切る発信力

2つ目は直接的な話ですが、時間が短いこと。D.LEAGUEでは、8名一組のチームの演技時間は2分~2分15秒の間に設定されています。

「90分戦って1点も入らないこともあるサッカーは“コスパが悪い”」という学生の指摘が話題になりましたが(サッカーにはサッカーの魅力がありますし、そこを単純に比較するつもりはありません)、あらゆる業界が人々の可処分時間を奪い合っている現状では、この「短さ」は大きな武器になります。しかも、音や動きに込められたストーリーやメッセージは2分のスピーチよりもはるかに雄弁です。これはすごい!

私が惹かれたD.LEAGUEの魅力3.
スマホとの親和性

3つ目は、スマホサイズであること。演技時間もコンパクトですが、ステージの中で8名がそれぞれに定めたテーマを表現するダンスは、スマホの横画面ワンルックで物語が完結します。デジタルネイティブ、スマホネイティブのZ世代にとってはこれは見やすい。

私が惹かれたD.LEAGUEの魅力4.
即、アクションにつながる影響力

4つ目もスマホとの親和性に関わるのですが、アクションにつながりやすいこと。世代にもよるかもしれませんが、2012年から中学校の授業でダンスは必修化され、小学校でも表現運動として取り入れられています。日本人のダンスの素養は以前と比べものにならないくらい上がっているのは、TikTokなどのSNSを見ても明らかです。スマホで見たカッコいいムーブをその場ですぐ試してみよう、SNSで発信してみようというアクションにつながり、それがバズっていくという流れには、経営者としても大きな可能性を感じます。

このほかにもダンスやD.LEAGUEの魅力、今手を挙げて参戦しなければいけないと感じた理由はいくつも挙げられますが、一番大きかったのは、バリュエンスホールディングスの目指す方向性との親和性でしょう。

物質的豊かさの時代の終わりと、『Valuence INFINITIES』が表現していく新たな価値観

いま世界は、物質的な豊かさから精神的な豊かさを求める時代へと大きく変化しようとしています。

高学歴で、一流とされる企業で働き、出世して高収入を得る。高級な時計を身につけ、高級車に乗り、家を建てたり、タワーマンションの高層階に住む……。
こうした物質的な豊かさが、そのまま幸せと直結すると誰も疑うことなく信じてきた時代がたしかにありました
しかし、豊かさや幸せの定義は変化し得るものです。

世の中のすべての人が私利私欲だけに走り、自分の欲を満たすことに終始したら? 肩書や持ち物、ステータスと自分を同一化してしまえば、どこまで行っても他者と自分の比較のループが続きます

物質的豊かさはいくら手に入れたとしてもキリがありません。「誰かと比べて不足している自分」を責めたり、誰かに嫉妬したりする人生は、幸せとは真逆の生き方だと思うのです。

一方で、自分の好きなモノに囲まれ、自分の好きなコミュニティに属し、たとえば自分の好きなスポーツチームを応援したりする人生は、誰かと比べたり確認したりする必要もなく、幸せを感じられるのではないでしょうか? 好きなモノやコトに没頭する、自然や文化に触れている瞬間は、周囲の顔色を伺うことなく、ありのままの自分を表現でき、真に豊かな状態だと思うのです。

ドイツの哲学者ニーチェは、

「“ある程度のところまで”は所有することが人間を独立させ、自由にさせる」

といっています。物質的豊かさを完全に否定するつもりはありませんが、“ある程度のところまでは”と注釈をつけたニーチェは続けてこんなことを言っているのです。

「しかし、それが一段と進むと所有が主人となり、所有者が奴隷となる」

ダンスは「らしく、生きる。」社会の実現のきっかけになり得る

19世紀を生きたニーチェは、現代に起ころうとしているパラダイムシフトを見通していたのでしょうか? 物質的豊かさよりも精神的な豊かさを求める時代に必要なものがD.LEAGUEにはある。もちろんビジネス的な可能性もありますが、私はD.LEAGUE、そして新たに誕生する『Valuence INFINITIES』が表現するものこそが、一人ひとりがありのままの自分で生きる世界をつくる、小さな、でもこれまでにない画期的なきっかけになるのではないかと思っているのです。

D.LEAGUE参戦、Valuence INFINITIESについては、まだまだ語りたいことがあるので、この続きはまた書きたいと思います。

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