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グラフィックレコーダーの楽描人カエルンの会議術

会議に王道はない。会議のことを論じた本はたくさんあります。しかし、これだというやり方や方法は存在しないようです。

打ち合わせや会議は面倒くさい

打ち合わせや会議。嫌いだ。面倒。そう思っている人は少なくないのではないでしょうか。
会議のことを論じた書籍。とくかくたくさんあります。ネットで調べてもそれもたくさんあります。似たようなことは書いてあるものひとつとして同じものはない。やることがたくさんありすぎて実践に至らない。そんなことで会議が苦手な人が増えているのではないでしょうか。

会議に対する考え方を間違えている

会議に対する考え方に問題があるのではないでしょうか。
スポーツでもどんな分野においても大事なこと。それは適切なタイミングで適切な行動を行うこと。会議については書籍にやり方は書いてあります。しかし、そのタイミングがあっていない。これが問題だと思っています。
やり方がたくさん書いてある本が良いとは限りません。そのやり方をどのタイミングで行えばよいのか。結局それがわからなくなってしまうからです。
では一体どうするのか。

何のために会議をするのか

そもそも何のために会議をするのか。それはひとりではできないことをたくさんの人が協力しあうためです。
ひとりでできることなら内省して自分で進めれば良いのです。
あえて打ち合わせや会議をする。それはひとりではできないことをするため。専門家に任せる。たくさんある内容を分担する。そのために行います。
ヒトはひとりでは生きていけない。たいていのことは一定の人数が集まってことにあたる方がそれにかけた労力よりもリターンが得られやすくなります。
では協力しあうために会議で決めること。それは何でしょうか。

ゴールとは次のアクションを決めること

会議のゴールとは次のアクションを決めることです。
会議の種類は複数あり、それごとにやり方が違う。大抵の本はこの様な内容です。しかしそれは本当にそうでしょうか。
会議をやる理由はただひとつ。それは予測できない未来において最大の便益をえること。そのための行動をとることにほかなりません。
報告中心・情報共有の会議というものもあります。私自身は情報共有とそれに対する質疑応答ができる仕組み。たとえば#slackやMicrosoft Teamsがあれば事足ります。打ち合わせや会議にする必要はないと考えています。
話がそれましたが、情報共有だけだった。そうだとしても次のアクションを変える、もしくは変えなくても良いことを確認するためのものだと思うのです。

どう進めるかは逆算して考える

打ち合わせや会議はどうす進めるのか。それは逆算して考えます。
会議がうまくいっていない。よくある話です。その原因はなんでしょうか。
私がよく遭遇する事例。それは「以前うまくいったやりかた」でやってみた。しかし、状況は違っていてうまくいかなかった。そういうパターンです。
会議には必ずうまくいくといいうことはありえません。何らかしらの新しいことをする集団。それであれば、新規要素、不確定要素が含まれているはず。それにより以前ならうまくいっていたことはその通りにならないのです。

会議を進める上での3つの観点

逆算をすればよい。しかし具体性がないので行動できないのではないでしょうか。

楽描人カエルン流会議術の図解

次に示す点を考慮することで逆算、その時何をすれば良いのかを気づき行動しやすくなります。

自分の意見を言えるという空気にする

次のアクションを決める。実際決める段になると揉めます。誰もが楽をしたい。他の組織や人に押し付けたい。そう思うからです。
これをスムーズにするために必要なこと。それは何でも言えるようになることです。
その集団にとって良いこと。そのことに気づくことはそれほど難しくはありません。問題はそれに自分自身が気づく。気づかない場合は教える。どうしてもこれが必要になります。
一方、何らかの後ろめたさをもった人。そういう人はダンマリを決め込む。逆に大きな声を出して反対する。そのような行動に出てしまいます。
これを避ける方法。それは何でも話せる間柄になっておくことです。ワークショップなどでアイスブレークをすることがあります。これもそのための最初のステップなのです。

イシューごとの対立点を明確にする

パフォーマンスが高い組織。その構成員には特徴があります。それは腹を割って話ができる関係性であることです。
アイスブレークはたしかに大事です。しかし「腹を割る」というところまではいかないのではないでしょうか。ではどうするのか。
私がよくあるのは次のことです。次のアクションを決めたと仮定します。ひとつひとつのイシューでモメるはずです。その最悪の場合を推論するのです。はじめのうちは推論に時間がかかったり、そもそもどこから考えたらよいかわからないかもしれません。それでもこの推論は続けるのが良いです。やった分だけ上達するはずです。
推論した最悪の事態。その対立をワザを引き起こします。そしてお互いの言い分を話してもらいます。人間関係が悪化する。そう考えてこれをしない人がいます。しかしそれは間違い。そもそも打ち合わせや会議で決めること。それはその集団がひとりではできないことをなすこと。ひとりの間違いやミスを責めることは問題の解決にはなりません。むしろ、そういうものを受け入れる。その上で考える。それよりもなによりも「問題」は集団共通の課題のはずです。
ホワイトボードにかく。外在化する。これにより課題を属人化しない。その集団の共通の課題として取り組むものと認識することが大事です。

全体を俯瞰しつつより良い解決策を見つける

見える化がキーになる

「外在化」「全体の俯瞰」。このふたつを効率的に行う方法。それは「見える化」。文字、絵、図解
でかく。それもその時、その場で。
グラフィックレコーディング、グラレコ。その時、その場でかく。そのためのスキルです。打ち合わせや会議を効率化したい。そういう人は是非ごラレコを学んでみてください。

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