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3周忌

今日は私にとって忘れられない日。
3年前の今日、大切な愛犬を亡くした。

出会ったのは、今から20年前。
当時小学3年生だった。

ペットショップではなく、「里親募集をしているところから引き取りたい」という家族の意向もあり、私たちは里親探しをしている方から、ワンちゃんを譲っていただいた。

その日は日曜日。
里親会に参加する家族連れで、子どもがたくさんいた。

譲っていただいた方法は「じゃんけん」笑

「このわんこが欲しい人~」と一斉に手を挙げて、最後まで勝ち続けた人に飼うか飼わないかの初めの決定権をもらえる。(今では多分その方法はできないだろうけど)
初めにいいなと思っていた子とは違っていたけど、
最終的に私のお姉ちゃんがじゃんけんに勝って譲ってもらった。

今でいう「ミックス犬」
ちなみに柴犬とビーグルのミックス

’子犬のころはぬいぐるみみたいで、とてもかわいかったけど、
成犬になって、凛々しく男前になったので、余計に私は大好き笑
(イケメンになった弟を自慢する姉のような心境)

自宅に帰る車中で、小さな段ボールに入れられて不安そうに眠る姿を今でもよく覚えています。

この車の中で、私の母親が「ショコラ」と名前を付けました。

9歳の頃に飼い始めて、約16年。
私の小学生・中学生・高校生・大学生・社会人、大人になっていく時間を共に過ごしてきました。

家族みんなの節目を何度も見守ってくれました。

飼い犬を「我が子」と表現する人が多いけど、
私にとっては「年の離れた兄弟」に近い感覚だった。

私が25歳になった春の日、「もう命が長くない」と母親から連絡を受けて、東京から急いで新幹線に乗って実家に帰りました。

もう気づいていた。
おそらく今日が命日になる。

私が実家に到着するのが、間に合うか間に合わないかの瀬戸際で亡くなるだろうと。

新幹線で帰る道中、不運にも遅延に見舞われ、静岡の三島駅で30分ほど待たされたことはめちゃくちゃ覚えています笑
「まじで何でこの日なん?ありえんわ!」って神様呪いました。

家に到着して、立ち上がることも、目を開けることもできない状態で横たわっていた。

「ショコラ!」

私が声を発した時、目をつむったまま、思いっきり前足を動かしてくれた。

私の声、届いていてる。

「帰ってきてくれたの分かってるよ」って教えてくれた。

私のこと待ってくれていてありがとう。
家族で最期の時間を過ごさせてくれて、ありがとう。

その日の夕方17時ごろ、夕飯の準備をしていた時。

「・・・・!」
呼吸が荒いことに気付いた。

ちょうど買い物から帰宅したばかりの母親を急いで呼んで、
母と私がショコラの周りを囲む。
呼吸が荒くなって、細くなって、心配になった父もそばにきて。

そして、私の目の前で息を引き取りました。

生き物の「呼吸が止まる瞬間」を生まれて初めて見た。
魂がふっと抜けて、瞳孔から輝きを失う瞬間を見た。

その後、一番お世話をしていた姉が家まで駆け付けた。

そばにいた旦那さんが、一言。

好きなだけ泣きなさい。」

その一言で、泣き崩れた。

お姉ちゃんに死に目を見せなかったのは、
ある意味良かったのかもしれない。

ショコラは家族のことが大好きだったけど、多分、
お姉ちゃんのことが一番好きだったんだろうな」って私は思っています。

亡くなった日は、亡骸のそばで眠った。
そして、翌日、家族で葬儀をした。

20年近くそばにいたので、亡くなったときはきちんと葬儀をして、
お家の庭にお墓を立てようと、ずっと前から決めていたから。

火葬をする時、姉と二人でショコラを抱き抱えた。元気だった頃の半分以下の体重。
びっくりするほど、痩せていて、こんなにも弱っている中、私を待ってくれていたんだなと気づいた。

棺の中には、たくさんのひまわり。(ショコラは夏生まれです)
もう動くことのない大切な亡骸のそばには、大好きだったお菓子や家族との写真を置いた。

火葬をするとき、
葬儀業者の方がはからってくださり、

「スイッチ、どなたか押しますか?」と言われた。

誰も押したがらないところに

母親が
「●●(姉の名前)と明日香でスイッチ押しなさい。ショコラにとって、二人のお姉ちゃんなんだから(絶対に恨んだりしないよ。)」

二人で一緒にスイッチを恐る恐る押した。
大きな音で燃える音が聞こえ始めた。

スイッチを押した瞬間、出会ったころの思い出が走馬灯のように駆け巡って、涙があふれてきた。
そして、今まで何度も喧嘩をしてきたお姉ちゃんと、子どものように泣きじゃくった。

大人になってこんなにも泣いたのは初めてだったし、今でもこの日のことを思い出して泣きそうになる時がある。

ショコラは警戒心が強く、他人に全く懐かないで、心を許した家族にしか、触らせなかった。

散歩や外出の際に、手が離れて何度も脱走したり、
(ただし、奇跡的に事故に遭わずに家まで戻ってくる驚異的な帰巣本能を持っている)
人間の食べ物が大好きで、私の学校のカバンに入っていたお菓子を全部食べたり。(ビニールはすべて破って、中身だけ食べてる賢さよ。)

臆病で寂しがり屋なんだけど、賢くて、凛々しくて。家族を心から愛してくれて、家族になってくれて、本当にありがとう。

ショコラを亡くしてから、「犬と私の10の約束」という映画を思い出した。

中学生の頃に見た映画で、主人公と自分を重ね合わていた。
いつか自分も同じように思う日が来るのかな…」と。

この物語は、「犬の十戒」(作者不詳)の詩をベースにしているもので、
書籍化もされている。
振り返ってみれば、この10個の約束は全部果たせたかな...?

1.私と気長につきあってください。

2.私を信じてください。それだけで私は幸せです。

3.私にも心があることを忘れないでください。

4.言うことをきかないときは理由があります。

5.私にたくさん話しかけてください。人のことばは話せないけど、わかっています。

6.私をたたかないで。本気になったら私のほうが強いことを忘れないで。

7.私が年を取っても、仲良くしてください。

8.私は十年くらいしか生きられません。だからできるだけ私と一緒にいてください。

9.あなたには学校もあるし友だちもいます。でも私にはあなたしかいません。

10.私が死ぬとき、お願いです、そばにいてください。どうか覚えていてください、私がずっとあなたを愛していたことを。

「犬の十戒」(作者不詳)

▼映画「犬と私の10の約束」


私は、犬だけではなく、ハムスターやウサギ、セキセイインコなど、たくさんの動物を飼ってきました。

そのおかげで今でも動物が大好きになったし、(今は出来ていないけど)保護犬、保護猫を助ける活動したいって思ってます!

※この投稿見た方で、詳しい方がいらっしゃれば教えてください

今日は私にとって一生忘れられない日。
今までも、これからも、ずっとずっと大好きだよ。


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