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現実を超えたサンリオピューロランド、SANRIO Virtual Festival

目の前でサンリオのキャラクターが空を飛び、巨大化し、ビームを放つ。

そんな超常のエンターテイメントを体験できるイベントがある。サンリオが主催するSANRIO Virtual Festivalだ。VRChatという仮想現実のなかに作られた、もう1つのサンリオピューロランドで開催される。2021年から始まったイベントは、今年で3回目を迎え、2月19日から1ヶ月にわたって行われた。

SANRIO Virtual Festivalには、VRゴーグルを使って仮想現実のサンリオピューロランドに訪れる。現実のサンリオピューロランドを模したエントランスからスタートし、仮想現実のなかに作られたいくつもの世界をまわる。

そこでは、サンリオのキャラクターたちがパレードなどのショーで来場者を迎える。サンリオのキャラクター以外にも総勢68組のアーティストなどがパフォーマンスを行う。

入場料は無料で、アーティストなどが行うパフォーマンスの観覧は有料だ。すべてのパフォーマンスを見ることができるスタンダードチケットは1人6,000円。現実のテーマパークを思わせる価格だが、仮想現実のパフォーマンスは、現実を超えた体験をもたらしてくれる。

VRゴーグルで見る世界

VRゴーグルで見る仮想現実はどのようなものなのか。未経験の人は、両手の中指と中指、親指と親指の先端をくっつけて輪をつくろう。双眼鏡を覗くように顔にくっつける。そこから見える景色が、仮想現実にもっとも近い。違いは、仮想現実は物質ではなく、コンピューターグラフィックスの世界だ。

コンピューターゲームを遊ぶ人ならば、ゲームの中に自分が入るイメージだ。物質とコンピューターグラフィックスの違いはあれど、現実のような立体の世界を見ることができる。目の前に人がいれば、本当にそこにいるように感じられる。

歌い踊る舞台は自由

SANRIO Virtual Festivalでは、たくさんのパレードやパフォーマンスが行われる。パレードは、キティちゃんやポムポムプリン、シナモロールなどサンリオのキャラクターたちがミュージカル調のショーを行う。舞台のうえで喋り、歌い、夢や未来をテーマとした3つの物語を演じる。

このようなショーは、着ぐるみで現実でも行われるものだが、ここは仮想の世界。キャラクターたちは空を飛び、舞台と観客席は次々と姿を変える。仮想現実ならではの何でもありの演出が披露される。これらのパレードは無料で観覧することができる。

目の前でサンリオのキャラクターがショーを行う

有料のパフォーマンスでは、アーティストやクリエイターがステージに立つ。有名アーティストから仮想現実を中心に活動するクリエイターまでバラエティー豊かだ。

パフォーマンスは数が多い。すべてを見るためにはイベント中の毎週末は通い詰める必要があるほど。すべてのパフォーマンスを見て、そのなかでもお気に入りを紹介する。

CAPSULE Perfumeやきゃりーぱみゅぱみゅなどを手掛けたことでも知られる中田ヤスタカが率いる音楽ユニットだ。パフォーマンスでは、中田ヤスタカとボーカル こしじまとしこの3Dモデルがステージに立ち、楽曲を演奏する。ステージの空間には音に合わせた色とりどりの粒子が現れる。

楽曲が進むにつれて、自分の立っている会場は歪み、うねり、光の粒子が降り注ぐ。仮想現実でパーティクルライブと呼ばれるパフォーマンスだ。仮想現実だからこそできる体験である。

手前の雪だるまのような物体は観客たち

他にも、LOVEマシーンを披露した後藤真希(ぶいごま)や、バーチャルYouTuber、新進気鋭のアーティストなど、たくさんのパフォーマンスを堪能できる。

サンリオが仮想現実に誘う

SANRIO Virtual Festivalは2021年12月に2日間の音楽フェスとして始まった。第2回は2023年に8日間にわたって開催され、延べ120万人が訪れた。第3回の今回は、期間は1ヶ月となり、来場者は延べ400万人を記録した。音楽フェスからはじまった取り組みは、仮想現実に存在するテーマパークになった。

SANRIO Virtual Festivalのエントランスやパフォーマンス会場では、日本語の他に英語、韓国語、中国語などの話し声も聞こえる。SANRIO Virtual Festivalは国を超えて知られるイベントになっている。

仮想現実を利用する敷居はまだ高い。SANRIO Virtual Festivalのパフォーマンスをすべて見るなら、3Dが動くパソコンに、VR機器も揃えて合計30万円程度はかかる。VRゴーグルを装着する負担もある。重さ500グラムの物体を顔に付け続けるのは慣れがいる。

それでも仮想現実の世界は成長し続けている。SANRIO Virtual Festivalは拡大し、別の統計を見れば、メタバースの代表的プラットフォームであるVRChatの利用者は、5年で5倍以上になった。現在も利用者が増え続けている。

ようこそ仮想現実へ

仮想現実に人が増え続けているのは、現実を超えた体験ができるのが一つの理由だろう。超常の体験は、国を超えて多くの人を惹きつける。まだ仮想現実を経験したことがない人にもいずれこの魅力は届く。遠くない未来には、もっと多くの人が仮想現実を利用する。SANRIO Virtual Festivalはその証だ。

サンリオは次回のSANRIO Virtual Festivalの開催にも意欲をみせている。今回参加できなかったあなたも、このイベントを見逃さないでほしい。

会場内のフォトブースにて(筆者:右)


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