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グラレコを学ぶのはその時、その場で問題解決できるから! ― グラレコ楽描術

 グラフィックレコーディング、グラレコ。学ぶのはグラフィックレコーディングをするグラフィックレコーダーだけ。そう思っていませんか。私は、すべてのビジネスピープルが学ぶものだと思っています。

ビジネスで失敗しやすい人にありがちなこと

 仕事をしていると気になることがあります。仕事が辛いと思っている人。そういう人には共通の特徴があるように思われます。
 私の経験だと以下のような特徴やパターンが見受けられます。

  • 同じ様な原因で失敗する

  • 認識齟齬が発生してそのリカバリに苦労する

  • 検討の範囲が狭いため最適解が見つからない

  • 表面上の問題だけを見て解決しようとする

ライブドローイングできると良いこと

 結論から言えば、問題解決ができるからです。そしてそこで考慮すべきは「時間」です。

グラレコを学ぶのは問題解決に役立つから

 グラレコとはライブドローイングです。つまり、文字や絵をその時その場でかいていくこと。これがビジネスの効率化や成功に役立つ。そう考えています。
 それではライブドローイングができるようになると何がよくなるのでしょうか。

成功率が上がる/臨場感が上がり検討の精度が高まる

 段取り八分。建設業界などで言われている言葉です。一言で言えば、準備を必要十分に行うということ。
 同じ様な原因で失敗する人がいます。原因としてはやはり準備不足。重要なことをやりそこなう。
 成功率を上げるために必要なこと。それは臨場感を上げることです。本番について具体的に詳細に思い浮かべる。未来について文字や絵でかく。これにより臨場感が上がります。臨場感が上がればヌケモレなども見えてくる。それにより対処できる訳です。

自分の理解を他者に伝えられる/間違いを訂正してもらえる

 「コミュニケーションを十分にしましょう。」これは私の嫌いな言葉です。コミュニケーションが十分にできないから問題が発生しているわけでです。この言葉は何の解決にもなりません。
 エンジニアリング。通信の世界にS/N比という言葉があります。Signal(信号)/Noise(雑音)の比という意味です。S/N比を上げる、などといいます。
 コミュニケーションにおけるS/N比の向上。これにもライブドローイングが役に立ちます。基本的にかけるのはわかっていること。気にしていること。そこに現れていないことが発見できる。これがライブドローイングのメリットです。
 コミュニケーションを十分にすることは簡単です。とくかく時間をかければ良いのです。しかしそれでは時間がたりません。S/N比も下がります。そもそもそんな時間がないからコミュニケーション不足になるわけです。
 ライブドローイングでS/N比を上げる。これが肝です。

視点が上がる/全体を見渡せる

 どうしてそうなった。そういう解決方法を選んでしまう人がいませんか。もって良い解決方法があるのになんでそれを選んでしまうのか。それは視野が狭まっているからです。
 ストレス反応である闘争逃走反応。勝てると思っている相手とは戦う。負けると思ったら逃げる。この時に大事なのは重要なことだけを見て/判断すること。つまり視野が狭まります。
 人の命がかかっている緊急事態以外であれば、視点を上げる/全体を見渡すようにすると良いです。関係することをどんどんかき出す。これにより全体を見渡せます。また、客観的に問題を捉えることができます。つまり視点が上がるのです。

抽象と具体をいったりきたりできる/思考が深まる

 原因が詰めきれていない。だから決定的な解決に至らない。このパターンも意外に多いもの。
 こういう時はどういうことか。それは問題解決において重要なこと。それに関することを十分に検討することです。
 問題解決が得意とされる人は問題の要諦を発見するのが上手です。人はこれをセンスなどと言います。そしてそれは生まれつきの才能的に考えがちです。しかしそれは違います。
 問題解決が得意な人がやっていること。それは大量の情報を効率的に取り扱っているのです。ではどうやるのか。
 キーワードは抽象度です。抽象度を上げたり/下げたりして考える。抽象と具体をいったりする。具体はとにかく情報が大量になります。これをすべて考えるのは時間がかかりすぎます。
 抽象度を上げる。これにより一度に考えるべき情報量が減ります。情報量が減れば検討する時間も短縮できます。具体と抽象をいったりきたりすることで、じっくり考えると全体を見渡すという二律背反を同時に行えるのです。

ライブドローイングは時間効率を上げる

 時間効率を上げる。これがライブドローイングができるようになることの最大のメリットです。そしてこれはグラレコを学ぶこととほぼ同義です。
 皆さんがグラレコを学ぶお手伝い。これからもしていきたいと思っております。

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