メルカリ包囲網さらに強まりリユース業界防戦必死 2019年第3Q決算 5月9日発表 メモ
本日発表のメルカリの2019年第3Qの決算
メルカリ日本事業のMAU がどの程度拡大しているのか興味深々。
その前に2019年第2Qで何書いてたか再度見てみる・・・
今日のメルカリIRはここに格納されてます
2019年3Q 売上373億円 営業利益△60億円
2018年3Q 売上261億円 営業利益△19億円
メルカリ経営陣はひたすら今は投資をするフェーズと捉えているので60億円の赤字という数字を評価してもあまり意味がない。
重要なのはメルカリ日本事業の数字のみ
2Qから3QっへのMAU及びGMVの伸びが鈍化している気配がする
そろそろここでユーザー数は頭打ちなのかも
それでもMAU1,299万人ってすごいね
2Qの売上よりも3Qの売上が減ってる
2018年3Qより20193Qの累計営業利益が1億円少ない
メルペイのせい??
単純に割るだけなら営業利益率は33.5%→26.6%→18.7%
ライブ配信があるので詳しく説明あるのかも
メルカリ軍のリユース業界への侵攻
赤字になってもガンガン攻めてくるメルカリ軍
メルカリ日本事業は既存リユース業界をジリジリと追い込んでる
メルカリは,消費者(C)から商品を買取し消費者(C)へ販売するビジネスモデル、いわゆるC2B2Cモデルをとっている会社を追い込んでいます。メルカリはC2Cプラットフォームなので、真っ先に打撃を受けるのはネットでの顧客接点しか持たないC2B2Cモデルの企業。
次に打撃を受けるのは実店舗で消費者から買取し、オークション事業などで販売するモデルのC2B2Bモデルの企業。まだ実店舗の価値を求めている消費者がいるので、まだメルカリの侵攻をまともには受けていない感じだけど、ここもあと1年程度で激戦になる市場かも。
図にすると以下のような感じになります。
メルカリの侵攻を感じてはいるものの、自社の戦略を大きく転換できないため既存事業を強化するという戦略しか取らざるをえないでしょう。これまでの成功体験を捨て去るなんて言うのは簡単だけど実行するのはとても難しい。売上が大きく実店舗を持っているが故に転換できない、大艦巨砲主義を捨て切れなかった旧日本軍のようです・・
リユース会社の原価率推移
実際メルカリの侵攻がどの程度影響を受けているのかは、上場しているので原価の推移を追っていくとよくわかります。
C2B2BのS社はこの1年で原価率が4%UPしています。
C2B2CのB社はなんとこの1年で原価率が10%もUPしています。
C2B2BもC2B2Cモデルもこれまでの営業利益は5〜10%で推移していたので、原価率が4〜10%もUPすると言うのは非常に大きなインパクト。
メルカリショック
日本のリユース会社の対抗策
各社の対抗策は?
閑魚(XianYu)はサービスローンチ後3年程度でMAU2000万人以上でメルカリMAUを超えてる
中国以外の海外へ市場を求めるか、メルカリの扱わない商材を取り扱うか、それともメルカリと協業できるような仕組みを作っていくか・・・・
リユース会社はメルカリが日本と米国の二正面作戦をとっている間に強い戦略立てないと厳しいね
メルカリはCとBの境界を曖昧にした
メルカリは一般主婦から学生、サラリーマンまでを商人に変化させたことがもっとも大きいインパクトだなと思います。メルカリのおかげで中古リユース業界に新規参加者が増えて業界自体は活性化しているけど、ヤフオクには新規参加者は増えてないかもしれない、メルカリに比べて面倒なのと、価格を自分で自由に決められる旨味を知ると、なかなかヤフオクを使う気にならないと思う。
ヤフオクのデータは以下に記載されてます「事業指標推移表」
これまでCと思っていた人がBになり、Bと思っていた会社がCになり、一体誰がどんなことをしているのか把握することが難しくなってきたね。
※Bと思っていた会社がCになるというのは、メルカリは法人が出品することはできないですが、実際はCのふりをしてBが参加していると言う意味。
消費者の消費行動は少しずつ確実に変化し、もう元には戻らない。少しずつ変化するので企業は対応に機敏に対応できないどころか、その事実を認めたがらないもの。
メルカリのサービス向上施策
以下に記載してないものでは、写真が4枚UP可能から10枚UP可能になったり、オファー価格が可能なカテゴリーが拡大したりしています。
オフォー価格とは
他人に知られず値段交渉をする機能。
買いたい価格を入れると、相手に届き、承認してくれたらオファーを行った人だけがその価格で買える機能。
出品作業のハードルを下げる
メルカリって素晴らしい会社ですよね、彼らの施策とそのスタンスを参考にして自社の顧客サービス価値向上に繋げていきつつ、メルカリの弱点を探すことが僕の仕事です。
以上
新規事業立案時のやくに立てるようなノートを作成していきます!