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即時オートフィッティング型バーチャル試着サービスの提供を開始しています!

皆さんこんにちは。VRC note編集長の八重樫です。
先日、バーチャル試着についてのプレスリリースを出しました。
バーチャル試着については過去にも記事を書きましたが、今回は東芝テック様、博報堂様との取り組みについて、深堀していきたいと思います。

■東芝テック様との取り組みについてのプレスリリース

■博報堂様との取り組みについてのプレスリリース

アパレル業界の現状について

過去の記事でも何度か触れていますが、アパレル業界は多くの課題に直面しています。長引くコロナ禍で店舗での集客が難しい状況も続いていますし、消費の戻りは鈍いのが現状です。

また、アパレル業界は環境汚染産業として指摘されており、環境省からもサステナブルファッションについての情報発信がされるほど、大量生産、大量廃棄、服を作る際の水の汚染などが問題視されています。

サステナブルファッションについては画像をクリック

世の中的にも、SDGsなど話題ですが、アパレル業界ではサステナブルファッションがトレンドワードになっています。

サステナブル(持続可能な)であるファッションとはどういったものでしょうか。
まずは生産時の資源利用の問題。服を大量に生産するのではなく、小ロットでニーズに合わせて生産することで、利用する資源を減らすことができます。もし、服のデザインなどの生産時に3Dモデリングで服のイメージをつくることができれば、生地の利用も抑えられ、さらに環境にやさしい生産が可能になりますね。

環境省のサスティナブルファッションのサイトでも、服の処分の方法がほぼ焼却処分になっていることが言及されています。
焼却処分することでごみの埋め立ての問題や、二酸化炭素排出の問題にもつながります。

大量の在庫を抱えることがなくなれば必然的に大量廃棄する必要もなくなるため、こういった環境課題解決に寄与することができるのです。

VRCはなぜアパレル業界のDXに取り組むか

そんな中、代表のシェさんの過去の体験や思いから、VRCではアパレル業界のDX化に取り組むべく、3Dアバタープラットフォームを活用したバーチャル試着ソリューションの開発を進めてきました。

バーチャル試着のコンセプトは昔からありましたが、実現していくには服の3Dモデルを作らなければならないし、バーチャル試着の技術開発も必要です。さらにコスト的な問題もクリアしなければなりません。VRCが独特なのは、それらすべてをやっていること、そしてトータルソリューションでコストパフォーマンスよく、企業様にとって導入しやすくすることを大事にしています。

(過去のシェさんのインタビューより抜粋)

EC購入時の返品率や廃棄率の問題、ECで似合う服を買うのは難しい、などの店舗側とユーザー側の課題について、バーチャル試着ソリューションが役立てるのではないかという思いで、アパレル向けのスキャナ開発やバーチャル試着のトータルソリューション開発に取り組みました。

その仕組みを認めていただき、今回東芝テック様、博報堂様と取り組みを始めることができました。

東芝テック様との取り組み

ショールームに設置したスキャナ「SHUN’X Apparel」(左)とアプリイメージ(右)

東芝テック様とは2019年から資本提携をし、業務提携方法を模索してきました。
そして満を持して、2021年11月に東芝テック様のショールームに、新規開発したスキャナ「SHUN’X Apparelシュンエックス アパレル」を設置し、バーチャル試着体験アプリ「Virtual Paletteバーチャルパレット」を組み合わせた体験コーナーが完成しました。

「SHUN’X Apparel」は試着室に設置可能なサイズのスキャナであり、4本ポールタイプでポール内にカメラが設置されています。ユーザーはスキャナ内部のタッチパネルを操作し、セルフオペレーションでアバター撮影が可能です。
このスキャナでは、着衣状態のまま撮影しても採寸ができる仕様になっており、数値などはVirtual Paletteアプリで確認ができます。
また、Virtual Paletteアプリでは、アバター撮影がモバイル端末での撮影もでき、こちらもショールームで体験が可能です。

Virtual Paletteアプリでは、ECサイトで服を選ぶようにコーディネートを選んで撮影した自分のアバターに服を着せることができます。この技術のすごいところは、ランダムなアバターの体型に瞬時に服を着合わせることができるところ(オートフィッティング)です。以前はこういったランダムボディに着合わせる処理には時間がかかるものでしたが、今回開発を進めて待ち時間もストレスない程度に収めることができました。

Virtual Paletteアプリイメージ

東芝テック様は小売業界向けのシステム提供において、世界トップクラスのシェアを誇るリーディングカンパニーです。今回のアパレル業界向けのソリューションについても、リテールビジネスに活かすためにショールームに設置していただきました。

今後、アパレル業界向けにご案内をし、一緒に取り組みを進められるパートナー企業を増やしていく予定です。


博報堂様(hakuhodo-XR)との取り組み

2021年6月より博報堂DYホールディングス様と共同研究を開始しましたが、並行して最先端XR技術を活用してマーケティングソリューションの展開を進めるhakuhodo-XRのチームとも水面下で平行して協議をしてまいりました。その取り組みを進める中で「じぶんランウェイ」のプロトタイプ開発が協業が始まりました。

自分自身のアバターが、様々なリアルなコーディネートを楽しみながらランウェイを歩くという新しい発想でのマーケティングソリューションになります。

じぶんランウェイアプリについて説明すると、VRCの専用スキャナで撮影後、じぶんランウェイアプリで自分が着てみたい服を選ぶと撮影したアバターがランウェイを歩き、360度コーディネートを確認することができるというもの。

店舗で何着も試着するのは大変ですが、じぶんランウェイを活用することで店舗での試着のハードルがさがり、実際に着たイメージに近い形で簡単に確認することができます。試着をとまどう場面で利用することで、最後の一押しになり、そして、服の購入までをスピーディーに進めることができます。

博報堂様としては、このじぶんランウェイを店舗に活用していただくことでオンラインとオフラインの融合(OMO)に取り組むことができると考えています。
また、アプリで試着が多いアイテムはどれなのか、などユーザーの購買動向を知るようなプレマーケティングにも活用ができます。
試着が多い服を生産量コントロールして販売することで在庫の問題なども解決を図ることができ、アパレル業界の環境問題改善に取り組むことにもつながります。

今後、博報堂様と共に、アパレルブランドのみならず、商業施設や雑誌メディアなどとの協業を想像し、活動していきたいと思います。

バーチャル試着に関する取り組みのまとめ

今回は、バーチャル試着ソリューションについて、東芝テック様、博報堂様との取り組みをご紹介しました。

それぞれバーチャル試着というソリューションではあるものの、東芝テック様はリテールビジネスとして、博報堂様は、店舗向けのプレマーケティングやOMO(Online Merges with Offline)の活用で使いたいと導入していただきました。

それぞれユースケースは異なりますが、バーチャル試着ソリューションへの興味関心の高さを強く感じています。EC上などでバーチャル試着ができたら、購入のハードルも下がるので、ユーザーの一人としてもこの仕組みが広がっていけばと思っています。

現在、アパレル企業様などへの提案なども進めており、今後具体的な取り組みにつながった際には、またnoteなどで報告できればと思っています!

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